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焦り
私はたらりと汗を額から流す。
流石にこの数は部が悪い。
アポロだけでもかなり消耗させられると言うのに、結構強い力の反応を外から複数感じる。
全員アポロほどではないにせよ、それなりの実力を持つであろう者達である事が予想される。
「そんなに慌てるなよ、僕はケロナの事を歓迎しようとしているんだぜ」
「どの口が言ってるんだ...!」
どう考えても嵌められたと考えるのが普通でしょう。
私が狼狽えていると戸が開き人が入ってきました。
直ぐ様身構える私でしたが、その人の姿を見た時に私は驚きました。
「ペリア...?」
そう、私の目の前には死んで焼失したはずのペリアが立っていたのでした。
「ケロナ、久しぶりね」
「どう言う事?」
私はアポロに視線を合わせてそう呟きました。
「見たまんまさ、僕は【大帝】には向かう【眷属】達を殺していた、けどそれで殺したと見せかけてこの【無音の森】にへと送っていたって訳さ」
「なんでそんな事を...?」
理解が追いつかない私に彼は続けて説明を続けてくれるのでした。




