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普通じゃない俺の普通の日常  作者: ブラウニー
3/15

三話 普通じゃない俺のクラス分け

おひさしぶりです

「新学期の準備でただでさえ眠いんだからこれ以上私の安眠を妨害するなガキども。さもないと私の安眠妨害の慰謝料としておまえら今から私の為に酒とタバコと私を褒め称える歌を二時間歌い続けろ」


「黒子先生いきなり出てきて何理不尽とおり越して生徒パシリにつかおうとしてんですか」


 そう言って俺はいきなり介入してきた教師にツッコンだ。


「あ、何だ?新学期早々校門の所で騒ぎ起こしてる生徒が居るって聞いたからストレス解消がてらぼこってやろうと来たんだが、秋津お前だったのか。姫屋三姉妹もあいかわらずそいつにべったりか」


「なんだとはなんですかこっちは一方的に因縁つけられただけですよ。教師なら上級生にイジメられそうないたいけな下級生を助けてくださいよ」


「アホぬかせお前がいたいけなら地球上全ての生物がいたいけな動物になるわ。だいたいな私はお前を助けたくない」


 うわ、この教師はっきりいいやがった。


「それが教師のいうことか!」


「うるさい、だいだい私がこんな新学期早々寝不足なのもお前のせいなんだぞ」


「あーなるほど、それはそれは」


 まあこの先生は俺が中等部からの付き合いだ。俺はいろいろあるんであまり複数の人間に任せにくいから中等部からあの先生がそのまま高等部の‘俺の担任’として着任したのだろう。


「で、入学式ももう少ししたら始まる済ますんなら早くすませろ。でないと私が終わらせるぞ」


 そう言って黒子先生が綾瀬川達に視線を送ると綾瀬川達は見る間にうろたえて腰が引けている。

 

 まあそれもそのはずこの学園の教師がただの教師のわけがない。この学園の教師は一般の授業を教える普通の教師の他に当然この学園の創設目的である能力の制御と向上を目的とした授業もある。そして能力者が通う学園であればその生徒間でおこる諍いも普通の生徒のものであるはずがない。そういった問題に対処できる為に一部の教師は生徒と同じ能力者である。そして生徒間の諍いを収める為に教師には相応の戦闘能力が求められる。


「いや先生が武力介入したら死人がでますって」


 中でもこの先生、向坂黒子先生は能力者としてはその実力は世界でも十指にはいる実力者と言われている。学園の生徒しかもCクラス程度では何人いても藁人形同然だろう。


「ならとっととすませろよ、私は準備があるから職員室に帰る。あ、それと入学式には遅れるなよ」


「了解しました」


 俺はそう言って先生に返事をして、あらためて先輩達に向き直った。


「そういうことなんでやるんなら早く済ませましょう。遅れると怒られるんで」


 俺に言われてはっとなったのか先輩方は我に返り俺の方を向きあらためて戦意をむき出してくる。


「ふ、ふんせっかく貴様を助けに来てくれた救いの手を自ら手放すとは、やはり身の程を知らんと見えるな」


 そうやって奴は再び俺を挑発してくる。だが俺はもうこれ以上話す気は無いという意味を込めて肩をすくめるだけにした。


「・・・やれ」


 そして奴はそんな俺を見てすっと目を細めると一言攻撃の合図を取り巻き共に指示した。


ズドドドドドオオォォォ


 次の瞬間俺に向かって火や氷、水の塊や風の塊など様々な現象が俺に殺到した。



               ~姫屋香織~

 今勇将に向かって様々な異能が放たれている。沙織姉さんや詩織は特に心配した風もなくそれを眺めている。かくいう私も微塵も心配はしていない、勇将は絶対大丈夫という確信があるからだ。


「まったく入学早々こんな問題起こして・・・」


 私はそう言ってため息を吐きつつも少し口元がほころぶ、勇将が心なしか楽しそうだから勇将が楽しいなら私も楽しい。


「(それにあんなうれしいこと言われたらいやでも顔がにやけそうになってしまうわ)」


 沙織姉さんも詩織も私と同じ心境のようで時折顔がにやけている。

 それにしてもやっぱりこういう事態になったかと思う。実際はもう少し後になってから起こると思っていたのだが、まさか入学式の日こういう事が起こるとは少し予想外だった。確かに沙織姉さんはこの学園でも知らない人がいないほどの有名人だ、この学園内含めて日本国内に4人しかいないSクラスの異能者でその容姿も10人中9人は振り返るほどの整っている。しかも私たちの家は世界でも有数の大財閥?(無関心)らしい。個人的にもその他の思惑的にも姉さんと繋がりを持ちたいという人は多いはず。


