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WITH A FIGHT!  作者: 藍野シント
VSギャング編
7/22

決心へと

「また、やるのか?

懲りないな・・・

そろそろ命を落とすぞ」

「構わん!」

俺はキリッとした表情で答えた。

前、こいつに負けたのが16日前。16日間俺は血と汗の滲む修行していた。2日かかった山も、今は4時間で登る。(後から聞いた話、道に迷っていたそうじゃ)

「もう、知りません」

俺は小さくガッツポーズをした。

「今回こそ勝つ!!」

「期待・・・・・・しておきましょう。」

俺はぴょんぴょん跳ぶ。

「場所は、久しぶりに決闘上使いましょうか・・・」

俺は頷く。

そして、全力のダッシュで山に帰る。

決戦は明日になるのはわかっているからだ。


「ただいま戻りました。デリスさん。明日、決闘上です。」

デリスさんは俺の方を見る。

「おー。」

と言って、さっきまで読んでいたであろう新聞に、目を戻した。俺はその様子を、微笑みながら見ていた。

「最後の・・・」

「わーってる、わーってる。」

デリスさんは立ちあがる。

「調整・・だろ?」


デリスさんは今60歳位だ。

そんなデリスさんは、山の斜面を走り回っている。

俺はそのデリスさんに、攻撃を当てる。しかしデリスさんは、副リーダー並・・・いや、それ以上のスピードで走っている。

「クソッ!当たらん!」

「おいおいおい!もっと本気で来いよ!」

調整つったじゃないか!何、普通の修行させてくれとんじゃ!

「うおぉぉぉぉ!!!」

俺は雄叫びをあげながら、デリスさんに突っ込む。

「なっ!」

デリスさんは、口をポカンと開けながら、こっちを見ていた。

俺はそんなもの御構い無しに攻撃する。

ビュウルッ!!

いつもより一際大きな風切り音が鳴る。

「ちっ!捉えられなかったか」

俺は急ブレーキをかける。パッと振り向くと、息を弾ませているデリスさんがいた。

「おま・・・」

デリスさんは、いつになく真剣な表情だった。

「お前なら・・・

勝てるっ!」

デリスさんは、さっき言おうとした事を訂正したかったように、力強く言った。俺も力強く答える。

「おうっ!」


☆★☆★☆★☆★

決闘、当日。

その日は少し寒かった。

俺は控室で、暖かいココアを2杯程飲んだ。

勝つしかない!

俺は真っ黒なコートを着て、舞台に向かった。


「来たか」

「ども」

俺は副リーダーを睨む。副リーダーはニヤッと笑みを浮かべていた。轟々と風がなる。

俺は肩に掛けてある剣を抜いた。そして、構えをとる。同時に副リーダーの方も構えをとっていた。

「手加減はしないぞ」

「したら、負けますもんね」

俺はやや交戦的に言った。

副リーダーは俺を、いつもより強く睨んだ。

こえー!

「まっ、しても負けると思いますが」

俺は最後に煽りをいれた。それは、無意味に終わってしまったが・・・

「今まで負けてる癖に」

緊張が高まった。

アナウンスの人の声が聞こえる。

ファイッ!


俺は飛び込む。上から下に剣を振り落とした。副リーダーはそれを垂直になる形で、受け止めた。

その後俺はバックステップとダッシュで、距離をとった。

「怖気ずいたのかい?」

「まさか」

俺は副リーダーの目を見る。

その時だ。副リーダーが尋常じゃないスピードで、飛び込んで来た。

俺は、慌てつつも、的確に受け止める。ビリッと、腕が痺れる。

しかし今の攻撃で仕留める筈だった副リーダーは、体制を崩した。

俺はその隙を見逃す事はない。斜め方向に剣を振る。その攻撃は体制を崩した副リーダーの肩に命中した。

「つっ!」

副リーダーは片目を瞑る。その為、できた視界の死角を狙う。

普通なら命中する。しかし今回は当たらなかった。

「なん・・・・で?」

あの状態で剣が見えただと?

そう思っている俺に剣が飛んでくる。

あぁ。負けたな。

と、今までは思ってたけど、今回だけは違うんだ!違わなきゃならない!

