しょげてなんかいられない!
「クソッ!」
俺は石を蹴る。俺にとって、今見る物全てがつまん無く思える。
「あんにゃろっ!」
俺は拳を握り締めた。
あいつに絶対勝つ!俺はあいつに負けている。
俺はあいつー。そう副リーダーの動きは目で追える。そこまでである。それ以上には踏み込めない。目で追う。ただそれだけ。
今の俺にはそれが限界?
「なーにしょげてんの?」
後ろから声が聞こえた。
すぐさま振り返る。そこにはニコッと微笑んでいる花の姿があった。
「しょげるなんか、あんたらしくないんじゃないのっ?」
「俺らしく・・・
今の状態が俺の素じゃねぇーのかな?」
「そんなの知らないわよ。
でも、どっちが素かは知らないけど、あんたはひたすら前に進んでいる・・・進むんだと思うよ。」
俺は言っている意味があまり良くわからなかった。
ただ、一つだけわかったような気がする。
「進む・・・ね。
そうだな。」
花は深く頷いた。
「ありがとな。花。
おかげて元気でた。俺、もう一回あいつに挑む」
花は疑問符を浮かべていた。
「あいつ・・・?」
花は首を傾げる。
「あぁ。獄門首の副リーダー。マジで強かった」
花は目を丸くして、驚いた。
「えっ!?もしかして、カミヤが負けたのっ!?」
俺はむすっとした声で答える。
「悪いかよ・・・」
「いや、悪い訳じゃないけど・・・
へぇー」
花はニヤニヤしながらこっちを見た。なんなんだよ。
しっかし、まあ今の状態で副リーダーに挑んだ所で、返り討ちは目に見えている。どうするか
答えはすぐにでる。
修行!!
「俺、修行してくる。んで副リーダー倒す。そして、リーダー倒して、獄門首も潰す。」
俺はニヤッと笑う。俺は、花に買ってもらった刀を抜く。そして、軽く一振り。
「修行って・・・
あんた当て有るの?」
世界中の時が止まった。俺にはそう思えた。
俺、修行見てくれる人、いねーじゃん!俺は、顔面を引きつらせ花を見る。花は、呆れ顔だった。
「どうしまひょ・・・?」
花は頭を抱えた。
「どうしまひょって・・・
独学?」
独学だと?そんなの既にやった。そして、この様さ。俺の独学よりかは、師匠に教えてもらう方が効率も良い筈!
「独学なんざ、やってらんねぇ」
花は溜息をつく。
さて、マジでどうしますかね?
「ねぇ?花・・・」
「無理です」
「即答かよっ!おい!」
まるで前持って言葉を用意していると思うくらい、即答。いや、多分そうだっただろうな。
「どうしょっ・・・
俺、この辺わからない」
俺は、すがるような顔つきで、花を見る。花は知らんぷりをした。
「そういや、花はどうしてこんな所いるの?」
俺はさっきからずっと聞きたかった事だ。
「いやぁ。家庭用事ってところかな・・・」
俺はふーんと頷く。
「あてなら、私あるけど」
俺の前から青い髪の女性が来た。
「栞さん、マジっすか?」
「もちろんよ」
俺は小さくガッツポーズ。俺はニコニコしながら、
「で、あてってどいつだ?」
栞さんはやれやれといった様子を浮かべた。
「言葉遣い気をつけたら?」
花が口を挟む。
俺はわかったと目で合図。
「栞、久しぶり。」
「久しぶりね。花。」
んんっ?2人は知り合いなのか?
そういう疑問を浮かべる俺であった。
「懐かしいね。1年振り位?
そういや、あの娘とは、全然会ってないなぁ。」
「そう・・・ね。」
なんか、栞さんと花の間に気まずい雰囲気が漂う。俺は、その雰囲気を吹き飛ばすように、声をかける。
「栞さん、あてって・・・?」
「ああ。それはね・・・」
☆★☆★☆★☆★☆★
俺は村から電車で下る事2時間。
師匠とやらがいる山の麓に着いた。
「本格的だな・・・」
俺は背中に冷気が走ったような気がした。そう。俺は恐がっている。これから何が起きるかわからないから。
ここに入らなきゃ、副リーダーには勝てねぇんだ!
俺は山の中に足を突き出した。
山の中はかなり入り組んでいた。楽だと思っていた。それは、まったくの間違いであった。
70度位のクライミングをかなりやったり、モンスターと戦ったり(まあまあ強い)と、困難な道が続く。
俺は嫌だなぁという気持ちを、グッと堪える。勝つ為に。
俺が山を登り出して、2日も経った。
標高は3210M。高いけど、そんなに高く無い。しかし、2日も経った。なぜか⁇
あまりにも困難すぎるから。
しかし今日、やっと頂上まで、辿り着いた。
「ハァハァ。
やっと着いた」
頂上に、あったもの。それは、木とたった一軒の家だった。
俺は迷わずその民家へと、入り込んだ。
「失礼しまぁーす。」
「なんだ?」
何もない筈の暗闇から声が聞こえた。
何も無いとわかっている。でも、つい探してしまう。
なんも無いぞ。やっぱり。
すると、その時
「なーんてね」
とか言いながら、お爺さんが出てきた。
「ワシの名はデリスじゃ。デリスと呼べ。」
俺は曖昧に頷く。
「あっ。俺が・・・」俺も自己紹介しようとする。しかし、証明書がない。
「いいよ。わかるからの」
デリスすげぇー!
「デリスさん・・・」
「わかっている。話は、聞いた。
ついてこれるのか?」
「ああ。」
俺は副リーダーをぶっ飛ばすまでは、どんな難関な壁も乗り越えれそうな気がした。
デリスさんの修行。
どの程度なのか・・・?
楽しんでいただけましたか?
早速ですが、目標はレビューで合計150を超えることです。その為に日々精進致します。皆様にも協力していただけると、嬉しい限りです。
そして、このギャング編が終わると、新シリーズも書こうと思っています。それもよろしくお願い致します。