星霊兵装1
星霊とは何か…?星霊が分からない人も居るだろう。その人達の為に、分かりやすくいえば、星の想いだ。
星の想いが実体を持った物を星霊という。ただし、星霊はそれ程多くはない。理由としては、星霊に至るには長い時間が必要なのだ。数十から数百億年経ってようやく簡単な会話が出来るくらいだ。完璧に会話をするには更に時間が掛かる。
では、精霊兵装とは何か?それは、星霊と契約をしてその星霊が持つ力を一時的に借り受けるシステムのことを指す。星霊は様々な力を司っている。色々な力が確認されているが、それもまだ一部に過ぎないだろう…
「…と言う訳で、ユキカゼにあった星霊を選んでもらおうと思ってね」
「んにゅ…?」
翌日、アオイは星霊兵装について解説したが、当の本人であるユキカゼは首を傾げている…そこで、実際に見せた方が早いと思い、テーブルに3つの薄く光を放つ石を乗せる。
「それぞれを手に持ってみて」
そう言われて、ユキカゼは1つずつ手に取っていく…すると、最後に手にした白い石が強く光りしだす。
「おぉ、その子か…魔力を注いでみて、そしたら実体化するから」
「んん…?」
ユキカゼがその石に魔力を注ぐと…そこに一人の女性が出現する。その女性はユキカゼを見ると、自身の胸に埋めるようにして抱き締める。
「あぁ、貴方が私のご主人ですねっ!!」
「ユキカゼが息出来てないから緩めてあげて…」
「むぐぐ…」
「私とした事が…」
女性が緩めたことで、ユキカゼは顔を胸から離すことができて助かったようだ。
「おほん…私はシラユキ、遠い遠い白い雪と氷に満ちた星の想いですっ♪」
女性はユキカゼを見て、満面の笑みを浮かべた。