小さなSOS
次回更新も未定
リンシャの借金を返し終わって時刻は昼時になっていた。
露天で昼食を食べると冒険者ギルドに向かうことにする。
リンシャの借金は総計で15万ユーフティスだった。日本円で45億円ほど……驚くべき金額だが元々この世界の物価は高いのだから驚く程でもない考えても見ればエーデルワイス亭の立地もよく人通りの多いのだ。しかもリンシャ本人の若いと容姿を考えれば金貸しが返済は十分可能だと考えても不思議ではない。これだけ貸すのも頷ける。
そう考え事をしながら冒険者ギルドの扉を開けるとアイラが眉をへの字にしながら依頼書とにらめっこをしながら難しい顔をしていた。驚かせないように受付のカウンターに近づきアイラに優しい声で声をかける
シセスタ「やぁ。アイラ。困った顔をしているけど困りごとかい?」
アイラはピックとこちらに反応し相手が俺である事を確認すると強張った表情が柔らかくなった。それなりに信用されているようだ
アイラ「その小さな子どもからの依頼書なんですけど・・・」
依頼書に目を通す・・・
―――緊急依頼書―――
依頼者:アルネ村7才児
依頼内容:希少な霊薬草
伝言:おねがいします!たすけて!おかあさんがおもいびょうきなの!
成功報酬;0.5ユーフティス
霊薬がどれくらい希少なのかわからないが成功報酬が0.5ユーフティス・・・どう言い繕っても金額と要求が釣り合っていない。いくらこの世界が中世から近世のヨーロッパに似ていてもこの世界の文明水準は元の世界に引けをとらないくらい高度だ。そんな高度な文明社会においてこのような依頼書が冒険者ギルドに到達するまでに到着する事にまず違和感を覚える。どこかの段階で子どものイタズラ処分されてもおかしくないと思うが・・・
シセスタ「この依頼書は本当に7才の子が?そもそも依頼書は子どもが出せるものなのか?偽物じゃないのか?」
一応、小さい女の子を語った詐欺を疑ってアイラに質問する
アイラ「それはないです。この依頼書は間違いなく正式なもので本物です。近くのアーリュン教会の聖職者がしっかり書式にそって代筆したもので、地元の宣教師さまとアルネ村の村長さまの後押しされている事を証明する魔導波捺印が押されていますから・・・」
シエスタ「魔導波捺印?」
アイラ「魔導波捺印とは王と法王の権威が行き届いている証明書です。土地や教区の有力者・実力者に与えられる名称通り魔導波を記憶させた捺印の事で、両方とも3人以上の人数いないと使用できない仕組みになっているんですよ。」
「しかも法令で管理者の他にふたりの監査者をつけなければいけないほど厳重に管理が義務付けられていて偽造も不可能に近いんです。もちろん!魔導波捺印の偽造は重罪で発覚した時点で極刑です」
シセスタ「つまりアルネ村の村長とその村に派遣されている聖職者が偽造困難な権威の象徴する印を押してあるから子どものイタズラとは考えにくいと・・・同時に有力者や実力者であっても三人の同意がないと使用できない魔導波捺印が2つも使用されている時点で信頼に足る信憑性があると言うことか」
立場ある6人もの人間の同意がある訳だから詐欺の線は薄い。責任の立場にある人間が極刑のリスクを背負って悪用する可能性もなくはないが、極刑ということは自分の命だけでなく社会的な死を意味するハズだ。余程の異常者でもない限り先の見える奴は家族にリスクを負わせる事をためらうだろう。上の立場の人間ならなおさらだ
(偽の依頼でないならやることは一つ!ヨルスさまから貰ったこの力を力なき者の為に役立てる!)
シセスタ「この依頼――俺が受けていいか?アイラ」
アイラ「えっ?!よろしいですか?誰もやりたがらない依頼ですよ?薬草も見つかるかどうかわかりません」
誰もやりたがらないであろう仕事をやると言い出したシセスタにアイラは驚き確認する。
シセスタ「誰もやりたがらないからこそさ・・・確かに薬草が見つかる保証もない。薬草が見つからずに母親が死ねばこの子には恨まれるかもしれない。だが!もし、この依頼の子が本当にいるんなら助けたいんだ。この子にとって母親は一人だからな...」
前世では力及ばず命を救えなかった人たちが沢山いた……たくさん人も殺した・・・
だからこそ今世では力ある者の責任を果たそう!!