「まあそれでもさすがにいきなりあそこまでぐいぐい来るとは思わなかったけど」


 小声で嘆きながらため息を吐く。しかも姉さんだけじゃなくおそらく私や詩織にもそういう人達が言い寄ってくる可能性も十分考えられる。そう考えるとまた小さくため息がでる。


「・・・でも、悪いことばかりではなかったかな」


 勇将はあまり私達に明確に自分の気持ちを言ってくれない。いつもそっけない態度が多いが大事にしてくれているのは十分伝わってくる。それでもやはり好きな相手には言葉にしてもらいたいという思いもある。若干勇将の私達に対する気持ちが異性に対する愛情より家族に対する愛情の方が強い気がするけどそれでも一緒にいたいと言ってくれた。私達も同じ気持ちだと信じてくれた、それだけがいまはただうれしい。



「勇にいがんばれー」


 詩織の声援で我にかえる、そういえば勇将と上級生の先輩(もう名前も憶えてない)の戦い始まってたっけ。詩織は応援してるけど沙織姉さんはいつも通りニコニコ顔で見つめているだけだ。なんの心配はいらないといった感じの顔である。


「まあ私も勇将が負けるとは微塵も思わないけど・・・」


 そもそも勇将が負ける姿など誰が相手でもまったく想像できない。おそらくそれは私以外の沙織姉さんや詩織も同じだろう。だって勇将はいつだって私達の無敵のヒーローなのだから。


               ~秋津勇将~

「ははははは、どうだ身の程を知ったか。しかし私は慈悲深いぞ。今素直に謝ればフィールドブレイクは許してやるぞ、それともまさか今のでフィールドが破壊されてしまったかな?まあFクラスならそれも当然かなはははは」


「いや別にそんなお気遣いは無用ですよセンパイ」


 俺は奴らの異能で巻き上がった土煙の中から平然と姿を現す。


「な、ばバカな!」


 奴と取り巻き共の顔が驚愕に包まれる。まあ普通のFクラスが耐えられる攻撃じゃないから当然かもな。


「まったくFクラスに使う攻撃じゃないぜセンパイ方よ」


「ふ、ふんうまくかわしたようだな、だが次は逃げられると思うな、さあもう一度喰らわせてやれ」


 そういうと奴らは再び俺にむかって異能を発動させてきた。


「やれやれ」


カ!ドガガガズドォォォォ


「ど、どうだこ、今度こそ奴は今確実に動いていなかった。間違いなく命中したはずだ」


「けっほけっほ、まったく埃を巻き上げんなよ。朝から埃まみれになっちまうよ」


「まさかあれでもまったく効いていないだと。き、貴様ホントにFクラスか!!!」

                                `````

「応とも、正真正銘間違いなく学園が俺に下した判定はFクラスだぜ。書類上はな」


 俺は最後のセリフだけは小声で嘆いた。


「く、くそ貴様一体なんの能力だ」


「いちいち説明が超めんどいので省略してとっとと終わらせるんで」


「ぎゃ」


「うわ」


「なんだ!」


「一体なんだ!なにが起こっている」


 俺がそう言って一人ひとり順番に気絶させていく。俺が直接やると余計な怪我をさせる可能性があるからな、正直俺が直接叩いてやるのは手加減がめんどくさいのでこの方法ならまあ適当にやっても大事ないという思いもあった。


「ふう、終わりかなっと」


 そういって最後の一人を俺が気絶させると綾瀬川の奴を見るとまるで訳が分からないといった風な顔で呆然と立っていた。


「どうします綾瀬川センパイ後はあなた一人ですがまだやりますか?」


「き、貴様一体、、、」


「ここらで~お互い手打ちとしませんか?これから入学式があるわけですから~早く行かないと。それに今は人通りも結構多いですからね~そっちも新入生達のまえでこれ以上騒ぎを起こすのはあまり良くないのではないですか~?」


