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WITH A FIGHT!  作者: 藍野シント
VSギャング編
4/22

最強に挑戦!

少しアップ遅れましたが、読んでいる方いないと思うので、大丈夫でしょうw

俺は剣を振る。

しかしその剣はまんまと避けられる。そしてカウンターの剣が俺の胸を襲う。その斬撃を避ける事は、俺にはできなかった。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★

時は4日前。ギャング潰しを趣味でやっている俺は、次に潰すギャングを決めた。そこは、最強と称されている[獄門首]だ。俺はその最強ギャングと闘う為に、本拠地のあるシルルーフ山脈の麓ーシルルーフ村へと向かう。

俺は模造刀と、ヴォルグソードを持ち、家を出た。お金も少しは持っている。

俺はシルルーフ村へ電車で行く事にした。いくら、同じ州のイティディアでも、東の端と西の端では相当な距離だ。

電車に揺られる事、5時間。相当な距離という事はわかるだろう。

「ここがシルルーフかぁ〜。

空気がおいしーな!!」

シルルーフ村は見渡す限りの自然が広がってる。そこにポツポツと家が数件という所だ。シルルーフ村は人口の割には広大な土地である。お隣さんとの距離が1キロ離れていても、ちっとも可笑しい事はない。

「とりあえず、荷物置くか。」

俺は1人でそう呟き、シルルーフ村にある宿を探しに行く。


宿を探すのに、そう時間はかからなかった。

駅から1番近い建物が、宿であったからだ。

部屋を借り、荷物を置いたら、模造刀だけ持ち、部屋を出る。

俺はこれから最強のギャングと闘えるという事に対し、胸を踊らせていた。

「須藤さんが相当強かったけど、その須藤さんより強いって言うし...

楽しみ他ならないぜ!」

俺はそう言って、走りだした。


まず初日は探検をすると、昔から決めていた。俺には親がいない。正確には親を知らないだけだが。だから、いろんな街に遊びに行ってた。その時からの習慣だ。

しかし相手は広大な村。

もちろんの如く迷ってしまった。民間が少ないのも逆に迷う。

俺はフラフラと適当に歩く。

気づいたら夜になっていた。

俺は空を見上げる。星空がとても美しかった。

「あれはオリオン座だな。」

俺はオリオン座しか、星座がわからない。オリオン座は形的にも覚えやすかった面がある。

「寒いし、早く帰りたい」

俺は掠れ声で言い、また一歩踏み出した。


俺は宿どころか、民家すら見なくなっていた。しかし、そんな所はこの村で沢山見て来たから、特に気にも留めなかった。

そんな所で、明るくなった。

「はあ。

民家も見ないし、宿の場所すら聞けないのか...」

どこから来たのかわからないから、後に戻る事もできない。

「クソォォォォォオ!!!!

始まった瞬間、終わりかよ!!!!!」

力いっぱい叫ぶ。自分で叫んどき、自分の鼓膜が破れそうになった。

俺はまた、歩き出そうとする。

その時だったー

「うるせぇぞ!!」

声が聞こえた。周りを見渡す。

しかし誰もいない。

俺は気のせいかと、少し落ち込み歩き出す。

「待てや!コルァ!

人の眠り妨げといて、おはようもなしか!」

俺はもう一度見渡す。

そして、見つけた。

地面に倒れていた。

そういやさっき

「おはようございます。」

俺は朝の挨拶をして、道を聞こうと近づく。

「本当に挨拶だけか・・・

謝れや!」

そいつはデブでハゲのおっさんだった。

「ごめんなさい。

そんな事よりシルルーフ村どっちですか?」

「そんな事よりって!」

俺は笑う。

俺はジョークのつもりだった。しかし、おっさんはブチ切れした。

「そんな事よりって、大切な事をそんな扱いしやがってぇぇぇぇ!!!」

おっさんは俺に殴りかかってきた。

「うおっ!」

俺は避ける。しかしおっさんの攻撃は、やまない。

「刀を抜く隙さえ無い・・・」

「ぐぉりゃっ!フンゴッ!ハッ!そいやっ!よいしょお!」

シュシュシュッと♪

軽々しく避ける。しかし連打は反撃の隙さえ与えない。

「チッ!こうなったら・・・」

俺は拳を屈んで避け、そして、右ボディを喰らわす。

「ガチンコだっ!」

急にボクシングが始まった。

殴られるの覚悟で飛び込む。


懐に潜り込み、アッパーを喰らわす。

その攻撃で決着がついた。

「流石ヘヴィー級。

パンチが重いぜ。」

俺は、袖で汗を拭った。

あれ?KOしたら、道聞けないじゃん。

・・・うわー!!!なんて事をぉ!!

