表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
WITH A FIGHT!  作者: 藍野シント
VSギャング編
2/22

ギャングには強い奴がいるのかい?

すこし、誤字もあると思いますが、お楽しみください

俺が住んでる街、[イティディア]で一番だと噂され始めたのは、今年の6月、2ヶ月程前だ。それまで、NO,1を張ってた男を模擬戦でコテンパンにして、一番になった。それに対しては、誇りを持っている。

しかし、本当に俺が一番かは、怪しい所である。まだ、俺より強いガキはいるんじゃないか?と、最近はずっと思っている。


まあ、そんな事考えているよりかは、外歩いて、強い奴に喧嘩売る方がタメになる。

イティディアはクリアネル国の街や都市の中での規模では、上から数えて7個目。全部で51個有る中で、7個目は相当良い。

規模がデカイ分、強いのもうじゃうじゃいる筈だ。

俺は片手剣(玩具)を持ってイティディアの東端近くを歩く。

猛者がいないかキョロキョロ周りを見渡しながら歩く。すると、

「キャー!!」

女性の悲鳴が聞こえた。

「ラッキー!」

人の悲鳴を聞き、ラッキーと思うなんて、非常識にも程があるが、その女性を助けて、ヒーローになるのは憧れの一つだ。俺はヒーロー、英雄に対する憧れの気持ちが相当高い。だから、俺はクリアネルで英雄になるのが、夢で有る。

悲鳴が聞こえた方に走る。

そこは雑居ビルの裏にある、路地裏であった。そこで男7人が女性1人を囲んでいる。

男1が玩具の銃を取り出し、女性に向ける。

「お嬢さんよぉ!金あるんだろ?早く出せよ。そしたら怪我しねぇぜ。」

男2が、サブマシンガンの玩具で脅しながら続ける。

「怪我したら、王子様に嫌われちゃうよー。」

「バカいうなよな。こいつはお姫様じゃねぇよ!」

男3のツッコミで全員大爆笑だ。女性は震えている。女性とは言ってるものの、年は同じくらいだ。しっかし、まあ玩具の銃で脅すとは。幼稚園児か!

「やめとけよ!」

俺は低い声で言う。

「何だお前は!?邪魔すんのか?え?泣く事になるけどええんか!?」

男2が怒鳴ってくる。

「泣く事になるのはお前らだっ!」

「んだとぉ!!?」

完璧に煽りを入れた。これでみんな俺を襲ってくる。作戦通りだ。

「調子こいてんなカス!」

そう言って男2がサブマシンガンの玩具を撃ってくる。

俺はそれを軽々と避け、男達との距離を詰める。そして

<覇!>

音速を超えているのかもしれない、玩具の片手剣での突きが男2を襲う。突きは男2の胸を捉える。それを喰らった男2は後ろによろめき、倒れた。

「全員でかかれぇ!!」

それを見た男3が叫ぶ。

一斉に玩具の銃で狙われる。しかし、一瞬の間合いで避けて、隙を見て攻撃をするという戦いになる。


戦いは誰も予想しない結末を迎えた。

俺は相手の人数を残り3人まで減らした。そこで、3人の銃の弾がきれたのであった。抵抗ができない3人を一瞬で片付ける。

7人程、人が転がっている。俺はそれを踏まないように、ゆっくり女性に近づく。

「大丈夫?」

俺が聞こうとしていた事を、女性の方が逆に聞いてきた。

「大丈夫、大丈夫。」

ボディビルダーみたいなポーズとりながら答える。

それを見て、女性は安心仕切った顔でこっちを見て、クスリと笑った。

「俺の顔になんかついてるか?」

「ううん。なんか、安心して、気が緩んじゃって...

ごめんなさい。

気に障る事をしてしまって...」

女性は申し訳なさそうに俯く。目には涙が浮かんでいた。よっぽどこわかったのだろうか?でもあれ玩具だぞ。それに、さっきは涙なんか無かったような...