 すると沙織姉は俺と綾瀬川の間に入って仲裁に入りだした。まあ確かにそろそろ時間も押してきた、奴にしても今この騒ぎを見てる生徒特に新入生は自分の派閥の新しい人員候補のはずだからこれ以上自分の無様な姿を晒せないはずだ。


「く、確かに。いいだろうここは沙織殿に免じて引いてやろう。だがなこのままで済むと思うな、Fクラスの分際でこの私に恥をかかせた罪は重いこの礼は必ずしてやるかな。憶えておくがいい」


「はいはい、期待してますよセンパイ」


「どこまでも無礼な奴だ、だがな、この次は本当に容赦せんぞ今回運が貴様に味方したようだがこの次はこのような奇跡は起こらないと思うがいい」


「(なんか捨てセリフが完全に雑魚キャラのセリフだよなー。しかし最初から思っていたけどこいついつの時代の人間だよって感じだよなー)」


「なんか漫画の悪役キャラのセリフみたいー」


「こら詩織ホントのことでも口に出しちゃだめよ」


 後ろで香織と詩織が俺の心のセリフとほぼ同じことを口にした。しかし容赦がない。綾瀬川は聞こえていたのか目元がぴくぴく動いていた。


「くそ、失礼する」


 結局奴は何も言い返さず踵を返して校舎に消えていった。それに触発されたのか周りの俺達のやり取りを見ていた野次馬達もそれぞれ散りだした。


「さて、俺達も行きますか」


「そうね~」


「まったく朝から人騒がせな」


「あはははでも勇にいかっこよかったよ。それにあのセリフ私感動しちゃった。こう胸のあたりがキュンキュンしちゃったよ」


 詩織がそう言いながら俺の腕にしがみつき顔をグリグリしてくる。


「いや、あれはだな・・・」


「そうね~お姉ちゃんもすごく感動しちゃったはよ~。勇ちゃんがあんなこと言ってくれるなんてすごくうれしかったわ~。お姉ちゃんうれしくて思わずその場で勇ちゃん抱きしめちゃう所だったのよ~」


「まあ私もうれしかった気持ちを否定するきはないけどね」


 俺がとっさに言い訳しようとすると沙織姉と香織がそう俺に告げてきた。


「・・・・・(これは下手な言い訳で場を濁さない方がいいな、たぶん)」 


 俺は心の中でそう結論付けた。これは俺の危機管理能力が働いた答えだが恐らく間違っていないはずであると確信していた。こういう場面で下手に言い訳や場を濁す発言は男側の首を絞めるだけである。


「(俺はラノベの主人公じゃないからな、こんな失敗は犯さない)」


 俺は心の中で自画自賛しながら結論づけた。


「ま、とにかく行こうぜ沙織姉、香織、詩織早くしないと遅れちまうぜ」


「そうね~」


「そうですね」


「そうだねー」


 とりあえず俺達はそれぞれの教室にむかった。沙織姉は二年の教室へ俺と香織は一年の教室へ詩織は中等部の校舎へそれぞれ向かう。


「じゃ、わたしはここまでだね。じゃまた後でね沙織お姉ちゃん、香織お姉ちゃん、勇にい」


「ああ、友達早く作れよ」


「じゃあ詩織ちゃんいってらっしゃい。ちゃんと勉強するのよ~。後もし教室でイジメられたり男子に意地悪されたらすぐにお姉ちゃんに言うのよ~お姉ちゃんすぐに助けに行きますからね~」


「詩織あまり先生やクラスメイトにご迷惑かけてはいけませんよ。あなたは若干トラブルを起こす傾向が有りますからね。それと教室や学校の環境等で問題があればすぐに私に報告してください。お父さんに言ってすぐに改善してもらいますからね」