アイラ「シセスタさん……実は私もこの依頼の子を助けたいと思っていました。でも誰も受けてくれないだろうと・・・心の何処かで見捨てていたんだと思います...シセスタさん!この子を助けてあげて下さい!」
そう言ってアイラは手続きの完了した依頼書をシセスタに渡した
シセスタ「ああ。必ず助けて見せるよ。冒険者だからな。」
汚れのない笑顔で応じる。
アイラ「ああ...あと、これはエメリアから預かったものです。」
手渡された確認する。
シセスタ「九等級の認識票・・・」
アイラ「前回のゴブリンの前哨基地を発見し若い子たちのパーティーを全員無事に戻した功績の結果です。インテリジェンスカードを提出下さい。」
アイテムボックスからインテリジェンスカードを出しアイラに渡すとアイラは魔道具を操作するとカードスロットのような機械にインテリジェンスを差し込んだ。
アイラ「おめでとうございます。シセスタさん。たった二日で昇格するなんて前例がありません。シセスタさんなら今回の依頼も本当にやってのけてしまいそうですね。」
シセスタ「ありがとう。アイラ。じゃあ、行ってくるよ。」
アイラに礼を言ってシセスタは冒険者ギルドを後にした。
名前:シセスタ・アデル
性別:男性
LV:20
種族:人族
年齢:18
ジョブ:冒険者 魔法戦士 聖人
HP:20000/20000
MP:20000/20000
体力:20000/20000
筋力:20000
精神:20000/20000
攻撃力:20000
防御力:20000
スピード:20000
スキル:アマテラス神加護 ツクヨミ神加護 スサノオ神加護 ヨルス神の加護 鑑定・解析 解体
イーニス世界語訳 全能力適正 剣術 投擲 弓術 潜伏 交渉 武器の手入れ 徒手格闘
クラフト・合成 痛覚耐性 暗視 魔力操作 魔力制御 魔力視 魔流視 速読 照明魔法
冷静沈着 索敵・危機察知・気配感知 百発百中 シールドバッシュ 奴隷刻印魔法
古代エルブン語 竜語 ユニレス語
速射 狙撃
ユニークスキル:オーバータイムレイジ ファイナルヒール マスターキー
トークン:山賊の殺し屋 ホーンラビットの天敵 神々に気に入りられし者
残金ユーフティス203,189
【シセスタの装備】
強化されたシャード 棍棒 ワンド バトルメイス ミスリルダガー
村人の弓 スローイングナイフx14 ショートソードx4
黒色のコイフ 黒色のギャンベソン ファルシオンx2
庶民の上着上下 3着 庶民の下着上下 3着 使い古された靴
ブーツ ゲートルの代用布
量産の短い帷子 レザーアーマー ハーフヘルム ラウンドシールド ガントレット
【シセスタのアイテム】
インテリジェンスカード
九等級の認識票
ノシュガン氏から渡された名刺のようなもの
歯ブラシの棒切れ
調理器具・食器
包丁 フライパン 鍋蓋 まな板 フライ返し お玉
フォーク・スプーン・お皿・コップ x3づつ
筆記用具 手鏡 小型ハンマー 寝袋x3
くさび・ロープ・鉤フック・たいまつ・紙 x3づつ
矢49本
HPポーション(小)10個
MPポーション(小)8個
特製ポーション(中)
武器の手入れセット
ラッドマウスの肉及び革・牙 3個
ラッドマウスのカード3枚
ある程度取りつくされたダンジョンの地図
吸血バットのカードx3
ダンジョンラットのカードx62
薪 x545
棍棒x20
ワンドx20
備長炭 x50
トレントのカードx47
ホーンラビットのカードx99
ラージラットのカード x1
最高級の備長炭 x500
ギガントトレントのカード x1
塩3キロ
各種香草
解毒ポーションx3
ランタンを3つ
松明を10本
毒耐性ポーション9
解毒ポーション10
油瓶30
ダンジョンの最新の地図
魔物の図鑑
ワイルド・メガ・ボアの骨・肉・皮・牙 x1
ワイルド・メガ・ボアのカード x1
ワイルド・メガ・ボアの魔核・魔石・クリスタル x1