弟子と師匠VS【聖帝】②
「よく来たな、ここが【大帝城】最後の砦空中階段、この先に【大帝】フリーズ=ディスティア様が鎮座されておられるが、貴様らがその姿を見ることはない!」
彼の威圧に私は身震いしてしまいます!
(嘘でしょ!? 大帝以外にもこんな凄い奴がいるの!?)
それにあちらこちらで凄まじい魔力のぶつかりあいが確認できる。
(...皆も戦っている、私だけが折れるわけにはいかない)
私は静かに杖を目の前の男に向けました。
すると彼は拍手をしながら私に対してこう呟きます。
「私を目の前にしても戦う意思を無くさないとは...、その心意気だけは誉めてやろう...、だがな、それは無謀だと言うものだ」
彼の言葉が終わる前に先手必勝とばかりに魔法を連発します!
「ファイア!! アイス!! ウィンド!!」
基本3属性を唱えた後に様々な魔法を浴びせかけました。
そして止めは勿論!
「【私の物語】!!」
私の魔術最高の威力を放ちました。
白く発光するほどの熱量が奴を包み込む!
「...」
私は徐々になくなっていく閃光の中に彼の影を見ました。
「...嘘」
「嘘ではない、この【聖帝】ラグネル、この程度の魔法では倒れはせぬわ!」
倒れなどころかダメージすら殆ど受けていません。
私はすぐさま新たな魔法を唱えようとしましたが...。
「レイナ、待ちなさい」
サラが私に手を向けながら呟くのでした。
 




