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WITH A FIGHT!  作者: 藍野シント
VSギャング編
3/22

人の心ほど弱く、また強いものはない。

どうも。

今回も誤字があると思いますが、楽しんでください

俺はサルファン港に向かって歩く。

俺は4日程前、3大ギャングの一角を落とした。そして、今日は、また一角落としにサルファン港に向かっている。

サルファン港には[シークラウン]という、ギャングが存在する。3大ギャングだけあって、相当な所だろう。

「なあ。シン。お前は何故付いて来た?」

俺が話しかけた相手[市倉慎之助]はこっちをチラッと見て、

「カミヤ一人に任せるのはあれだからだ!」

と言った。別に俺、任されてないし、ギャング潰しは趣味だ。趣味悪っとか思うなよ!

「別に俺一人で...」

「お前一人だと、遠距離弱いじゃん。そこで、スナイパーの俺っしょ!」

なんで、お前なんだよ。お前よりかは頼りになる人を、沢山知ってるぞ。俺。

俺はジト目でシンを見つめる。

「信用ならんて言うのか!?

ふっふっふっ。修行の成果を見せるしか無いようだな!」

「別にお前の成果なんて、たかが知れてるだろ。そんなんわざわざ見たくねーよ。」

シンはその後抗議してきたが、無視する。

シークラウン。あの栗須と同格以上。燃えるしかないだろ。

ドカッ!

曲がり角を曲がった時に、何かにぶつかった。

青い髪をポニーテールに結んだ可愛い女の子だ。その娘は顔を赤らめて、走ってどっかいった。

「なんだよ今の少女漫画みたいなやつ。」

俺は呟いた。

「お、意外だな。カミヤが少女漫画読むなんて」

シンは必死に笑いを堪えながら言う。

「読まねぇーよ!別にそんくらい常識だろ?」

「俺に常識を聞くなっ!」

シンってそんなアホやったっけ?


サルファン港に着くまで後1時間くらいだな。歩くのは。シンがブツブツ文句言っているが、無視する。また、歩きだす。

さっきの女の子。絶対シークラウンに関係ある。俺は直感的にそう思っていた。自分の直感は、よくあたる。

「シン。さっきの女性さ、なんかあるよな?」

シンはそれを聞いて、困ったような顔をする。

「俺には、なんもわからねぇ。」

「そうか。」

「なんかあるのか?」

シンの顔はいつになく真剣であった。

「お前、シンもしかして」

「ああ。

そのもしかしてだ!

俺はさっきの女の娘に惚れたっ!!」

そうでございますか。そうだと思いましたよ。

「そんなんじゃねぇよ。

あの娘、シークラウンに何かしらの関わりがある。」

それを聞いて、シンは驚く。

「どうしてそんなのわかるんだ!?

あの娘に限ってそんな事...」

「勘だ」

「勘って...」

「俺は、勘に絶対的な自信を持っている。」

それを聞くと、シンは目を細めて見てきた。

「いや、本当だって!本当に勘よく当たるんだって!」

シンはまだ、疑っているようだが、無理矢理納得しようとする。しかし、やっぱり納得できないようだ。

「親友のお前を疑うのには気が引けるが、それでも、あの娘が...」

シンはそれ以上言わなかった。俺も何も言わないようにする。2人の間に沈黙が続いた。

先に口を開いたのは、シンの方だった。

「今、この状態で仲間はカミヤ、お前だけだ。仲間のお前を信じれなくて何になるんだ!」

シンは力強く言った。決意の表れだ。

「ふん。シンが格好良く見える。」

「俺は元から格好良い!!」

「どうだか」

俺は鼻で笑って歩を進める。

でも、あの娘は何かに怯えていた。


☆★☆★☆★☆★☆★

サルファン港に着いた。潮の香りが漂う港町だ。潮風を感じながら、探索程度に歩いていると、運よく夕焼けを見れた。朝から夕方まで歩いた疲労が、一気に取れたような感じだ。

