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【次元龍】VS【雷帝】⑩

「ケロナお姉様!?」


 と言うポニーの声を聞きながら我は奴の波の中へとダイブする。


 その光景を目の当たりした【雷帝】が我に「血迷ったか!? 【次元龍】!!」と言い放つ。


 確かに彼が直にコントロールをしているこの波の中では我の雷コントロールでは一瞬にして焼け死んでしまうだろう。


 しかし、ケロナの【蒼極】ならば話は別だ。


 奴の電撃を木が地面の水を吸収するかの如く解読し紐解いてくれるのだ。


 お陰で我はこの荒れ狂う波の中をまるで水を得た魚の如く泳いで行く。


 異常とも呼べるその光景を見ていたプラルとポニーは驚愕のあまり目を見開いている。


「あれは...! 凄いなんてものじゃありません!」


「あれがケロナお姉様の実力...! あれだけ波打っている雷の海の中を自由自在に動けるのはきっと貴方だけです」


 2人から絶賛の声を聞いた我は良い気分になりながら奴へと近づいた。


「そろそろ終わりの時が来たようだな」


「な...何っ!?」


「お前の電撃は我が既に解析した、もうお前に勝ち目なんてないぞ」


「ふざけるな!!」


 激昂した【雷帝】は更に電撃を強めるのだが...。


(問題ない、今の我ならばこのくらい泳ぎきってみせる)


 安心した表情のまま奴の懐に潜り込む!


「な...なにぃ!?」


 驚きのあまり硬直している奴に我は【あまみん☆=バスターDD】を振るう!


 ザシュッと言ういい感触が手に伝わると、雷の海は完全に消失し、後に残ったのは赤い血の水溜まりだけなのでした。

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