やっちまったぁ!!!!

俺は暴れる。頭を抱えながら・・・

「バカだー!俺、バカだー!

うわー。」

俺はおっさんを揺する。目を開けない。

「・・・・・・終わった・・・」

俺は明後日の方向を見ながら言った。

「バカ!!

そう簡単に終わってたまるか!」

後ろから声が聞こえる。

振り向くと、武装したおっさん軍団がいた。

「おっさんが天使に見える」

おっさんに聞こえないように呟く。

そこでだ。

おっさんが斬りかかって来た。

俺はそれを避け、カウンターを入れる。

しかしおっさん達は、体型や顔に似合わず華麗に避ける。(加齢かな)

5人がかりで、俺を斬る。

俺はそれを避け、攻撃を少しずつHITさせる。浅手なので、1回1回のダメージは少ない。これなら、全員を気絶させるのに、3日はかかる。

1発で仕留めたいな。策は・・・

不慣れだが、やってみる価値はあるだろう。

俺は1人に向かって、捨て身の突進をした。

<覇!>

音速の打撃を、額に喰らわす。

気絶する。俺はそいつから刀を奪い取り、左手で持つ。

「二刀流だっ!一応は修行済みだ!」

俺はそう叫ぶと構えを取る。

俺は集中力を高め、敵の攻撃を待つ。返し技戦法だ。相手が斬りかかってくる。俺は相手の刀を左手の剣で弾き、ガラ空きのボディに突きを喰らわす。うずくまり、動かなくなってしまった。

他も同じ戦術で倒した。

・・・やってもうたぁっ!

同じ轍を踏んでもうた!俺、アホや。もう、嫌や。

俺は二刀流の技を少し試してみた。

うん。いい技だ♪使いこなせれば相当になるね。

俺はそう思い、気持ちを明るくしようとした。いや、正しくは、そう思ったら気持ちが、明るくなった。

ーその時であった。

殺気!!