「海に映る夕焼けは、何故こんなに美しいのか?」

シンはボソッと呟いた。

そして、街を軽く一周し、宿を借りて、そこに泊まった。俺とシンは相部屋だった。

夜、疲れていたのかシンは、すぐ眠ってしまった。俺は眠れなかった。寝ようとずっと目を瞑っていても、眠れないので、俺は模造刀を持って、外に出る。

俺は2時間近く剣を振った。タオルで、汗を拭い、宿に戻ろうとする。

その時、昼間の青い髪でポニーテールの女の子に出会った。

「あの。昼間はすみません。」

俺の事を覚えているか探りを入れて見る。

「あ、あの方ですか。

いや、走っていた私が悪いんですよ。」

「なんで、あんな遠くの方まで走っていたんですか?」

彼女はチラッと、俺が右手に持っている刀を見、そして俺の顔を見た後

「ちょっと用事がありまして」

と、微笑みながら言った。

この感じ。彼女は嘘をついている。俺は確信した。

「用事ってなんですか?気になります。」

彼女は困った顔をする。

「秘密ですよ。」

なかなか手強い。

「気になるじゃないですか。

どこに行ってたんですか?」

「ちょっと、サドルミネアの方まで。」

サドルミネア。ここから徒歩で2時間位かかるところ。相当遠くだ。

俺はここで勝負にでることにした。

「あなた、何か隠してますよね?」

彼女は驚きの表情を浮かべたかと思うと、すぐさまおっとりした表情に戻し

「そんなこと無いですよ。」

と言う。しかし、そこで引き下がる訳にはいかない。

「俺、なんとなくわかるんですよ!」

「あなたの思い過ごしじゃない?」

彼女は意地でも言わない様子であった。

「思い過ごしじゃないよっ!」

「なんなの!?あなたさっきから?」

彼女はとうとう、怒りだした。

「誤魔化そうとしないでよ!」

「キャー!痴漢よ!」

彼女が急に叫んだ。まずい。

その時彼女は、怯えていた。俺を泣きそうな顔で見た。

俺は厄介事はめんどいので、走って逃げた。


☆★☆★☆★☆★

「えっ!?昨日あの娘に会ったの?」

シンは驚いた。俺はコクリと頷く。

「んで、どうだ?」

「ああ。俺の予想は当たっている。

彼女はシークラウンに何かしらの関わりがある。」

「そうか。」

最後に見せたあの顔。忘れられない。

あの顔。助けを求めていた。しかし、何故、言葉を使わなかったのか。

危険だからだ。

もちろん俺がだ。俺がシークラウンに突っ込んでいくと、思ったからだろう。だから、喋らなかった。しかし、本当は助けて欲しい。

助けるしかないでしょ。

「おい!シン。」

「ん?」

「彼女を助けるぞっ!!!!」

「えっ?」

疑問符を付けていたシンを他所に、俺は宿を飛び出た!


しかし、飛び出たはいいが、行く宛も無くウロウロするハメになった。俺は街中をウロウロする。

5時間は経っただろう。俺はさっきまでの意気込みは、無くなり、ボンヤリしながら歩き回っていた。シンに至っては、片手で食べられる物を買い漁り、食べながら歩いている始末だ。

俺たちは半ば諦めムードだった。

俺たちは何も考えずに、ひたすら歩いてしまったから、街の方から外れてしまった。それに気づかず、歩いていると、グラサンを掛けた男が、近づいてきた。

「こんな所に何かようか?」

「人を探していまして」

グラサンの男が、興味あるように、

「どんな人?」

と、問う。

俺とシンは目を合わせて、その後

「青い髪をポニーテールに結んだ、俺たちと同じ位の女性なんですが...」

と言う。

「青い髪をポニーテールに結んだ女性。

そんな人あの娘しかいないね。」

「知ってるんですか!?」

「もちろんだとも。

(しおり)ちゃんでしょ?