「もう、大丈夫だよ心配症だなお姉ちゃん達は」


 そう言いながらも詩織はうれしそうに二人の姉に抱き着く。相変わらずこの三姉妹の仲はすこぶるいい。俺はそんな三人のやりとりを微笑ましい顔で見ていた。

 詩織と別れて高等部の校舎まで来た。高等部の校舎は各学年ごとに棟が分れていて三つの棟がそれぞれ三角形を作る形で建っている。


「じゃあ私もここでお別れね~香織ちゃん、勇ちゃんまた後でね~」


「はい」


「ああじゃあまた後でな沙織姉」


「大丈夫~?お姉ちゃんがいなくて寂しくない~?お姉ちゃんは勇ちゃんがいないと寂しくて死んじゃうわ~」


 そう言って沙織姉は俺をその神々の谷間へ俺を抱き込む。


「もががもがががも(ちょ、沙織姉苦し)」


「あん♡」


 沙織姉が若干艶っぽい声を出す。


「も~うおっぱいの中で暴れないの、め」


「はいはい姉さんそのへんにして勇将が苦しそうですよ。姉さんそんな子供っぽいこと言ってないでおとなしく自分の教室に行って下さい」


「は~い、それじゃ~ね勇ちゃん」


 沙織姉と別れてしばらくして一年の校舎に到着した。校舎の中に入ってみると俺達以外の新入生達もすでに校舎内にいた。廊下を歩いていると前方に人垣ができている所があった。


「どうやらあれが各教室のクラス分けらしいな」


「そうみたいね」


 俺達も人垣の後ろから掲示板に張り出されたクラス分けを見る。その中から自分達の名前のある教室をさがす。


「あ」


「あ」


 そこに書かれていたのは・・・1年イ組・秋津勇将   1年イ組・姫屋香織

 俺と香織が同じ教室に名前が書かれている光景だった。


「おー」


「あ、あ、あああ」


 これには俺も少し驚いた。確かに可能性がないわけではなかったが香織も今朝望みがないと言っていたとおりかなり低いだろうなとは思っていたのだが。

 普通こういう学園のクラス分けは異能のランク毎に分けられるものだと考えるものが多いが実は違う。この学園では各クラスの人数は40名、その内訳は異能の強弱をある程度バランスよくそろえることに終始される。そもそも能力の向上・上達を目的とするのに強いものと弱いものを分けたら意味がないという考えがこの学園にはある。強い者は下の者の存在を意識し常に自分の能力がいかに危険かを自覚し、弱い者は当然強い者を目標とし常に上を目指す。それをより意識させるにはクラスを分けるのではなく同じクラスで学ばせるという目的でクラス分けを行っている。


「しかしこういうこともあるのか?」


 そういくら強弱をつけるといってもあまりにも差がありすぎるとそもそも指標にもならない。俺がFランクで香織がAランク、普通はAランクの生徒がいる教室にいる下位のランク者は低くてもCランクが打倒である。ゆえにFランクの俺がAランクの香織と一緒のクラスになるのは本来考えられないのである。


「(姫屋のおっさんがなんかしたのか?)」


 俺は半ば本気でそんなことを考えた。あの娘命を公言して憚らない親馬鹿なあのおっさんなら自分の娘の喜びの為にこれくらいの裏工作は平然とやるようなおっさんである


「(まあでも)」


 俺はチラリと香織のほうを見る。


「見て、見て勇将一緒だよ!一緒のクラス!」


 香織は掲示板を見ながら大ハシャギしている。周りの人間が何事かとこちらを見ているものがいる。


「香織わかったから少し落ち着け。目立ってる」


「あ」


 香織がようやく周りの状況に気が付いたようだ、顔を赤くしながら俯いた。


「ご、ごめんなさいつい・・・」


 まあこんな程度のことでここまで喜ぶのならわざわざ姫屋のおっさんの事をわざわざ言い出すこともないだろう。香織がなぜ?なにに?対してここまで喜ぶのかわからないほど俺は鈍くないつもりだがそこの部分はあえて触れないでおく。


「まあ結果はどうあれせっかく一緒のクラスになれたんだ。教室に行こうぜ」


「うん」


 俺が促すと香織は満面の笑みを浮かべて俺に答えた。足元もスキップでも始めそうな勢いである。



               ~姫屋香織~

 うれしい、うれしい、うれしい勇将と同じクラスになれた。たかが教室が一緒になった程度と言う人もいるかもしれないがそこはそれやっぱり好きな人とはいつでも一緒にいたいのが乙女心というものだ。

