第一次試験
「まっ、最初は適当に武器選んで。そこに置いてあるのから選んでね。」
俺はそこと言われた所に近づく。たくさん武器(模造)が置いてあった。俺はそこから少し重い刀を取る。
「なら、最初は銃撃マシーンと闘ってもらうかね♪」
銃撃マシーン。それはただ、模擬戦闘演舞の為に使われるロボットである。しかし歩行不可。ただ、銃を撃ってきたりするだけである。
そのマシーンと闘うということは、多分銃弾を避け、攻撃を決めろ!ということだろう。
「じゃあ、まず俺から行きます」
俺はそう言うと、スタート地点である所へ案内してもらった。
スタート地点に立つ。
「それでは始めてもらいまーす!」
ユミさんの高い声が響く。
その瞬間、ドゥキューン!!という音と共に銃弾が飛んでくる。俺はそれを横方向に跳んで避けた。目と反射神経が第一となる。俺の動体視力だと、だいたいの銃弾は見れることができる。
俺はそれを駆使し、避けながらマシーンに近づく。そして、俺の剣の間合いまで入ったところで攻撃に移る。
<覇!>
俺が以前、音速と思っていた技だ。しかしこれは2年前、実際に計ってみると200キロしかでていなかった。充分速いけどな•••
しかし今は違う。デリスさんの修行の元でついに音速と対面した。まっ、俺の腕が凄く痛くなるんだがな••••
剣は素早くマシーンの喉元にあたる。そして、ソニックブームが周りに張ってあったガラスを割る。
「修理高いのにー」
俺はそれを聞かないフリをした。
「えっと、タイムは42秒•••
新人の中ではトップね••」
「マジすか?」
「もちろん。」
俺はグッと拳を握り締めた。多分これで獄門首のリーダーには勝った!
「次は私がやる」
瑠奈がそう言って、スタート地点に立つ。使ってるのはレイピアだろう。それを構える。
その瑠奈に向かって銃弾が飛んでいった。瑠奈はそれをちゃんと見て、レイピアを当てて、打ち落とした。その動作を何回もする。相手はサブマシンガンだ。その連射された弾を全て落とすのは、多分俺では無理だろう。
そして、リロードしてる隙をつき、腰にさしていたハンドガンを撃つ。見事に命中。
「はーい。終了ね♪
タイムは1分12秒。
まあまあな速さね。」
「ありがとうございます」
その時、雄大は静かにスタート地点に行った。
そしてマシーンが弾を撃った瞬間、一直線にマシーンに突っ込んで行った。そして、自分の正面に来た弾は剣で打ち落とす。さっき瑠奈がやっていたやつに、走りを加えたものだ。
そのままマシーンを剣が捉えた。
かかった時間は21秒。俺のより断然速い記録である。一直線だったためその分速さが増したのであろう。
俺は悔しさと嬉しさに満ち溢れていた。