彼女なら、今はポルナリアにいると思うよ。」

ポルナリア。ここから徒歩15分位の街だ。これは有力は情報である。俺とシンは目を合わせて、ニコッと微笑んだ。

「お兄さん、ありがとう!」

俺はお礼を言う。グラサンの男は困ったように笑いながら

「お兄さんはやめてくれ。今年で42だ。」

言った。シンはそこからお世辞を、並べ始めた。

そして、お世辞が止む頃を見計らい、

「とにかく、ありがとうございます」

と言っとく。

そして、俺はシンの腕を掴んで、ポルナリアへと向かう。


☆★☆★☆★☆★

俺たちはポルナリアに着いた。

彼女、そう栞さんを探す前に定食屋に駆け込む。今は15時。朝から何も食べてないので、とてもお腹が空いてる。

定食屋のカウンターに着き、メニューを見る。俺はカキフライ定食、シンは焼肉定食を頼んだ。俺とシンは、各々が頼んだ定食を、急いで口にいれる。(そういや、シンは何か食ってたような)

3分で食べ終わった。ここから栞さんを探す。その前に、手がかりを手に入れることにする。

「おばちゃん、青い髪の女性こなかった?」

「栞ちゃんの事かい?栞ちゃんなら、1時間位前に来たよ。」

「どこに行ったかわかる?」

「えっと、工場に行ったよ。」

工場か。

「ありがとう。おばちゃん!」

「おばちゃんじゃなくてお姉さんだよ」

おばちゃんは冗談混じりで言った。


俺とシンは工場へと向かう。工場だけなら、普通わからないが、このポルナリアには、工場は1つしか無い。銃器製造所。しかも本物だ。

工場の近くまで来た。煙たくなってくる。

俺は平気だったが、シンは咳込んだ。

「げほげほっ!煙ってえ!」

「ああ。」

しっかし、ここまで煙たいのは逆に珍しい。そういや、ここの工場長ってズボラな奴だったな。

俺たちは工場のドアを、勢い良く開けた。

中にいた作業員達が、一斉に俺たちを見る。俺はそんなのお構い無しに、青い髪の女性を探した。受け付けルームにはその姿は無かった。俺は、メインのエリアへ、走る。自動扉が開く。

「あ、ちょっと君!」

作業員の声が聞こえたが無視する。

メインのエリアに入った。外とは比べものにならない程、煙たい。目が痛くなってきた。シンは涙を流している。

「ちょっと君たち。この煙には、有害物質が入ってるから、このマスクとゴーグルをして。」

そう言って、作業員はマスクとゴーグルをそれぞれ、2個ずつ渡してくれた。俺はそれを付けて、広い工場内を見渡す。

青い髪の女性は楽に見つける事ができた。俺は走って近寄る。

青い髪の女性、栞さんは俺に気づく。ギョッとした顔をする。

「何なのよ。昨日みたいな事になるわよ。」

栞さんはドスの効いた低い声で言ってくる。

「何回しても、俺は何回もお前の元へ行く。それが一番近道だからな。」

栞さんら近道という部分に?を浮かべている。

「ここじゃ、あれだわ。外に行きましょ」

そう促される。俺は言われるがまま、栞さんの後ろを歩く。それに、シンも続く。


俺たちは喫茶店に入った。

俺はコーヒーを、シンと栞さんは紅茶を頼む。

「あなた達。私に何を求めてるの?」

彼女は俺に目を合わせて言う。

「求めてるって訳じゃないけど、ちょっとな。」

俺も、目を合わせて言う。

彼女はフーと溜息をついた後、

「ちょっとって何?」

それに対して、シンが何か喋ろうとする。俺はそれを止め、

「俺さ、カタバミっていうギャングを潰した、張本人なんだ。俺はそれでさ、ギャング潰しをするようにしたんだ。それで、次はシークラウン。んで、あんたがシークラウンに関わりがあると思って。」

栞さんは複雑な表情を浮かべる。嬉しいと心配だろう。

「栞さん。あなたは何か、胸に抱えてるよな?」

「そんな事ない。」

栞さんは、本当の事が言うのが辛いのか、小さい声で嘘をつく。

「でも、関わりはある。」

栞さんはコクリと頷く。その点は否定しても意味ない事を理解していた。

「シークラウンに関わりを持って、辛い事が有るだろ!」

「ないわっ!」

栞さんは、声を荒げた。それでも、俺は屈しない。

「ないなら、どうしてこんな所にいるんだよっ!?