「ごめんなさい。助けて貰って、気を緩めたら、何故か...ごめんなさい。」

「なんか、お前謝らなきゃならない事俺にしたか?」

俺は本当にそう思った。俺、謝られる事されてない。そんなんより、「ありがとう。」って聞きたい。

「私、実は怖くて。でも言い返せない。あなたが来てくれなければ、私、心がもたなかった。」

会話のキャッチボールができてないなぁ。

「あの、助けてくれてありがとうございます。」

きたぁーー!!感謝された。マジ嬉しい。

「どう致しまして。そういや、名前は?」

「私ですか?私は橘花っていいます。」

私ですか?って、お前以外誰がいるんだよ!

と、ツッコミたくなったのは内緒の話。

「タチバナハナ...

あ、俺はカミヤだ。」

「カミヤさんですか。」

「おう。」

俺はその後、花と、少し喋った後、あいつら、男達は何者か尋ねた。

「あいつらは、ジュニアギャングチーム[カタバミ]のメンバーです。」

「ジュニアギャングチーム?カタバミ?」

俺の頭の中は疑問符でいっぱいだ。

「ジュニアギャングチームとは、名前通り子供らのギャングです。カタバミはチーム名です。間違ってもそんな危なっかしい所には首を突っ込まないで...」

ギャング。絶対強いのいるやん。めっちゃ嬉しい。こりゃもう戦うしかないな。

「おい。花、そのカタバミの連中は何処にいるんだ?」

花はニコニコしながらギャングについて聞く俺に引いてる。

「カタバミはイティディアの東の端の集落に本部が」

いくっきゃねぇ!それを聞いた俺は駆け出した。

「待ってください。カミヤさん。危険ですから!」

「いいんだよ!俺は危険じゃねぇから。なんなら、花も来い!」

俺は花の手を掴みもう一度駆け出した。

「あ、チョット!」


☆★☆★☆★☆★☆★☆★

なんなのよ。もうっ!このカミヤって人急に...

カタバミになんか関わりたくないのに。

でも、こうやって走るの、なんかいつもより早い気がする。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★

集落の近くまで来た。

そこで大男が近づいてきた。

「おめぇら。ここの通行料払ってけ!」

体格通り迫力があった。花は竦んでる。

「すみません。通行料取るとか知らなくて金無いんすよ」

あまり逆撫ではしないようにする。

「じゃ、そのおネェちゃん、置いてけ!」

花は怯え始めた。

「すみません。あんたみたいな老けた高校生と遊ぶ程、可哀想じゃない女の子なんで。」

今回は思い切り煽る。

喧嘩になれ!

「うりゃあ!ふざけんなや!」

よっしゃ!喧嘩。

「おにいさんこそ、ふざけんな。」

そこで、予想外の出来事が起きる。大男が急に大声で叫ぶと、子分らしき者たちが、子分達の身の丈位あるハンマーを、もってきた。大男はそのハンマーを両手で持つ。

そして俺に向かって降り下げた。

こいつ、殺す気だ。

俺は間一髪のところで避ける。

「やるね。おっさん」

大男はこっちを睨むと振り回しながら突進してきた。俺は軽々しく攻撃を避ける。そして、反撃にでる。玩具の片手剣で大男の肉を裂こうと考える。

俺は片手剣を大男の背中に降り下げる。

「ウギッ!」

大男は、そう口から漏らすと、こっちを睨む。背中からは血が流れている。

玩具で肉を斬り裂いたのだ。しかし、大男は怯まず、攻撃を続ける。

「ああ。もうめんどくさい。喰らえ!」

俺は一応とって置いた距離を自分の脚力任せで蹴って間合いを詰める。詰める時の勢いを利用しながら

<覇!>

強力な突き攻撃を放つ。大男は今回ばかりは倒れた。

「なんだ。この程度か。

いや。でもしかしなあ」

俺の刀は見事にも折れた。戦う為の武器がなくなる。

「これじゃあ戦えない。」

俺は助け舟を求めるような目で花をみる。花は困った顔をしている。

「あの。この近くには長剣専用の店ならありますけど。

でも、危険ですから帰りましょう。」

「帰ってたまるか!

