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最初の一歩は砂漠から  作者: ハヤト
第二章 対決大型サソリ
9/20

1話

久々の更新


砂漠東西横断に掛かる日数を1ヶ月程から 2ヶ月ほどに変更

あれから、1ヶ月程がったった・・・




1ヶ月前、あの時、僕は、死んでいただろう


もしも、女奴隷に盗賊たちの矢から守って貰っていなければ、

もしも、女奴隷と、駱駝に覆いかぶさられずに盗賊たちの目に姿を晒させていたとしたら


あの一瞬が何時間もの時間に感じられた


「まぁいい、もう1匹ガキがいたな!おい、お前ら駱駝と死んだ女をどけろ!!」



そう声がした時に僕は全てを諦めた・・・


が、女奴隷が言った、『生きなさい』と言う声がまた聞こえた気がしたのだ

盗賊たちの足音が聞こえてくる、「ザッザッザッ」っと砂を踏む音が近づいてくる


『どうすれば、逃げられる?』


這い出て走ったとしても何十人もいる、馬に乗った盗賊達から

逃げられる術などある筈が無い・・・


『ならば他に僕に何が出来る?・・・魔法は?!』


魔法でなんとか攻撃して・・・

一瞬怯ませて数人は倒せるかもしれないがそれで終わりだ


『ならばどうしたらいい?』


「ザッザッザッ」っとほんの直ぐそばまで、

死への足音が死神達が直ぐそこまで近づいてきた


『落ち着け!!』


荒く息を吸い込むと、地面の砂まで吸い込んでしまった

死んでしまったらこの砂漠の土へと還ることだろう・・・




その瞬間に何かがハジけた


すぐさまに行動を起こす。まずは土魔法を心の中で唱える

盗賊たちはもう近い、声を出せば直ぐに気付かれる

そう思い、無詠唱で魔法を放つ

狙いは僕の直ぐ下にある、地面の砂だ


魔法には2つある、魔力によって火水土風の其々の属性の魔法を創り出す物と

魔力を使い周囲の属性の物を取り込みその魔法を創り出す物に分かれる


例えば水を使った魔法は、

前者は無から魔力を練り上げ水を創り出す、効果後には水は自然と消えて無くなってしまう、

後者は、水なら水を媒体とし増幅させる、その後も水は在り続ける


今は後者の魔法を使う、前世では魔法など無かったが

科学が発達し、技術が此方よりも進んでいる

それを思い出しながら、頭の中にイメージし強く願う

土魔法と水魔法を組み合わせたデュオ魔法を唱える。


『遁煉』《トンネル》


今、創り出した創造魔法だ。

直ぐ下の地面の砂を、僕の身長程の幅位に穴を開け潜り込む

棺おけの様な形なのは今は仕方がない

潜り込んだら直ぐに入り口を塞ぐ




「カシラ、いません!死んだ女と駱駝以外には何も・・・」



塞いだ瞬間にその声がした・・・


息を殺し気配が無くなるのをじっとまった

あれから、何時間・・・いや何十時間かたったのだろうか

どうやらいつの間にか眠ってしまったようで

一瞬自分の陥った状況を把握できなかった


喉の渇きに悩まされ、水魔法で水を作り出しそれを飲み喉を潤す

外の状況は分からない、動こうにもどっちの方角へ行けばいいかも分からない

穴の中で途方に暮れるしかなく、その内にまたもや眠ってしまっていた


喉は水魔法で何とかできたが、腹の減りは魔法ではどうする事もできなかった

上の様子もわからないため

僕は、仕方なく魔法『遁煉』《トンネル》を唱え横道を作って這いながら

どっちの方角かさえも分らぬままに進む事にした



この『遁煉』は土と水魔法のデュオで原理としては

土で穴を穿ち崩れる回りの砂土を水によって固めていく極々簡単な原理だ・・・


念のため結構な距離を魔法で移動する、

途中何度か魔力切れで休憩しながらだったがかなりの距離を移動できたと思う



慌てずに上部に少し穴を掘り、覗き穴から外の気配に集中する

何日ぶりの外だろうか、穴の暗闇の中に暫くいたのでハッキリとしない

辺りを見回すと砂漠のど真ん中・・・地平線まで四方が砂漠であり

またもや、砂漠の旅に逆戻りしてしまった。


命が残っただけましなのだろうが・・・


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