謎の救援
極寒の大地と化していた大地が急に弾け飛んだ!
「なんだ!?」
我が驚いていると、この灼熱の小さな太陽を生み出した張本人が声を上げる。
「御託は良いでしょう【次元龍】様、それよりも僕がこの魔法を維持しているのですから早く攻撃しては如何でしょうか?」
「アポロ...貴様!!」
そう、ここに来てアポロの奴が救援するかの如く魔法を放っていたのだ。
それも【大帝】の極寒地獄を跳ね除けて自身の世界を構築するだけの魔法とは...。
どう考えても不釣り合いな魔法を覚えているアポロに目がいってしょうがない。
「早く攻撃してください! 僕の魔法は数秒しか持たないんです!!」
それもそうか、これほどまでの炎熱を秘めた小さな太陽を出現させる魔法など長時間維持できるはずが無い。
「しかし助かった、礼だけは言っておく」
我はそう呟きながら【大帝】に斬りかかる。
【あまみん☆=バスターDD】を振るうと、【大帝】の奴も氷の刃を出現させて迎え撃ってきた。
だが、この炎熱の世界では奴の氷はそこまでの強度を持たない。
溶けかかっている氷なんぞ砂鉄の刃の前には無力だ。
奴の肌に切先が届きそうだと言う瞬間にアポロの魔法時間が切れてしまう。
瞬間的に元の極寒地獄に戻ってしまい、結局奴の肌に刀が食い込むことはなかった。
(くそっ! 後数ミリだったのに!!)
流石の【大帝】も今の動きには焦ったのか距離を置く。
冷静な判断だ。
もうアポロの魔法は時間切れ、後は我らが凍りつき力を尽きるのを待てば奴の勝利は確実...。
そう思っていたのだろう。
「...準備ができました」
レイナの言葉と共に我らは一ヶ所に集まる!!
「これは森羅万象を紐解き、【大帝】を封印する為に旅を続けた古の勇者達の封印魔法!! そしてそれを更に改良した究極魔法!!」
「「「「【最強パーティ究極魔法】!!」」」」
この場に立っている全員の魔力を乗せた最高峰の一撃が今放たれるのだった!!
 