何か有るからだろ!」

栞さんは、泣きそうな顔になる。

「私が来たいから、来たのよっ!」

「来たいってこんな変美な街の、変美な工場にか!?」

栞さんは顔を真っ赤にする。

「そうよ!変美な街に来たかったのよ!」

シンはあたふたしていた。それを横目に、俺は立ち上がる。

「弱みを見せずにがんばるより

ときには弱みを見せたっていいじゃないか 」

俺は冷静にさせるようなトーンの声で、言う。しかし、今の言葉に栞さんは、揺らいだようだ。急に栞さんは泣き出す。

栞さんも立って俺の胸ぐらを掴んで来た。

「私は、昨日言われたように嘘をついてた。

そうよ!私はシークラウンにある弱味を握られて、それで、コキ使われている。

到底、無理な事やらされているのよっ!」

俺は視線を栞さんに向けるだけで、何も言わなかった。

「今全部出来なくたっていい

ちょっとずつでもいい

一歩でも進歩

でも0歩は0歩のままだ 」

俺はそんな状態が3分程続いたので、3分間考えた言葉を口にだした。

「あんたも、私を助けて」

栞さんは、今にも消え入りそうな声で言った。もっていうのが気にかかる。

「もってどういう事だ?

もちろん助けてやるけど...」

栞さんは、涙でぐちゃぐちゃになった顔でこっちを見る。

「私を助けてくれるっていう人がもう一人いるの。その人はシークラウンのメンバーなんだけど...」

それ以上は誰も、何も言わなかった。

俺たちはそんな状態で喫茶店を後にする。

そして、俺とシンは宿のあるサルファン港へと、帰る事にした。

栞さんは去り際叫んだ。

「明日、もう一回ここに来て!」

俺は手を上げて返事をする。

シンは叫んでいるようだが...


☆★☆★☆★☆★☆★

俺たちは6時に起きて、ポルナリアに向かった。宿をでたのは11時ごろ。

ポルナリアに着いたのは11時30分を少し過ぎた頃であった。昨日、栞さんには、明日としか、言われていないので、何時頃かはわからないでいた。だから、昼前に着くようにした。俺とシンは早めの昼食を、取るために昨日の定食屋へと入った。

