バレンタイン
※この作品に出てくるレシピは自分の雨が降った後にできる水たまりぐらい浅い料理経験から作ったものです。作品内では完成していますが多分現実では作れないと思うます…
最後にも触れるけどなんやかんやあって6月になってしまった。
バレンタイン
「う〜ん…」
私は声を唸らせる。
「はぁ…ソリットに呼ばれてきたから何かと思ったが…」
ヴェルカさんがそう言ってきた。
「いや!私がソリットくんに何かあげたいの!」
数分前…
「ねえ」
「なに?ソリットくん」
「おやつってどれぐらい食べれる?」
「結構食べれるよ?どうしたの?」
「いや…なんでもない」
今日って何か…あ!
「ソリットくん?ちょっと…えっと…ヴェルカさん呼んできてくれる?」
「ヴェルカ?まあいいけど…」
「またヴェルカさんが戻ってきたらこっちにきて」
「…わかった。楽しみにしておく」
「やった、ありがと」
「で、我が呼ばれたわけだな?」
「ソリットくんの世界に順応してきてるね、ヴェルカさん」
「だが我はそのチョコレートに馴染みはないぞ?」
「大丈夫、何かヒントとかあればいいから」
「お菓子にヒントとは…そうだな。チョコレートの粒を入れる感じにするか、溶かして混ぜ込むかだな」
「なるほど…混ぜ込んだほうが楽かな?」
「ふむ…だがソリットって」
その時ヴェルカさんは何かを言いかける。
「よし!じゃあ早速買い出しに行こうか!」
それを私は聞き逃し買い物に行くように促す。
「…ここら辺はちゃんと創作してるのか」
「ん?ヴェルカさん何かいった?」
「いや、なんでもないぞ。いくとしよう」
「うん」
「正直買うものなかった…」
「まあ想定はしていたが…思っているよりも何もなかったな」
「まあお店に何もないというよりはソリットくんに前々からもらったお菓子作りセットが優秀すぎるって言うだけなんだけど…」
「さて、何を作る?」
「カップケーキとか?」
「なるほどではオレンジなども入れてみるか?」
「お、いいねそれ。採用」
「とすると、そのホットケーキミックス、牛乳、卵、溶かしたチョコレート、オレンジの…皮?を混ぜて焼いたらいい感じか?」
「1回このぐらいの量で行ってみる?」
「我そんなにお菓子作りの経験が薄いからな…まあ一旦そのぐらいで行ってみるか」
「よしじゃあチョコを湯煎して」
「ゆせんとはなんだ?」
「チョコレートを溶かす作業のことだよ」
「あかあれか…直接火にかけると中の砂糖が焦げるのか?」
「確かに、湯煎する理由ってなんだろう…いや考えたって出てこないか…」
「うむ、そうだな。では我は材料をまとめるとしよう」
しばらく各々の作業に取り掛かる。
「よしじゃあそれに溶かしたチョコレートを入れるよ」
そう言って私はボウルに入ってる材料に溶かしたチョコレートを入れる。
「あとはこれを混ぜて焼くだけかな?」
「どうやって焼くんだ?」
「前ソリットくんにもらった電子レンジがあるから」
「電子レンジ?」
「そうそう、一旦8分ぐらいかな?」
「できるならいいんだが一応見ながら焼くか」
「そうだね」
と言うことでしばらく休憩になった。
ーーー8分後ーーー
「大丈夫そうだね」
「そうだな」
ピーピー
「お、終わったか?」
「出してみるね」
そう言って私は出してみる。
「おぉ…いやしかしこれは…」
「wwwwww」
多分このカップケーキやばいw
「あー…」
「ヴェルカさん食べてみる?」
「ではお言葉に甘えて食べてみるとしよう」
そう言ってヴェルカさんはそのカップケーキを口に運ぶ。
カッッ!!