 なぜ私が勇将と同じクラスになれたのかそこは少し不思議に思う、私のランクと勇将のランク(書類上)では可能性はほぼ皆無だと思っていたのだけど。


「ご、ごめんなさいつい・・・」


 あまりのうれしさについ若干我を忘れていたみたいで思ったより注目が集まっていた。私は顔を赤くして

俯いた。


「(やっぱりお父さんがなにかしたのかな?)」


 家のお父さんは少しというかかなり娘に甘い父親どと思う。家でも毎日欲しい物はないかとかやってほしいことはないかとかを聞いてくる。私達の夕食の時はどんなに忙しくても必ず一緒に食事をとる。ちなみにお母様達はお父さんと違って世界中を飛び回っているのであまり一緒にはならない、それでも数週間に一回は帰ってくる。私達の家族仲は普通のよくある金持ちの家と違いかなり仲がいい、もちろん勇将の秋津家とも家族ぐるみの付き合いは今でも続いてる。


「(この去年の私達の誕生日のパーティーの時にそれぞれに島一つプレゼントされたときは困りましたしね)」


 結局その島は所有権だけは頂いて島の管理については会社の人に任せている。渡された時に三人で受け取り拒否したときその場で号泣された。

 ちなみに私達三姉妹の誕生日はそれぞれ一年違いの同じ日なのだ。何の偶然?と思う時もあるがそこはあまり考えないようにしている。

 もちろんその誕生日パーティーの時に貰ったプレゼントの中で一番うれしかった物は当然勇将から私達姉妹にそれぞれ贈られたイヤリングである。各国の重鎮達や金持ち達から贈られる高価なプレゼントよりもそんな物より何倍も私達にはうれしかった当然いまも身に着けてる。


「(あまりお父さんには余計なことはして欲しくないのだけれどこればかりは喜ばずにはいられないはね。どんなに言い訳しても私も女だから好きな人と一緒になれてうれしくないはずはないから強く怒れないは)」


「まあ結果はどうあれせっかく一緒のクラスになれたんだ。教室に行こうぜ」


 そうして物思いに耽っていると勇将から声をかけられた


「うん(まあ深く考えずいまは勇将と一緒のクラスになれたことを喜ぼう)」



               ~秋津勇将~

「ここか」


「そうだね♪」


 掲示板を見た後俺たちはすぐに自分の教室にたどり着いた。さっきから香織のテンションが高いのはご愛嬌ということで。


「ま、はいるか」


 そういって俺は教室の扉を開けたそしてすぐに自分の机につく(適当)香織も俺の隣に座る。


「おい、あれって朝の・・」


「ああ校門の前で朝からやらかしてた」


「Fランクなのに10人位のCランク以上とやりあって無傷だったらしいじゃん」


「なんか特殊な能力なのか?」


「いやそんな能力ならそもそもFランクにならないだろ」


「それもそうか」


「じゃあ姫がなにかしたとか」


「それだ×2」


 などと好き勝手聞こえてくる。まあ別に噂程度俺は屁も気にしないので別に好きにすればいい、まあ俺の噂以外も聞こえてくるが。

 ちなみに‘姫’は沙織姉の愛称だ。


「あれが‘雷鳴の戦姫’の妹‘極炎の戦姫’か、さすがあの姫の妹だけあって想像以上の美人度だな」


「ああいずれSランク確実といわれる人らしいぞ」


「できればお近づきになりたいなあ~」


「ていうかなんでFランクのいるクラスにAランクの彼女がいるんだ?」


 などと聞こえてくる。香織の方は若干視線にうっとうしそうだ。

 そうこうしていると教室の扉が開き俺達の担任になる人が入ってくる。


「おら席につけガキ共」


 入ってきた人物は予想通り黒子先生だった。


「私がお前らの担任になる向坂黒子だ、親しみを込めて黒子様・向坂様とどちらかで呼べ」


「(全然親しくない×クラス全員)」


「まあめんどくさい挨拶その他はめんどくさいから省略その他の話もとりあえず入学式を終えてからだ。各自机の上にある札を胸につけて体育館に集合、以上」


 恐ろしく簡潔に話を省き一気にまくし立てた黒子先生は言い終わるとそのまま教室をでていった。


「・・・・・・」


 全員しばし固まる


「と、とりあえず体育館行くか」


 そう誰かが言うとどうじに全員無言で教室を出た






次回もなるべく早く投稿します

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