俺は俺の為に戦うんだ。」

「勝手にしてください!」

花は怒っていた。

「わかりました。カタバミと戦いましょう!

さ、ささっと剣を買いに行きましょう。」

「金ない」

消え入りそうな声で俺は言う。俺の財布には、約60円しかない。俺は少し前にコートを買ったところだ。だから金ない。

「わかりました。お金は貸します。

絶対返してくださいねっ!」

花が神に見える。女神様はこのような人だ。何故か今はそう確信していた。俺なりの頭脳では。

「おお!ありがとう。花様!」

「花様はやめてくださいっ!」

いや、でも花様って呼びたくなる。


俺たちは刀屋に来た。

「すげえ。長剣がこんなにたくさん。」

多分客観的に見たら変質者みたいな人に、なっている。しかし、興奮はやまない。やむわけがない。

「おう!兄ちゃん!どんな刀が欲しいんだい?」

髭面の店主と思われる男性が近づいてきた。

「あの。真剣を1本。それに模造刀を1本ほど欲しいかな。」

「え?カミヤ、真剣も買うの?聞いてないよ。

ま、買う事ならできるけど」

「悪りぃ。俺、長剣の真剣持ってないから、欲しいんだ。

買ってくれ」

「買ってくれ?」

「買ってください。」

花に頭を下げた。それを見ている店主は笑っている。恥ずかしい。

「兄ちゃん。この刀はどうだい?」

そう言って、店主が差し出したのは、黒光りする真剣だった。とても重そうだ。

「いい刀ですね。見ればわかります。」

「お、兄ちゃんわかるのか?

これは[ヴォルグソード]といって、業物の一つだよ。値段は張るけど、使ってみたら最高の刀だと思うと思うよ。」

「値段貼るのか。」

値段張られると、花に返す時に面倒だ。真剣は今回は諦めるか...

ガックリ肩を落とした俺を見た、店主は

「そうだ。

俺と模擬戦して、兄ちゃんが勝ったら、真剣の方の代金は頂かないというのはどうだい?

今から買う模造刀で。」

と言った。それを聞くなり俺は

「やらせてくださいっ!」

と、力いっぱいに言い、刀を選ぶ。

「カミヤ。この刀とかいいんじゃない?」

「ん?

お、めちゃくちゃいい刀だ。」

それを聞いた花は嬉しそうに微笑んだ。

「これくださーい」

「あいよ!

お、見る目あるね。これは模造刀の中でも高級物だよ。」

刀を受け取り、俺は試しに一度振る。

「うん。いい刀だ。

早速勝負しましょ。」

「よしきた!」


店にある、決闘上で闘う。

店主の方も軽い格好に着替え、俺のより少し軽そうな刀を振って、準備運動をしている。

「よし、始めるか。

先に一撃喰らわせた方の勝ちでいいよな。」

「ああ。」

「よっしゃ!行くぜぇ。

ファイッ!」

その言葉と同時に俺は前に跳ぶ。距離を詰める。それを見た店主は一歩下がった。

一定の間合いを保つ。

先に動きにでたのは、店主の方だった。

軽い刀でスピードのある斬りを目せつけてくる。それを俺は見て避ける。そして、カウンターを放つ。しかし、刀で弾かれてしまった。

「チッ!強え。」

店主は驚く程に強かった。俺は気を引き締める。俺は少し距離を取った。そして刀を左足の方へダランと垂らす。右足を少し前に出す。斬り上げる体制だ。店主はそんな俺にジリジリと近寄り左手に持ち替えた刀で、俺を襲う。しかし、俺はそれを横へのステップで避け、隙だらけの胴を斬り上げた。

勝負がついた。俺の勝ちだった。しかし、完勝とは言えない。最後の刀はギリギリのところでしか、避けれなかった。

「兄ちゃんには負けたよ!

