弟子と師匠VS【聖帝】
...。
「ここは...」
私が頭を押さえながら立ち上がると、目の前にはサラが立っていました。
「レイナさん、大丈夫?」
「え...ええ」
私よりも早く回復していたサラが私に声をかけてくれます。
ゆっくりと立ち上がり辺りを見回すと、そこはどうやら【大帝城】の空中階段の様でした。
1番高い塔へとつながる一本道。
そこから一際大きな魔力の波動を感じます。
(もしかするとアレが【大帝】の...!)
そう思うと身震いしてしまう自分がいる。
まだ出会ってすらいな言うのにも関わらず足がすくむ...。
あれだけ威勢のいい言葉を使っていてもやはりこの魔力の感じを味わってしまうと恐怖と言うものはどこからともなく現れて耳に囁き始めるのです。
ここにいては危ない...と。
それは私が魔女として一流だからと言う訳ではなく、生物としての生存本能がそうさせているのだと思いました。
しかし、私たちはそんな相手を止める為にここに来たのです。
大きく息を吸って吐いて...。
覚悟を決めたら進みます!
空中階段を上がっていくと、白い鎧に身を包んだ白ヒゲの男と出くわすのでした。




