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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

「私を愛する」と宣言されたので、私はもう何もいたしません

最新エピソード掲載日:2026/03/24
「愛している。もう君に苦労はさせない。何もせず、ただ私の腕の中で笑っていてくれればいい」

夕映えのテラスで、王太子はそう甘く囁いた。
彼からの極上の「溺愛」宣言。それは世の令嬢たちが羨む幸福の絶頂――に見えた。

だが、王太子は致命的な勘違いをしていた。
彼が今日まで平穏に玉座に座り、この国が正常に機能していたのは、私が裏で泥を啜るような政務、他国との神経戦、そして国内の汚職の揉み消しを、すべて完璧に処理していたからだという事実に。

「……左様でございますか。では、今日この時をもちまして、私は本当に、何もいたしませんわ」

私が歓喜の涙を浮かべて「職務放棄」を受け入れた瞬間。
それは同時に、幽閉塔に繋がれていた隣国の王子――かつて泥だらけの庭で「共にすべてを壊そう」と誓い合った、ただ一人の『共犯者』を解き放つための、冷酷なカウントダウンの始まりだった。

私が「何もしない」ことで、王宮の帳簿は腐り、物流は途絶え、防壁はただの石の塊へと成り下がる。
わずか三週間。内部から完全に自壊し、ついに「助けてくれ」と私に縋り付く王子の前に現れたのは、私が意図的に放置した防衛線を悠々と踏み越え、血濡れた剣を提げてやってきた『真の征服者』だった。

これは、愛という名の檻に閉じ込められようとした令嬢が、「何もしない」という最強の武器で愚かな男を物理的・論理的に破滅させ、真の半身と共に新たな盤面(せかい)を蹂躙していく、静かで残酷な反逆の記録。
第一幕:宣告と起動 
第二幕:沈黙の瓦解(空白の期間)
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