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【フィルア王国】②

「【フィルア王国】って大きな国だよね〜」


 ミカが呑気そうに声を上げる。


「そりゃあ【フィルア大陸】の名前だってここから取ってるんでしょ? だからこの大陸で一番大きくて当然じゃない?」


 と言う私の言葉に彼女は驚いた顔をしていました。


「なんで地元民のミカより私の方が情報持ってるんだよ...」


 私はため息を吐きながら【フィルア王国】を歩くと、早速この前に私達が倒した【風龍】の剥製品が町の真ん中に銅像のように置かれていました。


 一応表向きは【フィルア王国騎士団】が尽力し誰一人かける事なく【S】ランクの【風龍】を討伐したと言う事になっているらしい。


 いわばあの場にいた彼らはこの王国の英雄だ。


 幅を聞かせている【王国騎士団】の姿があちらこちこちらで見える度にミカは少々不機嫌になっていく。


「あのドラゴン、本当は私が倒したのに...」


 ボソッとミカが呟いた瞬間に町行く人達の視線が一気に集まった。


「わっ...馬鹿っ!」


「えっ?」


 私はミカの口を塞いで裏路地の連れて行きました。


 〜裏路地〜


「むぐぐ〜!!」


 私の手が彼女の口を塞いでいたお陰であれ以上変な事を言われず済みました。


「なにするんだよ! 師匠!」


 そう叫ぶ彼女を私は諭しました。


「あのね、あれからまだ1ヶ月くらいしか経ってないんだよ? 一応【S】ランクの魔物の討伐って相当凄い事なんだから水を刺しちゃダメだ」


「...」


 面白くなさそうな表情を浮かべながらも私の話を聞いてくれる。


「それに国を動かすにはああ言う【騎士団】的な人達が要るの、それがないミカの故郷は酷かっただろう?」


 私はあえて彼女の境遇を話に出して理解してもらう事にするのでした。

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