結構、年齢差あるんですね…
今はスーパーで買い物中。
葵に任せておけば問題ないな。あれ、あの人、商品が高い場所にあるから取れないのかな?取ってあげよう。
「どうぞ。」
陸さんと一緒に買い物をしていると、陸さんが少し離れた女性に声を掛けに行った。
どうも、高い場所の商品を取ってあげたようだ。陸さんが「どうぞ。」と言うと、その女性は頬を赤くしながら「あ、ありがとうございます!」と言っている。
物を取ってあげるだけなのに、なんであんなにイケメンスマイルするかなぁ…。
「あ、あの!昨日もいらっしゃいましたよね?この近くに住んでいるんですか?」
…なんでそんなこと聞くのよ。陸さんも丁寧に答えなくて良いのに。
「はい。歩いて10~15分くらいなんです。」
「よ、良かったら…」
「陸、今日のご飯何食べたい?」
ずぃと陸さんの隣に行く。
「え?ああ…ちょっと待って。今何かおっしゃいましたか?」
「い、いえ!何でもないです!失礼します!!」
あれ?行っちゃった。何か言いかけてたと思ったんだけど。
…なんか葵様子が変じゃない?眉間にシワよってますけど…。しかもさっき呼び捨てしてなかった?
ああ…無言で踵返して行くし…。ご飯何が良か聞きに来たんじゃないの?
わ、私、何してんの?!
なんか面白くなくて…。気付いたらあんなこと言ってて…。
私、どうしちゃったんだろう?
「あ、葵?ご飯のリクエストはもういいの?」
「え?ああ!何が良いですか?」
…普通だなぁ。私の気のせいかな?
リクエストか…。陸は少し考えて、笑顔で言った。
「うーん。じゃあ定番の肉じゃがで!」
「ふふ、分かりました。」
取り敢えず陸さんも怒ってないみたいしいいか。ふふ…あんなに笑って子供みたい…。
必要な材料をカゴに入れ、レジに並ぶ。
「今日こそは、私が払いますから!」
「なに言ってんの?葵は作るんだから、材料費は私が払わないとでしょ?」
またか…。でも実際、助かってるんだけど…。私は「ありがとうございます。」と言った。
「葵のご飯は今日も美味しいねぇ。」
陸がモグモグしながら笑顔で言うので、「これぐらい普通ですよ。」と答える。
すると、陸が思い出したように、
「そう言えば葵は高校生だよね?何年生?」
と聞いてきたので、葵は、
「1年生ですよ。」
と答えた。すると陸は驚いて言った。
「ええ!1年生なんだ?!てっきり3年生くらいかと思った…。若いなぁ…。」
わ、私、老けて見えるのかな…。
…ん?そう言えば陸さんは修士課程を卒業してるんだよね…。
「陸さんっていくつなんですか?」
「25。今年で26歳になるよ。」
えええ?!10コも歳上なの?!マジかー…。
「葵は15?16?」
「…今15です。」
「そっか。ごちそうさま!」
陸さんは全く気にしてないみたい。
…私は、結構歳が離れていることがショックだった。なんでそう思ったかは、分からなかったけど…。