「…ww」
カップケーキからはしない音がした。
「かったぁ…」
ヴェルカさんのキャラが完全に崩壊するような発言をさせてしまうほど硬かった。
ゴリ ゴリ ゴリ
咀嚼音でさえ固い。
「何が原因これw」
「多分だがホットケーキミックスが多かったんだろうな…あまりにも硬い」
「ごめん、ヴェルカさん」
「構わん、だがちょっとルナも呼んでくれるか?我はお菓子作りをやってこなかったが確かあいつは最近メナーとゼールに結構お菓子作ってあげていたはずだ」
「わかった…ふう」
「笑いすぎて息切れしてるではないか」
「ごめんごめん………へへへww」
「速くしてくれw」
「ok、okムノタヲノ クリョジ二 レワヨノモ ムザキ!」
「お、ヴェルカと、すいせいちゃん?珍しいコンビ」
「ソリットにチョコレートを使ったお菓子をあげたいと言ってまず作ってみたんだが…」
「これ?wなんかwおかしくないw?」
ルナお姉ちゃんが笑いながら言う。
「食べてみる?ヴェルカさんに食べてもらったんだけど…」
「じゃあ…いただきますよ?」
そう言ってルナお姉ちゃんはカップケーキらしきものを口に運ぶ。
カッッ!!
「あぁかったぁ…」
「やっぱそうなるんだw」
「これソリット食べれないよ粉多すぎるってw」
「やっぱそっか…生地ではまとまったんだけどね」
「では反省点を踏まえて2個目を作るとしよう」
「了解」
「そろそろだ〜」
「さてと、今度はいい感じかな?」
そう言われて私は電子レンジを開けた。
「お、美味しそう。食べてみよう」
そう言って私はカップケーキを手に持つ。
「さっきより柔らかい、これは期待大」
「そうだね、じゃあ3人一緒に食べてみる?」
「そうしよう、せーの」
私の合図と共に食べる。
「う〜ん…」
「まあ…悪くはない」
「ヴェルカ、この空気感だとフォローしきれてない」
「オレンジの皮入れすぎた…苦い」
「だが、次で多分確実にできるな」
「そうだね、じゃあ早速3作目作ろう」
そう言って私たちはすぐに準備に取り掛かった。
「3回目だからな、流石に慣れたぞ」
「ヴェルカお菓子とか作れるんだ」
「まだ苦手意識は消えんがな」
「こんな感じかな?」
「そうだね、じゃあもう焼いちゃおう」
そう言われて私は電子レンジにカップケーキになる予定の生地たちを入れる。
「じゃあまたしばらく待とうか」
「…あのさ、そういえばソリットってチョコ苦手じゃなかったっけ?」
「ふぇ?」
「やっぱりルナもそう思うか?」
…しまった!
「そっか…」
「まあすいせいちゃん、大事なのは気持ちだから」
「そう落ち込むな、お前の思うソリットはそんなことで怒ったりするのか?」
「そうだよね、大丈夫…だよね?」
「ほら、自信持って!」
「うん、ありがとう」
「さてと、ラッピングも完成したしソリット呼びに行ってくるね」
「わかった」
「うむ、成功を祈るぞ」
そう言って2人は帰っていった。
「緊張する…」
なんと言うかすごい緊張する…
ダメだ同じことしか考えられない…チョコレートだし、ソリットくん受け取ってくれるかな?
「すいせい?」
「うぁ!」
いつの間にかソリットくんがきていた。
「どうしたの?」
「あ、ソリットくん…えっとこれ!」
そう言って私はカップケーキを差し出す。
「うん、ありがとう。じゃあ僕からも」
そう言ってチョコチップクッキーを渡される。
「ありがとう」
「じゃあ、またあした」
「うん、またね」
緊張した…全然喋れなかった…
「お?ソリット、珍しいな。チョコ系のお菓子なんて」
「ん…………あげない!」
「俺何も言ってないぞ?」
バレンタイン 終了
この子達これで付き合ってないってマ?
1回作り直ししたから結構時間かかってしまった。ひな祭りは結構進んでるから今度こそはすぐに公開できると思う。あとは未来の自分に託した