<神の斬撃>

俺は捨て身の攻撃。副リーダーの剣を巻き込み、そのまま副リーダーの身体に入れる。しかし副リーダーはバックステップを踏み、威力を受け流した。

でも、それ相応のダメージは与えてる筈。だが、今回は負けだ。俺はもう動けない。

俺は這いつくばる。

「くっ」

副リーダーはツカツカとこっちに歩み寄った。

「惜しかったな」

そう言っている副リーダーの顔には、余裕の笑みがあった。

「ざっけんな!」

俺は頭が真っ白になった。

俺は水平斬りを放つ。それを副リーダーが受け止める。

「まだ動くのかよっ!?」

「はぁぁぁ!」

俺は雄叫びと共に剣を振り続ける。

「よくやった。

しかし惨い!」

副リーダーの斬撃が、腹を襲う。

「グエッ!」

俺は後ろに吹っ飛ばされた。

「かはっ!ゲェ」

俺は、ちょっとした呼吸困難に陥る。

「今回も、こっちの勝ち。」

畜生!

掠れ行く意識の中で、その言葉が何度もリピートしていた。

「立って!」

うるせぇよ。俺は負けたんだ。

「まだ勝てる」

もう無理さ

「こんな所で終わるなよ」

終わり・・・

「ギャングを潰すのだろ」

潰す。あぁ、そうさ

「「頑張れよ!カミヤ!」」

頑張れか・・・

そうだな。どうせ負けるなら、もっと足掻いてから負けよう。むさ苦しくな!

「うおおおおおお!!!!!!!」

「なんだとぉ?」

オラッ!

俺は思い切り前に跳ぶ。

「うぉりゃ!」

「くっ」

俺が押し始める。

まだまだぁ!

「ふんはっ!ふっ!」

もっと、もっと速く!俺はもっと速くなれる!

その時、俺は自分を神々しいオーラが包んでいるように感じた。

「勝てる!」

俺は、そう思い込み、突進する。もちろんオーラなどないがな。

「なにっ!?速い」

喰らえっ!

<覇!>

今まで感じたことないスピードで放たれる。

その攻撃は上手く命中した。


☆★☆★☆★☆★

「よくやった!」

「ありがとうございます。デリスさん。」

俺は深々とお辞儀する。

「おい!俺たちにもお礼しろよ」

横にいたシンが口を挟む。

花、栞さん、須藤が笑っている。

「わかったよ。

ありがとうございした」

「感情がこもってなーい。

やり直し」

シンが言う。あんたは鬼か!

「ありがとうございました!」

シンが、花と目を合わせた後、

「合格」

と言う。ウゼエ!

「ま、その話は後にして、今は獄門首について話そう。」

デリスさんは微笑みながら言う。今思ったけど、いつもニコニコしてるな。この人。

「獄門首・・・

そういや、俺まだ・・・」

「それについてだ!」

みんなデリスさんの方を見る。

「獄門首のリーダーはもう、いない・・・」

「どうしてっすか?」

俺は、即座に聞いた。

「2ヶ月前に、軍隊に入ったそうだ。」

軍隊っ?軍隊ってあの戦争に行っている奴らの事か?

デリスさんは俺の考えてる事が、わかっているように、言う。

「一概にそうは言えないがな。」

軍隊にいんのか・・・

「よし、決めた!

俺はクリオネア国軍に入る。そして、戦争で活躍して、英雄になる。それと、獄門首のリーダーとも闘う!」

俺は空を見ながら言った。

「ふんっ。お前の実力じゃ、入れないよ」

デリスさんは片目を瞑りながら言う。

「デリスさん。だから俺の師匠になってくださいよ。」

俺は澄んだ目で言っていただろう。

「ついてこれんのか?」

「はいっ!もちろん」

俺は元気よく答える。

目指せ!英雄!







どうも。

VSギャング編はここで終了致します。

また、新しい章がまた始まります。


ここで告知です。

新しい小説を書き始めます。3作も書くので、それぞれのアップが遅れるのですが、許してください。

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