俺はバックステップを踏む。

すると、さっきまで俺が立っていた場所から煙が立ち昇った。

「いやあ。素晴らしいなぁ。さっきのに気づくなんて。感心やわ。」

俺と同じ位の歳だろう。メガネをかけ、寝癖をたてた髪の男が、パチパチと拍手しながら煙の中から出てきた。

「誰だ?」

俺は、男の明るい感じとは対象的に、低く殺気の篭った声で言う。

「名前言った方がいいかいな?あんたさんと会うの今日が、最初で最後やと思うけどなぁ」

「お前が死ぬからか?」

俺は挑発的な態度を取る。

しかし男は俺が予想してたのとは違う反応を、示した。

「ハッハッハッ!!!おもろい事言うな」

ありゃ?キレて、かかってくると思ったんだけど。世の中甘く無いな。

「案外、冗談じゃ無いぜ。」

俺はニヤリと笑う。

「冗談じゃないのも嬉しいわー。

僕も強い人と闘う事は好きやからな。」

「あら、奇遇だね。俺も強いのと闘うのは好きだ」

男と俺は目を見合わせ、同時に笑う。

「まっ、あんたさんに教える名前なんて無いし、今ここで勝負していくかな♪」

男は肩に背負っていた刀の柄を握った。

「その下手の方便を使えないようにしてやるっ!」

俺は二刀流を構えた。

しかし、男に俺の言葉は効き目たっぷりだったようだ。

男は少し俯き、低い声で言う。

「お前、俺がさっきよ方便圏出身じゃないときづいたのか?」

男の口調や、声のせいで俺は、一歩後ずさりしてしまった。

「・・・・・あ、ああ。」

俺は顔を引きつらせて言った。

男は俯きながら、さっきのように、俺にまた話しかける。

「もういい。今日は闘う気が起こらない。今から名乗ってやる。それは、また会うことを意味す。俺の名は諸星総司[諸星総司]だ。」

「お、俺はカミヤだ。」

「そんな事は既に知っている。」

そう言った総司の顔はとても怖かった。俺は後ろに倒れそうなのを、必死に堪える。

総司は続ける。

「俺の名を知った。3日後、シルルーフ村の決闘上で、決闘を申し込む。ルールは本物以外なら、なんでもー

それで、勝負しよう。」

総司は笑う。しかしそれは楽しさの笑みでは無い。

「わかった・・・」

俺は何もない左方向を見て言った。

「ならよい。

西の方角を進め。」

そう言って、総司は姿を消した。

俺はポカンとその姿を見つめているだけだった。

西の方角・・・

太陽の出てる方角から考えて、こっちだろう。


西の方角を歩くと、無事に宿に着いた。


☆★☆★☆★☆★☆★

決闘の日が近づく。明日が決闘だ。

昨日は決闘上の下見をしてたら、1日が潰れた。

「今日・・・調整しとかないとな♪」

調整とは、いったいなんなのか?自分でもわからなかった。

あの総司って奴をギタンギタンにして、獄門首に目をつけられる。そしたら、トントン拍子でボスと闘える!

俺は頭の中で何度もおさらいした。俺はあの総司って奴に勝てる。オーラ?的な面では負けている。しかし、剣技で優っている。そう確信していた。

「よし!剣振るか。」

俺はそう言って、刀を置いてる場所に近づく。

「あっ!あのおっさんの剣、持ってきちゃった!」

俺は、軽く舌を出した。その後誰も見ていないなと、確認した。

刀が2本。二刀流・・・そりゃ、二刀流の方が、優勢である。しかし俺は片手剣で1本、一筋で英雄になりたい。そう思っている。

「どうするか・・・」

俺は二刀流で闘う!片手剣で最強になるのはその後だ。最短の道を選ぶ。


俺は刀、2本持って外に来ていた。基本技などをおさらいする。

・・・ダメだ。

4連撃すらできない。

おさらいじゃ、ダメだな。マジで修行するつもりで行かないと、明日負ける。負けるなんてまっぴらだ。

「フッ」

息が弾み始めた。夏が終わろうとしてるとはいえ、暑いものは暑い。

「勝つしかない。

・・・いや、勝たないとならない」

俺は疲れた体にムチを打ち、修行を続ける。

なんとか、基本は取り戻せた。

「必殺技も一個は欲しいな」

無我夢中

俺は剣を振り続けた。


☆★☆★☆★☆★☆★

俺は11時間という長い時間、睡眠を取った。

今日は、決闘本番。負ける訳にはいかない。しかし俺の体は落ち着いていた。

「女神は俺を見てるのかな?」

一応、俺は神を信じていない。しかしこういう時にだけは、神に頼む。都合のいい事だ。

勝つしか無いー


「怖気ずいて逃げるかとおもったんだがなぁ」

総司がニタニタと笑いながら言う。

俺は心身共にリラックスしている状態。

怯む事は無かった。

「逃げる必要ない」

俺は総司の目を見て言う。総司はそれに微笑をした。

「後悔してからじゃ、おそいぞ」

「俺に逃げた逃げた言ってるけどさあ、それって本当は、自分が逃げたいからじゃないの?」

俺は総司を煽る。総司は取り乱した。

「逃げるだとぉ?ふざけてー」

「お喋りは良いから、始めよう。」

俺は片手目を瞑りながら、自分の出せる最高の、感じで攻撃に入る。

総司は軽く舌打ちをしていた。


60秒前。

つまり60秒後勝負が始まる。負ける訳にはいかない。俺は二刀流を構える。それに対し、総司も剣を構えた。総司は両手剣を使うようだ。

そんな事してる内に5秒前。

4.3.2.1.0!


