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現実7
朝のHRが終わり、全校生徒は体育館に集められた。
クラスメイトは安定のくすくす笑いで。
「また誰かが悪さしたんじゃねえの」
「次は、なによ。SNSか?」
なんて噂話。
今まで集められたときの内容は、すべて素行の悪さだった。
SNSで悪口を書いた、万引きを起こした生徒がいる、etc
今回はなんだろうと、その生徒がおこしたなにか、が気になって仕方ない生徒たち。
体育館に集められた生徒は、ジャージのせいもあってか、まるで蟻のようで。
はぁっとため息をはきながら、檀上に上がる校長を見る。
皆はいまだにくすくすと笑っていた。
「えー……、今日の朝、ある生徒が自殺しました」
くすくす笑っていた生徒の口が、一斉に閉ざされた。
かわりに、誰かの泣き声が、体育館に響いていた。