シセスタは休息日でも忙しい!
調子が悪くて更新が遅れております事お詫び申し上げます。m(*T▽T*)m オ、オユルシヲ・・・
皆様も体に気をつけてご自愛ください。
さて、”西洋の剣は重く出来ていて血肉で切れなくなったら打撃力で戦うものだ!!”とネットの情報を鵜呑みにし誤解していた作者ですが・・・(多くの書籍も誤解している模様ですが・・・)
その情報が誤っていたので補足を付けさせて頂きます。
出典:(新紀元社さまから出版されている中世ヨーロッパ剣術の教本にあたるフェシトビュッフの研究なされている)中世ヨーロッパの武術 長田龍太 先生 著 によれば、”中世の剣は決して重く作られているわけではなく、逆に出来る限り軽く作られている”そうです。軽く作られる理由としては、以下、2つが理由として挙げられていました。
・重い剣では態勢が立て直しにくく不利になりやすい
・当然重い剣では疲れるので、軽い剣が好まれ、冶金技術の発達と共に中世ヨーロッパでは出来るだけ軽量な武器が大量に作られていた。
この事実を知ったとき筆者としては考えて見れば当然の事だし恥ずかしかったです。ですから、皆さんドヤ顔で”中世の剣は血肉で切れなくなったら打撃武器として使われていた”と書き込まない様にしましょう・・・・・・それは間違いです。
そもそも、古今東西変わらず剣や刀のたぐいは、(この点は多くの書籍で書かれていますが)補助的な武器だそうで、槍など長柄武器が本来の主力武器なのが普通だった。(つまり、多くの作品で剣を抜いて戦うという描写は、その主人公が剣を使わざる負えないほど不利な状況に陥っているということです・・・)
本作品では、もっともらしく”冒険者が剣を使うのは安価でバランスの取れた武器だから”と嘘をついていますが、この状況を本来、現代で再現するなら”現代の兵士がアサルトライフルを持たずに拳銃を抜いて戦っている実に奇妙な光景になる訳です。
(まぁ、この作品はフィクションですから剣と魔法で戦わないと締まらない訳ですが・・・)
ですから、皆さんもし嘘だと感じても(ツッコムな!とは言わない)生暖かく見守って下さい。
おっと、話がソレてしまいました。
余談ですが、中世ヨーロッパの武術には”なぜ中世ヨーロッパの剣は重いと勘違いされたのか”理由が乗っていました。(興味のない方は、ここで読むのをやめて頂いて結構です。)
面白かったので、少し部分的に引用させてもらいます。
原因はヴィクトリア朝の学者たちの”中世は剣はクソ重い”と勘違いが発端で、彼らの慣れ親しんでいた武器は超軽量のフェンシング用の剣 エペやフォイル いずれも軽い剣で、彼らにとっては、例え一キロの剣でも重すぎたので、”わぉ~中世の剣めちゃ重いやん!!これみんな重かったんとちゃうん?”と
勘違いしてしまったそうです。
もちろん、理由はソレだけではありません。
・彼らは中世から受け継がれてきた儀礼用の剣を実用の物だと誤解していた。(儀式用の剣は貴族や王族の権威の象徴なため、実用性は度外視され、いかにド派手で目立つか!!に重きをおいている。その為、実際は戦闘用の両手剣より重く作れれている)
・当時の剣を再現したレプリカ(実物と再現するために当時に近い物を出来るだけ再現し作られた模造品の事)は当時の実物より実は遥かに重かった!!
原因は当時の写真や絵を参考にして再現したため、刃の厚みなどの変化を、まったく考えていなかった!