0と共に2人は飛び出した。そして、中央で剣と剣が当たる金属音が鳴り響く。

俺の左手に持ってる剣と、総司の剣がぶつかり、火花を上げる。火花が2人の顔を照らす。総司の顔はニヤニヤと笑っていた。

「余裕の笑み・・・ってか」

俺も笑みを浮かべる。

俺は右手の剣で総司の剣を狙う。

決まった!完璧!

そう思った。しかし、総司は予想外の反応速度でぶつかり合っていた剣を戻し、ガードする。そして、バックステップを、一度して、また突進して来た。

俺の剣は左手でしか、守りを出来ない状況。右手の剣は前に伸びきらしたままだ。

カウンターは使えねー。守りを堅くするか。

俺は左手の剣で、迎え撃とうとする。しかし総司が狙ったのは、俺じゃなかった。無防備な俺の右。そう、右手の剣に当てて来た。俺の剣は無残に吹っ飛ばされる。

「なっ」

俺は声のでない叫びを上げた。

総司は舌で剣を舐める。悪魔のようにも見えてきた。

「続きいくよ〜ぅ♪」

総司は跳ぶ。俺は剣の方に走る。が、間に合わない。総司の剣が襲う。

ヤバイ。

そう思った瞬間、俺は咄嗟に剣を左から右に持ち替えた。

<サイドカット>俺は、左方向から、右方向に剣を振る。

奇跡とでも言えよう。その攻撃は、総司の剣の腹を捉えていた。パキィと無残な音をたて、総司の剣は折れた。しかし、俺の剣も刃こぼれをしてしまう。

「んだと?」

総司は目を丸くする。冷や汗をたくさん掻いている。

俺は一度刃こぼれした、剣を見た。

「そんな事構うものかっ!」

俺は剣は上から下に振る。無防備な総司の肩に命中した。

「うぐっ」

総司は目が飛び出したように、目をみ開けた。

「まだまだぁ!」

俺は下に垂れた剣を斜め上に振り上げる。

総司はよろけるが、それじゃあ勝負がついた事にはならない。

どちらかが気絶するまでだ。

俺は剣を型は一応あるものも、無闇矢鱈に振った。

「かぁっ!」

俺は上段から振り落とす。

ピシッ!

突然音がなった。俺は音の発生源を探した。

すぐにわかった。俺の剣が折られていた。

「ちょっとは手加減して欲しかったのですがね。

まっ、総司君では勝てない事は元からわかってましたがね♪」

俺の真後ろから声が聞こえた。早い。見えないし、気づく事すら出来ない。

「折ったのあんたか?」

俺は低い声で言う。

「すみませんねぇ。そうでもしないと、総司君死んでしまいますから。いくら偽物とはいえ、殺傷力はありますしね。たとえ消しゴムでも人を殺す事は出来ますしね」

「お前、何者だ?相当な手練れだろ?」

男は笑う。

「手練れ・・・かもしれませんね。

何せ私、獄門首の副リーダーやらせていただいておりますしね。」

副リーダー・・・

弱い訳が無い。

俺は笑みを浮かべた。もちろん、強者に出会えた嬉しさである。

「早速だが、決闘してもらおうか。

副リーダーさん」

副リーダーは笑う。

「私と勝負・・・

プライドとやらが、ズタズタにされると思いますよ。」

副リーダーは、総司とは比べものにならない、殺気を繰り出す。俺は暑くないのに汗をかく。

俺は逃げるような形で、吹っ飛ばされた剣を、拾いに行く。

俺は構えをとった。副リーダーも構えをとる。


闘いが始まった。

俺は剣を振る。

しかしその剣はまんまと避けられる。そしてカウンターの剣が俺の胸を襲う。その斬撃を避ける事は、俺にはできなかった。


☆★☆★☆★☆★☆★

俺は掠れ行く意識の中、副リーダーがこう言った事は覚えていた。

「ほらね。」

俺は悔しさで、顔を歪める。

それもその筈。俺にとって、完全敗北は初めてだからだ。俺は拳を強く握った。

絶対に次は負けない。

何よりも速さで、圧倒的に劣っている。パワーなら、こっちに分が有るだろう。

「あの速さ・・・」

俺は顔を強張る事しかできなかった。


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