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決戦前夜⑥

 我らはしっかりとした休息をとった後に【大帝城】へと攻め込む事にした。


 ありがたい事にこの体は【風帝】の【眷属】の様な物なので【大帝城】の場所が感覚で分かるのだ。


 これのおかげで我らはいつでも奴らの隠れた居城を叩ける。


 しかし奴らもそれは分かっているだろう。


 では何故奴らは我らを攻めにこないのだろうか?


 その答えは明白だ。


 奴らは()()()()()()()()()()1()()()()()()()()()()()()である。


 その傲慢なる態度はあの時から一切変わっていない。


 我と対峙した時ですら奴らの誰一人として敗北などあり得ないと自負していたのだからな。


 それは今になっても変わらないだろう。


 いや、変わってなどいないと断言できる。


 何故ならば、長い時を得て再選を交わしたと言うのにも関わらず【大帝】は傲慢なる者のままだった。


 我と戦っていても自分が負けるビジョンなど全くないと言う様な圧倒的強者の風格。


 それが【大帝】フリーズ=ディスティアにはある。


 だからこそ【帝王】の誰しもが奴に忠誠を誓う。


 それら全てが一騎当千の猛者である【帝王】達、それを束ねる【大帝】の敗北など万が一にもありえないと本気で思っているのだ。


 奴らの忠誠心は硬く厚い。


 だが、それはあくまでも【大帝】と言う存在が絶対の強さを持つと言う前提による物である。


 つまり我らが【大帝】を討ち取った瞬間から奴らの忠誠心は崩壊する。


 そうなれば【帝王】達は元いた場所に戻っていくだろう。


 新たな【大帝】を決める為の戦場へと...。


【大帝】とはすなわち【帝王】を統べる【帝】


【帝王】が目指すべき終着点。


【大帝】の死は新たな【大帝】を生み出す儀式でもある。


 ケロナの記憶から【風帝】との会話の記憶を抽出していると面白い事が次々に明らかになるのが面白い。


 明日までの暇な時間。


 その暇つぶしはこの記憶の断片を眺めている事にしよう...。

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