【あらすじ】
ヒト族やエルフ族、獣人族など様々な種族が共に生活しているメタリア大陸の中央に位置する広大なヴェノームの森。
そこは、昔からヒト族とエルフ族の接点でもありました。
900年以上前から、この二つの部族はその森を半分ずつ領土として分け合い、仲良く暮らしていたのです。
・・・しかし5年ほど前、高い知能を持ち理性的で平和を愛するエルフ族の中に突然、凶暴で邪悪な変異種「残忍な死のエルフ」が出現し、ヒト族の村を襲い始めたのです!
森に隣接するヒト族の村で繰り返される略奪、放火、残虐行為、皆殺し・・・生き残った村人も全員捕虜となり辺境に奴隷として売られるのです。
事態を重く見たグラムニア王国の王、ボランド三世はついに立ち上がり、国軍を動かし悪のエルフ討伐に乗り出します。
しかし、凶悪なブルータル・デス・エルフと普通の善良なエルフの区別などつかない国軍は無差別にエルフの村を襲い始め、ついにはヒト族とエルフ族の全面戦争に発展してしまいます。
残虐な死のエルフの暴虐に正義の鉄槌を!・・・ついに動いた国軍に国民は熱狂します!
ヒト族とエルフ族の領地の境界とされていた、天まで届く精霊樹「ブラッド・ツリー」を越境し、エルフの領地に進攻するグラムニア王国軍!
しかし密林での戦いは地の利があり、身体能力もヒト族より格段に高いエルフ達に有利に働き、国軍の快進撃は止まり・・・・ついには境界線辺りまで押し返され、そこで膠着状態を迎えます。
・・・開戦の熱狂の渦に巻き込まれた民衆の間に漂う焦りと失望、それは様々な流言を生み出します。
そんな流言の一つが興した運動が「NWOBHM」(Neo Warriors of Boys Holy Mind)と呼ばれる、純真で無垢な少年だけを集めた軍勢の創設でした。
・・・神聖な心を持つ少年達の新たな戦士!・・・
「心の穢れた大人達の軍勢が攻めるから神の御加護を得られず、いつまで経ってもエルフ軍を壊滅することができないのだ!・・・純真で神聖な心を持つ、まだ女の肌を知らない少年達を集めて軍を作れば、神の祝福を受け、エルフ軍をあっと言う間に壊滅出来るに違いない!」
・・・そんな噂が飛び交い「神の啓示を受けた」と称する者が次々と現れ、少年達を集めエルフ討伐に乗り出し始めたのでした!
グラムニア王国陸軍の元大佐で、左手を負傷して軍を退き、今は町で司祭をしている「ウオー・プリースト」の二つ名で呼ばれるセベロという男が募ったNWOBHMに参加した〇〇歳の少年、セリオンとマグリス。
・・・二人の少年の運命やいかに!




