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普通じゃない俺の普通の日常  作者: ブラウニー
2/15

二話 普通じゃない俺の登校風景

ぼちぼち更新します

 学園の校門をくぐり学園の敷地内に入るとすでにかなりの人間が登校していた。


「やっぱり新学期だから新しくこの学園に来た子も結構いるね」


 詩織に言われて周りを見てみれば確かに見たことない顔がちらほら窺える。


「(まあ、言って俺も全部の顔を知ってるわけじゃねぇけどな)」


 そして沙織姉達も後ろから歩いて来た時


「あ」


「ねえ、あれ」


「あれがもしかして・・・」


「ん、何だ?」


 誰かがこちらを身ながら呟いたのをかわきりにだんだん喧騒と注目が多くなる。


「何だ!何なんだ!」


 俺が面喰らっていると隣に香織達が来て説明してくれた。


「姉さんは有名人だから。入学していきなりSクラス指定うけた生徒だから、それは注目されますよ」


「沙織お姉ちゃんと同じSクラスは学園内に沙織お姉ちゃん入れたら5人位しかいなかったはずだよ」


 そう言って自慢げに説明してくれた。


「へぇ~改めてそう言われると沙織姉ってすげーんだな」


「いや~ん、照れちゃうは~」


 確かに言われて見れば視線と話題のほとんどは沙織姉のことである。しかし会話の中にちらほら俺達の話題も出ている。まあ主に香織と詩織の話題だが。主に男子。


「うわ~あれが入学して即Sクラス指定されたっていう‘雷鳴の戦姫’か、すっげ~美人じゃん」


「まじかあんな綺麗な人とこれから同じ学校生活かよここ入ってよかった~」


「素敵、同じ女でも思わず見惚れちゃう」


「ていうかその後ろにいる二人の女の子もレベルたけぇ~、全然見劣りしてない感じ」


「あの黒髪の子マジ俺の好み、まさに大和撫子って感じですげー」


「あの少し背の低い子も超かわいいぜ、将来性も抜群の予感がびしびしするぜ」


 こんな感じである一方俺の話題は。


「なんだあいつなんであんな美人・美少女の中にいるんだ超うらやましいんだが」


「沙織お姉さまの知り合いなのかしらあんなに慣れなれしくしてあの方は一体?」


「し、視線で人が殺せたら・・」


 こんな感じでほとんどやっかみと嫉妬の視線である。まあこの3人といるとこの手の視線にはもう慣れたがな。


「まあとりあえず一旦自分たちの教室に行きますか」


「そうね~、あ、お昼休み一緒に食べましょうね~ゆうちゃん、香織ちゃん♪」


「はいはい、わかりました。とにかく行きましょう。ここでわ落ち着けません」


「ぶ~、いいなぁ~私もお昼一緒に食べたいな~」


「それは~別に詩織ちゃんが来る分には全然かまわないけど~初めの頃は新しい教室のお友達と交流を深めたほうがいいんじゃないの~?」


「別に新しい友達とかいいもん、それより勇にいと一緒にいることのほうが大事だもん」


 そう言って俺の腰に抱きつく。若干視線が強くなったような・・・・主に嫉妬の。


「それにそれお言えばお姉ちゃん達もそうじゃない」


「わたしは~・・」


「私は・・」


「ゆうちゃん(勇将)と居れば」


「もうやっぱり二人とも私と同じじゃない」


「てか結局去年までとあんまり変わらねえなやっぱり俺達は」


「まあね~(×3)」


 去年までも休み時間や昼休みなどは一緒にいることが多かった。もっとも沙織姉は校舎が違う為来れない時も多かったが。

 そう思いながら俺たちは校舎に向かって歩き始めた。すると前方に見たことがない集団が立っていた。


「おはようございます。沙織殿。本日も実に美しいことですな」


「あら~おはようございます~綾瀬川公彦さま~」


 そう言って沙織姉にあいさつしてきたのは後ろにやたら取り巻きをつれた男だった。

 はたから見てどうみても下心あります顔で近づいてきた。


「ははは沙織殿そんな他人行儀な呼び方はやめてください。私とあなたの仲でわないですか。遠慮なさらず公彦とお呼びください」


 どんな仲だよ、とはこの周り全員の感想である。


「それはそうとあのお話、考えていただけましたかな?」


「あれは~前にもお断りしたはずですが~」


 沙織姉は困ったように眉根をよせながら言った。


「いやいやあの時は私も急ぎすぎていましてなお話が急すぎました。しかしやはりこれはお互いに損の無いお話と思うのですが」


「おいなんの話だ」


 俺は話が見えないので近くにいた香織に事情を訊ねた。


「うちの学校特に高等部には能力ごとに派閥があるのは知ってるよね?」


「まあ、なんとなく」


 正直俺はその手の話題ごとにほとんど興味がないのでいままでスルーしてきた。


「で沙織姉さんはその中でも珍しくどの派閥にも属していないわけ、そしてあそこの人は去年から沙織姉さんを自分の派閥に入れたい見たいなの。まあその他の思惑もあるみたいだけど」