ほらヴォルグソードを持っていきな」

「ありがとうございます。」

そう言い、俺は店を後にした。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★

俺達はカタバミの本部がある集落へと来た。

俺達はカタバミの本部がある雑居ビルへと入る。

入ったら、1階にいる人全員に見られた。

「よっ。カタバミの頭と勝負したいんだ。呼んでこい!」

すると、みんな睨んでくる。

「なんで、こいつら怒ってるんだ?」

「当然でしょ。」

「ま、来るなら斬るまでだ。」

みんなが俺に銃を撃ったり、斬りかかってくる。俺はそれをすべて避けて、斬りつける。全ての奴らをやっつけた。

「暇つぶしにすらなりやしねーな。こいつらはザコだな。」

そう言った瞬間階段から叫び声が聞こえた。

「オラっ!」

屈強そうな男が10人近く来た。

「こいつら強えぞ。さっきの大男レベルだ。」

「え?」

「花は逃げろ!」

「でも。」

「逃げてくれっ!頼む。」

頼むから逃げてくれ。護りながらは闘えない。

「わかった。絶対無事で帰ってきてね。

私は邪魔だもんね。」

そう言って、花は走ってビルから出て行った。涙がでていたのは見逃してはいない。

「10人がかりでも、俺は倒せねぇぜ」

「んだとぉ!?」

一人の男が血相を変え、走ってくる。

右手にはショットガンのモデルガン。

ドゥッキューンッ!

ショットガンが火を吹いた。

それを上手くかわす。

「最初からとばさないとな」

<覇!>

一人目を倒す。

奴らはヒソヒソ話している。

「全員に一斉でかかってこられたらどうなるだろうなぁ?」

俺もこいつらの叫び声に竦んでしまった。

全員が銃を持っている。

「こりゃやべえな」

<覇!>

隙をついて一人倒す。

しかし、そこで

「って!」

俺の背中に銃弾(玩具)が直撃する。

いくら玩具でも銃は銃。

相当な威力がある。

俺はフラついてしまった。

そこを集中砲火される。俺に何十発も銃弾。俺は膝をついてしまう。

「うわ!なんだお前!」

男の声がした。

「なにしてんの?カミヤ?

街一番になるんでしょ?こんな所でやられていいの?」

ここで女の声だ。

「こんな所だとぉ!?」

汚い男の声。

[こんな所でやられていいの?]

頭の中でリピートされた。

そうだ。こんな所でへばっていい訳ない!

「うおおお!!!」

俺は雄叫びを上げながら立ち上がる。

「お前に逃げろとか言って、俺、助けられてるじゃん。

ありがとな。花。」

俺は跳び上がる。一瞬で間合いを詰め、

<覇!>

音速レベルの突きを放ちながら、他の敵に近づく。

今度は斬り上げる。

そして、撃たれていたマシンガンの弾を避け、ぶった斬る。

背後から撃たれた。しかし、それを間一髪で避け、バックステップから反転し、全速力で近寄る。そして、音速の突きを放つ。そして、すぐさま転がり、体制を整える。そして、全速力で走り敵に近寄る。弾を避けながら。

無我夢中で闘った。周りを見ると男がいっぱい転がっていて、花が立っている。

「ありがとな。花。お前がいなきゃ、俺やられてた。」

「人を危ない所に残して、逃げるのが気に入らなかったのよ。」

「じゃあ、ボスを倒してくる。」

「え?もう、ボロボロじゃない。そんなんで勝てる訳...

それに、残るはボスだけとは限らないし」

「闘える。

それに、もうボスだけだ。俺の直感がそう言っている。」

「今度は私も行く。」

「よろしく頼む。」

俺は剣を背中で担ぎ、手を強く握って、エレベーターで、ボスがいるであろう、最上階に行く。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★