など杜撰な事が重なったのが大きいようです。
このような実物より遥かに重い剣の資料のせいで、”中世ヨーロッパの剣=重い”という誤解が広がったと本書は分析しています。
長くなりましたが、いかがだったでしょうか?ご紹介したこの本は分厚いので、まだ三分の一も読めていませんが、他に補足があったら随時報告します。よろしく。以上シューニャでした。
あっ!ちなみにバインドとか表刃、裏刃とかの専門用語は本書から知り使っています。
中世のヨーロッパの刀剣をもっとよく知りたい人にはオススメだよ。
ただ3000円くらいするし決して面白くはない。あくまで勉学向きの本です・・・・( ̄ω ̄;)
エーデルワイス亭での9日目の朝が来た・・・まだ売っていないギガントトレントの魔核・魔石・クリスタルを売るために冒険者ギルドに向かうため身なりを整える・・・
シセスタ「よし!これでいい。」
朝食を食べるため宿の階段を降りる。
シセスタ「やぁ!おはよう。リンシャさん。」
リンシャ「おはようございます。シセスタさん。食事ね?席で待っていて!すぐ出すわ。」
何時も通り食事が運ばれて来たので、0.5ユーフティスで食事を摂る・・・
食事を食べ終わると冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドには今日もエメリアとアイラがいた。
エメリア「お早うございます。シセスタさん。」
アイラ「おはようございます。シセスタさん。」
美人二人に挨拶され気分がいい。
シセスタ「おはよう。ふたりとも。・・・今日はアイテムを売りに来たんだ。買い取りはどこでしているかな?」
アイラ「ここで受け付けています。魔物でも狩ったですか?」
エメリア「こちらの受付に売りたい取得物を出して下さい。」
シセスタ「きっと驚くと思うよ・・・」
シセスタはアイテムボックスからギガントトレントの魔核・魔石・クリスタルを順番に並べていく。
エメリア「これ?!モンスターの魔核・魔石・クリスタルじゃないですか?!こんな状態のいいモノをいったいどうやって・・・」
アイラ「わたし…魔物の魔核・魔石・クリスタルを初めて見ました・・・凄くキレイ・・・素敵・・・」
アイラは並べられた魔核・魔石・クリスタルの美しさに魅入ってしまって、思わず仕事をそっちのけで、こちらに来てしまっている・・・
シセスタ「あれ?言ってなかっけ?・・・俺が解体スキルを持っていること・・・」
エメリア「解体スキル?!シセスタさんはスキル持ちだったですか?!」
エメリアは驚いて質問してきたが、アイラは魔核・魔石・クリスタルに見とれて聞いていないようだ・・・
シセスタ「うん・・・そうだけど・・・あれ?本当に言ってなかったけ?」
(しまった!!ボロが出た・・・)
エメリア「言ってませんでしたよ!スキル持ちなんて・・・」
シセスタ「そうか・・・勘違いか・・・・・・エメリア。スキル持ちはそんなに凄いのか?」
エメリア「教会では主から送られる特別な能力だと考えられています。珍しくは無いですが・・・」
シセスタ「ともかく!これを買い取ってくれ。」
エメリア「・・・かしこまりました。査定しますね?ほら!アイラ!何時まで見とれているの?はい!業務に戻って!戻って!」
エメリアが手を鳴らすとアイラは我に返ったのか、いつもの仕事に戻る。
シセスタ(アイラは内面まで女の子なんだな~)
アイラの行動に笑いを堪えながら、査定が終わるまで時間を潰す。
エメリア「査定が終わりましたよ。シセスタさん。」
しばらくすると、エメリアが他の職員と共に代金が入った大きな袋を持って帰ってきた。
エメリア「全部で・・・300,000万ユーフティスあります・・・十一等級が稼げる金額じゃないですね・・・・・・豪邸が買えますよ(小声)」
シセスタ「そうなん?まぁ。家なら昨日買ったけど・・・」
エメリア「?・・・・!ぇぇぇえええ?!もう!家を買ったんですか?!」
シセスタ「じゃ!そうゆうことで!!」
300,000万ユーフティスをアイテムボックスに入れると足早に冒険者ギルドを後にする!