「ふ~んにしても綾瀬川ね、どっかで聞いた子とあるような・・・」


「綾瀬川グループの御曹司さんだよ勇にい」


「おお」


 思い出した確かに姫屋グループほどでわないがそこそこ大きい会社にそんな名前があったような。


「どうですかな我が派閥にあなたが入っていただければこれほどうれしいことはない。それだけでわなく姫屋グループと綾瀬川グループが我々を通じて懇意になれば両グループにとっても悪い話ではないはずです」


「・・・おい派閥への勧誘ていうか主に別の思惑のほうがモロに透けて見えるぞ、てか自分で言っちゃったし」


「だから言ったでしょその他の思惑があるって」


「おさそいは~ありがたいのですけど~やっぱりわたしは~あまりそう言うのは~」


「そうですか残念ですね。でわまたの機会にまたお誘いするとしましょう」


「(おっ意外とあきらめいいじゃねえか)」


「でわ今日の昼休みご一緒にランチでもいかがですか。我々の今後の円満な付き合い方についてお話でもどうです。もちろん後ろの美しい妹様方かな?彼女達も歓迎いたします」


 俺は内心ずっこけた


「(こいつ全然あきらめてねー、しかもさらっと俺を無視して香織と詩織も誘いやがった)」


 少し感心した気持ちを返して欲しい。


「ごめんなさいね~お昼ご飯は先約があるの~」


「私も」


「私も~」


 三人がほぼ同時に答える。


「でわ~わたし達はこれで~ご機嫌よう~」


 そう言うと沙織姉は俺の腕をとると見せ付けるように歩き出した。


「ま、待ちたまえ君そこの君」


 呼ばれて振り向く。周りを見るがあいつの視線はまっすぐ俺を見ている。やはりあいつが呼んだのは俺のようだ。


「なんか用すかセンパイ」


「ふ、ふん礼儀を知らん小僧だな。どうせどこぞの庶民階級だろ。どうやって沙織殿達に取り入ったか知らぬが身の程を知るがいい。いいか小僧上流階級には上流階級の相手がふさわしいそうこの私のような。わかったらそうそうに消えるがいい」


 なんだかいきなりよくわからないことを言い出した。ていうか小僧って俺とあんた年そんな変わらんでしょうにと思ったが黙っていた。


「どうした早く自分の身の程を知り消えたまえ」


「ちょっと~」


「いい加減に」


「あなたねぇ」


 それぞれ沙織姉、香織、詩織がそれぞれあいつに文句を言おうとしたが俺がそれを遮る。


「ゆうちゃん」


「勇将」


「勇にい」


「あんたに何を言われようと知ったことじゃないな、俺は彼女達と一緒にいたいからここにいる。そして彼女達も俺と一緒にいたいと思ってくれているから一緒にいると信じている。俺は彼女達が望む限り一緒にいると約束した。だから彼女達が望まない限り俺は彼女達の傍を離れない絶対にだ」


 少し恥ずいが正直に告げた。この手のやからにはハッキリ言ってやったほうがいいだろうと思ったからだ。


「ゆうちゃん//////」


「勇将//////」


「勇にい//////」


 三人とも頬を桜色に染めながらまさに誰から見ても恋する乙女といった顔で俺を見ている。その顔は夢見心地のようにそれでいて瞳だけは俺を熱心びに見ている。


「(こりゃ後で大変かもなぁ)」


 そう思いながらあいつを見るとその顔は驚愕と怒りで真赤に染まっていた。俺の返答がよほど予想外だったのかまさか自分にここまで明確に反抗する人間も始めてなのかその反応は正直すこし面白い。


「ききき、貴様庶民の分際でこの私になんと無礼な私を誰だと思っている!」


「さあ誰かね。(ていうか庶民っていつの時代の人間だよお前)」


 俺はわざとらしく肩をすくめてみせる


「っっっっ、いいいいいだろう貴様に身の程というものを教えてやろう」


 そう言ってあいつが合図すると後ろの取り巻き共が俺に向けて手を突き出したりとそれぞれ構えを取る。するとあいつは勝ち誇ったような顔する。


「ふん、どうせたいしたことは無いだろうが貴様のクラスを聞いてやろう。ちなみに私の周りにいる物達は全員Cクラス以上だぞ」


「ふ~ん」


 異能にはクラスがあるそれは純粋な戦闘力だったり能力の特殊性だったりさまざまだ。そして異能者は異能を発揮する際ある種のエネルギーを発するその大きさなどでも決まる場合もある。力の大小・力の熟