「いらっしゃーい。

あら、昨日の」

俺は軽く会釈し、昨日座ったカウンター席に座ろうとする。しかし、お座敷の方から声が聞こえた。

「あんた達、こっち。」

この声、忘れるはずもない。栞さんの声だ。俺は、そっちを見る。そして、近寄る。

栞さんの横にはフードを被った男性がいた。

俺はそのフードの男の向かいに、腰を下ろす。

「ごめん。わざわざ遠い所まで」

そう言って栞さんは頭を下げた。シンはそれに対して、手を振りながら

「いやいや、そんな。

そうだ、栞さん。俺らまだ自己紹介してなかったな?俺はシンってんだ。

んで、こいつがカミヤ」

俺は頭を下げた。

「なら私も。

私は桐谷栞。」

フードの男も続く。

「俺は土方冬馬(ひじかたとうま)だ。よろしくな。

名ばかりは、シークラウンにあるが、お前達派の人間だ。」

「あ、どうも」


そして、俺たちはご飯を食べながら、今回の事に対する意図や、作戦などをたてた。

「栞さんを守る!」

最後に俺がそう叫んで、終わった。

俺たちはその場を後にした。

そして、サルファン港に帰る。


☆★☆★☆★☆★

襲撃は明日。

作戦とは、俺がシークラウンの本部に攻め込む。そして、トウマさんが、内部からの攻撃などで、混乱、撹乱させる。そこをシンが撃つ。

この作戦で栞さんを助ける。

それが、明日の作戦だ。


☆★☆★☆★☆★☆★

襲撃予定時刻の2時間前、栞さんが部屋に来た。

「あ、どうも栞さん。」

「こんにちは。今日は頼むわよ」

栞さんは明るかった。それが表面的な明るさだとは、直ぐにわかった。

「おう!」

シンは緊張で足がふらつきながら寄って来た。

「栞さん。俺頑張る。」

「頼む」


気づいたら30分前だった。

よし、行くか!


☆★☆★☆★☆★☆

シークラウンの本部の何かのホールの扉の前で、軽く深呼吸をする。

3秒数えたら、行こう。

3、2、1。

よし、今だっ!

扉を勢いよく開ける。

「うおりゃっ!」

軽く叫び突入する。

その途端、大量の銃弾が俺に向かって飛んで来た。俺はかがんですべての弾を避ける事ができた。

俺がこの時間にくる事がバレていた?

俺はその時、1人の男の顔が浮かんだ。

「いやぁ。残念。これでお前を倒せると思ったんだけどなぁ。

やっ。カミヤ君。」

そこには、俺は昨日会った男。トウマさんがいた。

「トウマさん。もしかして」

トウマは唇が三日月のような形にして、笑った。

「そのもしかしてさ。

俺は、栞を助けるつもりなんて、微塵もなかったよ。」

俺は、トウマという、最低な男を睨む。

「おお。怖い怖い。

さてと、気を取り直して、みんなこいつボコボコにしちゃって。場合によっては殺してもいいから。

俺は栞を誘拐しないとね。誘拐して栞を、グチャグチャに壊すんだ。

ボスが船で待ってるし、急がなきゃね。」

俺は終始ニヤニヤしている最低な男を、睨み続けた。

最低な男が見えなくなった途端、銃弾が飛んできた。俺は避ける。相手の数は50人位いる。ピンチだ。

「シン!お前は栞さんを守りにいけ!」

力一杯俺は叫んだ。模造刀で、相手のザコをなぎ倒していく。しかし、数が数だ。早めに終わらせないと。


残り4人まで、削った。しかし、俺はもうヘトヘトだった。

ヤバイな。

相手の4人はとても怒っている様子だった。

「ハァハァ。お前らも倒す!ハァハァ」

相手の4人を刺激したらしい。全員が突っ込んで来た。

俺は呼吸を整える。

よし!行ける!

「うおおおおお!!!!」

俺は銃弾を避け、相手に突っ込んで行く。

喰らえっ!!

<クロスカット>

近かった相手、2人をいっきになぎ倒す。

そして、落ちているショットガンを拾って、1人に撃つ。弾は見事に命中する。

残るは一人!

「トウマァ!

おめぇごときに左右される程、俺たちは弱くねーんだよ!

むしろ強い位だっ!」

俺は最後の1人に突進する。

喰らえっ!!

<覇!>

音速の突きを喰らわす。

最後の1人も、倒れた。

「こんなに疲れるのか。

俺は強くないな。

強く在ろうとし、ているだけだな。」

そう呟いて、ホールを後にした。


そういや、船とか言ってたな。

港に行くか!


俺は港に走った。


☆★☆★☆★☆★☆★

俺は港に着き、周りを見渡す。

すると、海の方にボートがあるのを目撃した。目を凝らして見ると、青髪の女性が乗っているのを確認する事ができた。

栞さん。

すると、ボロボロのシンが来た。

「悪りぃ。栞さんを守れなかった。」

「今は悔やんでいてもしょうがない。追いかけよう!」

俺は停めてあったボートに飛び乗る。それにシンも続いた。

俺は、全力で漕ぐ!