最上階に着く。

そこには髪の毛を肩より、少し長めに伸ばした、人がいた。顔はヨーロッパ風である。

「素晴らしい。あいつらを全て倒してここまで来るなんてね。」

「セキュリティ見直した方がいいんじゃないか?」

それを聞いた男は微笑を浮かべ

「それもそうだな。どうだい?君が守ってくれると嬉しいが。」

「お断りさせていただく。」

「言うと思ったよ。」

「心が読まれてるって訳か。」

冗談まじりで言う。

男はそれにも微笑を浮かべた。

「心なんか読める訳ないし、読みたくもないよ。

そうだ。僕の名前は、[栗須剛大]だ。」

「俺はカミヤだ。」

栗須は俺にゆっくり近づいてくる。

「カミヤ君か。

そうだ。僕と勝負しないか?」

「喜んで引き受ける!」

栗須は笑う。

「そう言うと思った。

さあ、屋上へ行こう。」

「屋上か。いいね。

てか、心読んでるだろ。」

「読んでる訳じゃない。これは予想にすぎない。」

「ふっ」

俺と花。そして栗須が屋上へと向かった。


9階建てのビル。そこの屋上。

落ちたらまず死ぬだろう。

俺達は決して広くない屋上の真ん中に行く。

「正々堂々闘おう。」

「ああ。」

栗須はポケットからコインを取り出す。

そして上に投げた。

俺から距離を取る。役15歩分の空きがある。

コインが落ちた。


チャリンという音と共に俺は前に飛び出す。それと対象的に栗須は後ろに下がった。

栗須が使っているのは片手剣と盾だ。俺は、長剣。

栗須は俺から一定の距離を取っている。離れれば、勝負はつかないし、下手につっこめば、斬られる。俺を斬れる人はそんなに多くない。しかし、栗須は斬れる側の人間。

俺は飛び出す。栗須は待ってましたと言わんばかりに盾を構え、カウンターに入る姿勢を取る。

しかし、俺は栗須を斬れるであろう距離の3歩手前で、バックステップを踏む。タイミングをズラされた栗須は、焦る。

俺はその隙をついて斬る。しかし、栗須はすぐ体制を立て直し、盾でガードする。

「やるね。」

「そちらこそ」

距離を少し取る。栗須を中心に、円を描くように歩く。油断も隙もない。

今度は栗須の方から、仕掛けて来た。

円を描くように歩いてる俺に近寄る。

盾で前にして突進してくる。<シールドアタック>だ。俺はバックステップを3回して、その後横に跳び、避ける。そしてガラ空きの胴を、斬りつけに行く。しかし、さっき同様、体制を立て直した栗須に盾で守られてしまう。

しかし、それで終わることなく、剣で斬る。そ栗須はそれを器用に盾で弾いていく。しかし、俺の斬りつけが速く、カウンターに出れない。集中力が勝負となった。

俺はそこで秘策に出る。剣で斬りつけるのと同時に、中段に蹴りを入れる。それを栗須は反応する。剣で俺の蹴りから守り、盾で剣を弾く。

「ちっ!」

「残念だったね。カミヤ君。」

俺は距離を取る。

栗須の実力。何もかもが計算外。とても強い。

栗須は不敵な笑みを浮かべている。

余裕かよ。

俺は少し腹がたってきた。俺は突進する。さっき同様、バックステップをする。しかし、栗須はそれを読んでいた。

「栗須、俺はお前が俺の心を読んでいる事を読んでいたぜ!」

俺はバックステップを2段跳びし、着地と共に、前に思い切り跳ぶ。ふくらはぎが吹き飛びそうだ。栗須は驚愕の表情を浮かべていたが、盾で守る体制を取る。

「それを読んでるって言ったんだ!」

俺は斬るフリをして振らなかった。振り上げられた状態だ。そして、そのまま栗須に直撃。栗須は後ろに倒れ、俺はそれにもたれかかるように、倒れる。そして、その倒れてる最中に

<覇!>

突きを放つ。刀の先は、見事に栗須の喉の下の方を捉えた。そしてそのまま栗須は倒れる。俺も倒れるが、直ぐに起き上がる。栗須は痛そうに立ち上がる。

「読み合い。そこまで高等な闘いになるとは、誰が予想しただろうな?」

「栗須さぁん。もう笑みを浮かべる余裕、無いみたいですね。」

「あるわけない」

会話してる俺だが、一つ誤算があり、慌てている。そう。一撃で倒せなかった事だ。一撃で倒す予定であった。しかし、栗須は倒れなかった。そんくらいの方がやり甲斐があるがな。

