表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

139/257

彼の目的

「ならばせめて教えて、()()()()()()


「僕の目的? そんなの出会った時から言っているじゃないか」


「...?」


 彼はせせら笑いながらこう呟きました。


「歴史上で起きた【次元大戦】の再来...、そしてその目撃者となること...、それが僕の目的だよ、最初から最後まで偽りなく...ね」


「本当にそれだけ...なの?」


 あまりにもしょうもない野望に私は呆気に取られてしまうのだが、彼は子供のように無邪気な笑顔で答えてくれる。


「君にはわからないのだろうけど、僕にとって新時代の目撃者になる事はとてつもなく大きな目的なんだよ、この世界の大きなうねりの中心の一つに今の僕は存在している...、こんなにも誉れ高い事は他にはないよ」


 その笑顔には邪念のかけらもない。


 本当に彼は歴史の証人となる為に【眷属】となり【大帝軍】の軍門に(くだ)ったのだろう。


「狂ってるわね、貴方」


「それはお互い様だろう? 【次元龍】様に致命的な一太刀を浴びせたパーツのお一人様...」


 その言葉に私は驚いていた。


「貴様...! 何故それを知っている!!」


 思わず声を荒げてしまった事でライファーが仲裁に入る。


「どうしたの? ケロナちゃん!?」


 彼女がくるとなると【魅了】されているフリをしないといけないので、この場で彼と話合う事はもう出来ないだろう。


「い...いえなんでもありません」


「...アポロ、今後もケロナちゃんと話がしたい時には私を通しなさい、いいわね?」


「はい、ライファー様」


 彼はそう呟くと、クスクスと笑いながら私の方を見つめているのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