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爆速レベルアップ!⑤

「うえっぷ...」


 何やら吐きそうになっているミカの横で私は魔物に対して拳を振るう。


 とにかく経験値を稼ぐために強そうな魔物を相手にする依頼ばかり彼女に受けさせては私が瞬殺すると言う行為を繰り返す。


 パーティを組み、近くで戦闘を行えば経験値が彼女にも入るので効率がいい。


 相変わらず私のレベルは上がらないが、彼女のレベルはどんどん上がっていくのが面白いしまあいいだろう。


 目的のレベル75まで彼女を育て上げると次は私との実戦経験を積ませる。


 経験値だけを積んで体を鍛えていても体感は鍛えられない事を知っている私は、どちらかと言えばこちらの方を重点的に育てます。


 と言うのも、私はレベルアップをした経験がないからかレベルアップの恩恵をあまり信用してない部分があるからでした。


 一通り魔物を退治を終えると解体作業を行い、その後で彼女と実技の特訓である。


「さあ、今日もやるぞ」


 私の言葉に彼女は「少し休ませて」などと甘えてくるが甘えさせる気はない。


「ならあなたとはここで縁を切る、元々あなたが勝手についてきただけだしもういいよね?」


 そう私が呟くと彼女はうじうじしながらも立ち上がり私との特訓に勤しんでくれました。


 勿論完膚なきまでに叩きのめして彼女の自信などを全て打ち砕いていきますが、これにも理由がありました。


(生半可な気持ちで私との旅を同行させたくない...、どのみちこの程度で折れるのならば【眷属】との戦いについて来られないからな)


 私はそう自分に言い聞かせて彼女を本気でしごいていく。


 まるで彼女に死んで欲しくないと自分が思っているかのように、本気で私の格闘術を彼女に叩き込むのでした。

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