練度・能力の希少性・発するエネルギーの総量の総合的なもので決まる。


 あくまで基準だが各クラスのF~Sまでの分け方はこんな感じである  例:発火能力者

 F・・・手のひらがほんのりあたたまる感じ。能力試験を受けなければ判別は難しいレベル。

 E・・・強く念じると手から火が出せる。ただしかなりの集中が必要で長時間の維持は難しい。

 D・・・手のひらから出した火を手から離してある程度操れる。しかしかなりの訓練・集中が必要。手か

   ら離さなければ長時間の維持は可能。

 C・・・出した火を離れた対象に当てての攻撃が可能。またある程度火の温度も調節可能。このクラスに   なると対人戦で十分効果を発揮する。その為学園側からある程度の監視が入る。

 B・・・自分の出した火をほぼ自在に操れる。火もかなりの高温の炎を発揮できる。また集中すると離れ

  たものを燃やすことができる。このクラスは学生のレベルではかなり優秀。軍の異能者部隊もほ    とんどこのクラスあとはCクラスで構成。軍事的な利用価値が認められる。

 A・・・こと火に関することならほぼなんでも可能になる。燃やしたいものだけもやすことも練習により   可能になる。威力も小型のミサイルクラス。このレベルになると日本にもあまりいない。扱いは

    ほぼ兵器。国から完全監視対象になる。常に居場所を把握されることになる。

 S・・・ここまで到達できるものは滅多にいない。ここまでくるとひとりで軍隊を相手にできるレベル。

  軍事的・研究的利用価値は莫大。世界的にみても20人程度しか確認されていない。


 しかしこれもあくまで参考である。例えば手から出した火をかなり自在に操れるが長時間の維持が不可能というものはDクラスなどその時の能力の得手不得手で上下するときがあるだから自分よりクラスが低いからと油断すると足もとすくわれる場合もある。

 現に香織はその異能の出力だけを見ればSクラス並と言われているらしい。しかしまだその出力に見合った制御ができない為Aクラスになっている。詩織もその能力の希少性から当初はSクラス間違いなしと言われていたがその異能の発動条件と不安定差からBクラスになっている。つまり沙織姉は異能の出力・制御ともにほぼ極まっているがゆえにSクラスなのである。


「全員C以上ね・・・」


 もし本当に全員がC以上だとするなら確かに普通の奴ならどうしようもない。しかもあいつらは10人近くいる。Bクラスの奴でも弱い奴ならやられるだろう。


「さあどうしたそれともいまさら自分の愚かさを自覚したか?」


「いや別に、俺のクラスか?まあ俺のクラスはFクラスだが?」


「は?・・・ははははははまさか最底辺のクラスでそのような態度を私に対してとるとはな。もしや貴様沙織殿や妹君達に少し優しくされたからと思いあがったのではあるまいな。だとするなら気の毒というほかない。この状況は貴様の思い上がりや妄想でどうにかなるものではないぞ」


「いや別に思い上がったつもりはまったく無いが、つか妄想ぶっこいてんのはあんたでしょセンパイ。

沙織姉ははなからあんたを相手にしてませんよ自覚ありませんでしたか?」


「ききき貴様一度ならず二度までももはや許さん、後で後悔しても許さないぞ小僧」


「別に許さなくてもいいですから来るならさっさと来てくださいセンパイ。入学式に遅れますんで」


「いいだろう、かかれお前達この小僧に身の程を教えてやれ」


「ゆうちゃんがんばれ~ちゃんと手加減しないとだめよ~」


「勇将あんまり本気でやると相手がかわいそうだからほどほどにね」


「勇にいそんな奴らけちょんけちょんにしちゃえ~」


 奴がそういうと同時に取り巻きの連中の体から炎や雷や氷などさまざまな異能の発現が現れる。それに合わせて沙織姉達が俺に応援だか注意だかよくわからん声援を飛ばす。


「へいへいほどほどにしておきますよ」

        、、、、、、、、

 そう言って俺が穏便にすまそうとした時。


「ちょっとまてガキども、たく新学期早々めんどくさいことを始めるなよ」


 突然の静止の声が入った

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