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【風龍ルディラ=マルクス】⑥

 ミカのキックを顔にもらった【風龍ルディラ=マルクス】は吹き飛ばされて山にぶつかるとようやく動きを止めた。


【風龍ルディラ=マルクス】を倒したミカは私の方を見て手を振ってくる。


「師匠〜!! どうだった〜!!?」


 大声で叫ぶ彼女に私は言いました。


「悪くなかったよ」


「本当!? だったら師匠を倒せる日も近いかな!?」


「それはまだまだ無理」


「ぐっ...! まあわかってたけどさぁ...、いつか絶対に一本とってあげるからね!」


 師匠である私にも遠慮なく指を突きつけてくる彼女の無礼な行動は極まっているので、次はこの失礼な部分を躾けないといけませんね。


 それも師匠である私の勤め...と言うかそんな所ですから。


【風龍ルディラ=マルクス】が動かなくなったのを確認した私は水の壁を散布させ、【王国軍】の皆さんを呼びました。


 ようやく現場に着いた【王国軍】の人達は死骸となっている【風龍ルディラ=マルクス】を見て驚いていました。


「まさか...、本当に2人で【風龍ルディラ=マルクス】を倒したのですか?」


 今回の遠征のリーダー的な人にそう言われた私は答えました。


「いや、私は直接手を出していないので実質ミカ1人の活躍ですね」


 その言葉に彼は信じられないと言う表情をしていましたが、【風龍ルディラ=マルクス】の死骸があるので信じるしかないでしょう。


 彼としばらく話をしていたら「この後【フィルア王国】へと来てもらえませんか? 御2人をフィルア王に紹介したいのです」と言われましたが、私は断りました。


「いや、やめておく」


「何故ですか? あなた方程の実力があれば王の護衛隊長にさえなれるはず! きっと【風龍ルディラ=マルクス】を倒したあなた方の実力を見れば王も高待遇であなた方を迎え入れてくれる事でしょう!」


 そう言ってなかなか引いてくれない彼に私は言いました。


「悪いけど、私が仕える人はもう決まっているんですよ、今更誰かに鞍替えする気はありません!」


 私が呟くと彼は身を引きました。


「なるほど、そう言う事でしたか...、あなた方を仕えさせている人はさぞ高名な貴族か王族なのでしょうね...」


 などと勝手に言っているが、私の仕えている人というのはピンク髪の幼女であると言う事は伏せておこうと思う私なのでした。

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