【次元龍】VS【雷帝】⑤
「なんだ? カートの外見を変えたのか?」
不満そうな表情で我の横を走る【雷帝】が言葉を漏らしてくる。
「何か問題でも?」
「いや、全てのカートはこの俺が管理しているからな、見た目がお気に入りだから不要な物を取り付けないで欲しいなと思っているだけだ」
「このカートの見た目がお前のお気に入りかどうかだなんて我にはどうで良い」
我と並走を続ける奴にそう告げる。
「流石は【次元龍】話の通じない奴だな、お前が我が【眷属】となった時には嫌と言うほどこのカートの素晴らしさを叩き込んでやるから覚悟しておけよ」
その言葉に我はこう返す。
「絶対に来ない未来の心配など覚悟する必要がないだろう?」
「...それはどうかな?」
彼は我より先に飛び出すとアイテムBOXに触れる。
(説明で聞いてたアイテムを使う気だな!)
我も後からBoxに触れてアイテムを取り反撃に出た。
彼が我に向かってバナナを投げてきたので、我は今手にしたアイテムを適当に投げて反撃する。
緑色の甲羅がバナナにぶち当たり相殺される中、我はスピードを上げる。
(カートの性能差的にずっと先を走られるのはまずい、できれば我が常に先行し続けなければな)
中量級のカートが重量級に勝つには適度に妨害を入れて速度を下げるしかないとポニーに聞いておいてよかった。
我と彼のレースはずっと接戦のまま最終ラップへと突入するのでした。