栗須はさっきの攻め。<シールドアタック>をしてきた。俺はカウンターの準備をする。

しかし、そこで、俺はふと思った。もし、もし俺が栗須ならこの状況で何をするか。答えはすぐに出た。

「この読み合いバトル。俺の勝ちだ!栗須!」

そう言って、俺も栗須に突進する。

栗須にとってこれは計算外でしかないだろう。

そう。栗須は<シールドアタック>をするフリをして、剣で攻撃するつもりだったのだ。

「なにぃ!?読むだとぉ?」

「悪りぃな。」

俺は盾をかがんで避ける。そして、一瞬で反転し、既に止まっている栗須の方を向く。スピードでは俺が勝っているんだ。

俺は栗須めがけて蓮撃技

<クロスカット>

を放つ。

「グアッ!」

栗須はカエルのような声を上げ、前に倒れた。

「カタバミのメンバーより、俺の方が上だったな。」


☆★☆★☆★☆★☆★

私はビルからでて、ビル近くの塀に、もたれて座っている。先程さっきまで行動を共にしていた、カミヤに逃げろと言われ、逃げてきたのだ。

私は剣の腕前なんて低すぎる。小学生にも勝てるかどうかは微妙な所。要するに足手まとい。カミヤだって、私を護りながらは、闘いにくい筈だ。だから私は逃げてきた。

すると、ビルの方からドデカイ声が聞こえた。私はカミヤが心配になったので、ビルに走ってしまった。そして、大量の銃声が聞こえる。

カミヤはヤバイ状態なんじゃないか?

助けなきゃ。

私はビルに入った。


そして、一番デカイ奴に突進する。そして、叫んだ。


☆★☆★☆★☆★☆

カタバミ壊滅から早いもので3日。俺はカタバミのボス。栗須と話していた。

「栗須ぅ。闘おうぜ。」

「僕はもう君と闘いたくない。

ギャングと闘っときな。」

「え?ギャングって一つだけじゃないの?」

「いや、いっぱいある。その中でも我が[カタバミ]あと、[シークラウン]そして、[獄門首]が3大、ジュニアギャングと言われている。[シークラウン]は我々カタバミと同レベル。

しかし、[獄門首]ここは、格が違う。強すぎる。」

「闘うしかないじゃん。」

「勝てるもんじゃない。[シークラウン]ならなんとかなんかもな。しかし、ギャング潰しにでもなるのか?」

「ん?いい考えだね。」

「そうかね。」

「よし、まず[シークラウン]とやらをぶっ潰すか」

「本当にやるのか?」

「ああ。」

やらない訳がないじゃないか。

「なんなら注意だけしとこう。シークラウンのボスは僕と同格か、それ以上だ。」

「嬉しいねぇ。」

「海の上で闘うんだ。場所は北の港。サルファン港だ。」

「お?ありがとう。」

「礼には及ばん。」

「じゃあな。栗須」

「ああ。サヨナラ」

ギャング潰しね。悪くない。俺はギャングを潰す。

まずはシークラウンだ!そして、獄門首!

くー!燃えてきた!

そこでだ。

「ちょっと!早く刀代返しなさいよ!」

あ、忘れてた。俺、まだ金なんて無い。

「悪りぃ。まだ金無いんだ。

絶対返すから、もうちょっと待ってくれぇ!」

「わかったわ。いつまでも待つ。だから、絶対返しなさいよ!」

いつまでも待つ?すげぇな。


「ああ。いつか、絶対に!」



すみません。

「たたかう」が最初と最後で漢字違うじゃねえか!と思った人もいると思います。

しかし、それは意図的にです。

どっちの漢字が正解か、わからず、半々位で使いました。

「まもる」もそんな感じです。


それでは、これからも楽しんでください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