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【次元龍】VS【雷帝】③

 緑色のアフロをした派手な髪型の【雷帝】に我は呆れていた。


「なんだその()()()格好は?」


「...この髪型の良さが分からないとは、やはり【次元龍】の美的センスはそれまでのようだな」


 いや、明らかに美的センスが狂っているのはそっちだろうと言いたい。


 彼は「はぁ...」とため息を溢すとこんな事を言い出した。


「まあ良い、別に君の美的センスなど興味ないからなぁ、そんな事よりも友情ごっこに勤しむようになった君に朗報だ、今から行うゲームに勝てば【眷属】と化したこの2人を解放しよう」


「随分と気前がいいな」


「ただし、君が負けた場合は我が【眷属】としてこのレースクイーン衣装を見に纏いこのテーマパークの発展にいそしんでもらう」


「...はぁ? もう一回言って貰えるか?」


「やれやれ、【次元龍】ともなると加齢で耳が遠くなっているのか? 君が負けた場合は我が【眷属】としてこのレースクイーン衣装を見に纏いこのテーマパークの発展にいそしんでもらうと言ったんだ」


 聞き間違いではない事を再確認した我は思わず「ふっ」と笑う。


 それが気に食わなかったのか、彼は眉をひそめた。


「何がおかしい?」


「いや、命のやりとりを行うとばかり思っていただけに生ぬるいゲームなんかで勝敗を決めるとはな...、【雷帝】の格も落ちたものだな」


 我は奴を挑発するように手を動かす。


 小馬鹿にしたかのような手の動きに少しは挑発に乗ると思っていたのだが...。


「その手には乗らんぞ【次元龍】、言っておくがこのフ2人には我が【眷属】として自害の刻印を宿して置いた、もしもゲーム以外の方法でこの2人を取り戻そうとすればこいつらはすぐさま自害する、どうだ? これでゲームをやらざる終えないだろう?」


 その言葉に我は舌打ちをする。


(こいつ...、こんな敵の用意したゲームなんか信用できるか、どうせイカサマだらけ何だろうな)


 と思っていても他に手はない。


 我は少し考えた後に答えを出した。


「分かった貴様の余興に乗ってやろう」


「そうこなくてはな」


 彼は我の挑戦宣言にニヤリと薄気味悪い笑みを浮かべているのだった。

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