これなら追いつけそうだ。

30分後。肉眼で楽に確認できる所まで来た。

「栞さぁーん!」

栞は俺に気づく。

「カミヤくぅん!助けて!」

俺はボートから跳んだ。俺はボートをジャンプで移動しようとする。普通なら無理だ。でも、今だけは普通じゃない。いける気がした。

「助けるって約束したじゃないですかっ!」

ボートに乗れた。

「キサマァ!」

トウマが俺に突進して来た。

俺は栞さんを担ぐ。トウマさんの剣を避け、バックステップを踏み、その後助走を付けボートからもう一度跳ぶ。

「ありがとうっ!」

栞さんは涙を流していた。女の子を泣かしやがって!

俺はトウマにかなりの憤りを、覚えた。ボートに着地した。栞さんをボートに置く。そして、ボートの方を睨む。

「勝負だぁっ!シークラウン!

お前らは絶対許さない!!」

その瞬間だった。ボートが消えた。ただしくは、他のものに変わっていた。

栞はガタガタ震えだした。

ボートは一口で現れた龍に飲み込まれた。

この世界には、もちろんモンスターは存在する。

「あれは、この辺りの主...

シークラウンドラゴン!!」

栞さんが震えながら言う。

主...

「逃げてっ!」

栞さんは叫んだ。

しかし、俺はそれを止める。

「ダメだっ!」

栞さんは何故?という顔で見てくる。

「追いつかれて、後ろから食われる。」

「え?じゃあ、どうしたら?」

俺は、栞さんを見て、頷いてからシークラウンドラゴンを見る。

「シン。援護頼む。

栞さんは、心配せずに俺たちが戦ってるのを見といて。絶対に守るからっ!」

俺は海に飛び込んだ。


☆★☆★☆★☆★☆★

俺は水中を泳いでシークラウンドラゴンに近づく。そして、本物の剣を取り出す。花に買って貰ったヴォルグソードを取り出す。

斬っ!

斬りつける。

グォアァァ!!

ドラゴンの咆吼が聞こえる。水中にいる俺には聞き取りづらかった。

<クロスカット>

斬りつける。しかし、ドラゴンの尾が俺に、ブチ当たる。

グッ!

俺は吐血する。

<フォーアタックス!>

4連撃を喰らわす。しかし、シークラウンドラゴンはダメージを受けてる気配がない。

くそっ!これで終わるのか?

いや、守るものがある限り、人は無敵だ!

喰らえっ!

<神の斬撃>

3日間は筋肉痛に悩まされる、最強の必殺技だ。

シークラウンドラゴンの胸を切断した。

グガァアアアア!!!

シークラウンドラゴンの断末魔の叫びが聞こえた。


☆★☆★☆★☆★

俺が目覚めたのは、ベッドの上だった。

聞けば俺はシークラウンドラゴンを倒した後、溺れて死にかけたと言う。そして、4日間も、眠り続けたそうだ。

「栞さんを守る事が、できた!」

「本当にありがと。」

栞さんがニヤニヤしながら見る。

「いつ、帰るの?」

「んー。2日後位かな。」

「そっか。後それだけか」

栞さんは少し淋しそうな顔をした。

「また、また遊びにくるよ」

俺は微笑みながら言う。すると、栞さんの表情は一瞬で明るくなった。

「ねぇ?カミヤ」

「なんだ?」

栞さんはニコニコする。そして、

「なんでもなーい!!」

と言って、部屋から出て行った。そういや、俺が起きた時、そばに栞さんがいた。看病してくれていたのだろうか?

「シンいるか?」

返事は無い。どこかに遊びに行ってるのだろう。

肝心な時にいないんだな。

俺はシンに尋ねたい事があるから、俺も部屋を後にし、シンを探しに行く。俺の経験上、こういう時、シンは最後の日まで宿に帰ってこない。だから探しにいかないと。

それで、聞かなきゃな。

「栞さんが俺の看病してたの?」

と。

YESだったら、栞さんに礼言わなきゃならないからな。


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