シセスタはそのままフロッグ商会に向かった。フロッグ商会に到着すると寝具のコーナーの場所を近くの従業員に聞くと向かった。
従業員「いらしゃいませ!どのような商品をお探しですか?」
シセスタ「それなりにいい寝具セットを6つ。あと予備の寝袋が欲しいので3つ下さい。」
従業員「かしこまりました!配送サービスは如何ですか?」
一瞬迷ったが、配送料を取られるかもしれない。常人にはないアイテムボックスがあるのだから今後の生活の為にも少しでも節約しなければ・・・と言う考えが頭によぎる。
シセスタ「・・・いえ、バックバックに余裕があるので結構です。」
従業員「かしこまりました。少しお時間いただきますが、よろしいでしょうか?」
シセスタ「では、調味料を買ってきます。調味料はどこ行けば売っていますか?」
従業員「食品市場です。他の者に案内させましょう。」
シセスタ「ご親切に。どうもありがとう。」
食品を売っている市で、塩を3キロと各種香草を買った。2ユーフティスした。残念ながら砂糖と香辛料は高かったので断念した。
香辛料を買い終わり寝具のコーナーに戻ると寝具セット6つと予備の寝袋を3つを受け取る。
従業員「全部で6030ユーフティスになります。」
6030ユーフティスを払うと買った商品をアイテムボックスにしまう。
シセスタ(ついでに石鹸やタオルとか・・・日用雑貨も買うか・・・)
日用品コーナーで必要な物を買い揃えていく。
石鹸・タオル・トイレ用の紙・を8つフィナの歯ブラシなど購入した。代金は10ユーフティスだった。
買い物をしているとノシュガン氏を見かけた。
シセスタ(ちょうどいい。ノシュガンさんに聞きたいことがある。)
「ノシュガンさーん!」
声をかける・・・・・・
ノシュガン「おおお!びっくりした!お前さんか?!」
シセスタ「すいません。驚かす気は無かったんですが・・・・・・」
ノシュガン「別に構わんさ。なにか用かな?」
シセスタ「実は・・・・・・」
ノシュガン氏に怪我をした時に世話になった郊外に建っている古いアーリュン教会を自費で立て直したい旨を説明すると・・・・・・
ノシュガン「それは、素晴らしい!わかった!ワシが色々手配しよう!」
シセスタ「ありがとうございます。ノシュガンさん。費用はどれくらいで立つでしょうか?」
ノシュガン「なに。教会と言っても小さい規模だ・・・6000ユーフティスも、あれば建つだろう。あと古い教会の撤去に500ユーフティスもあれば十分だ。」
シセスタ「わかりました。6500ユーフティスですね。いつ誰にどこで支払えばいいのでしょう?」
ノシュガン「ワシに渡しておいてくれれば全てやっておく。全て任せて貰っても大丈夫だ。」
シセスタ「お手数お掛けします。ノシュガンさん。宜しくお願いします。」
ノシュガン氏に6500ユーフティスを渡した。
ノシュガン「なに、お前さんの粋な計らいに感動しただけだ。」
ノシュガン氏に感謝の言葉を伝えると、そのままアーリュン教会に足を向ける。
シセスタ(たまには走って見るか・・・)
かなりの距離を走って移動したが、7分も経たない内にアーリュン教会に着いた。息もまったく上がっていない。この体には本当に驚かされてばかりだ。
アーリュン教会の経年劣化で黒く変色した木製の門を両手で押し空ける。
教会内ではクーン司祭とアテナ助祭が膝をついて、目をつぶりながら祈りの言葉を口にしていた・・・
クーン司祭・アテナ助祭
「癒やしと献身と豊穣の女神アーリュンさま今日も太陽の光を恵んでくださり、ありがとうございます。貴方様の恩寵は、今日も我ら人の子は糧を育み、人々を飢えから救うでしょう。我々は主の従者・・・富める者・貧する者に関わらず、隣人への慈しみを持って人々に献身を捧げます。アーリュン。」
シセスタ「綺麗な祈りの言葉ですね。」
祈りの言葉が終わるのを見計らい声をかける・・・素直に思ったことを口にした。
クーン司祭「聖人さま?!いらしていたのですか?」
シセスタ「ああ。ちょっと伝えることがあってね。」
アテナ助祭「?」
シセスタ「実は、この教会を立て直す手続きを終えたので、それを伝えに来たんだ。」
アテナ助祭「?!」
クーン司祭「聖人様!それは本当ですか?!」
シセスタ「もちろん。冗談で言うわけない。近々、教会の立て直しのための人員が来るはずだよ。」
クーン司祭「ありがとうございます。聖人様。あなた様の優しさにアーリュン様の祝福を。」
アテナ助祭はクーン司祭の後ろでガッツポーズをとっている。よほど嬉しかったのだろう。
クーン司祭「なんとお礼申し上げていいか分かりません。せめてこれを受け取って下さい。」
クーン司祭が水薬の容器を渡してきた。
シセスタ「これは?」
クーン「解毒ポーションです。毒を持った生き物や毒を使う知能の高い人形生物もいますからね。長生きなさって下さいね。聖人様。」
シセスタ(マジか・・・そんなのもいるのか。想定していなかった・・・)
「ありがとうクーン司祭。貰っておくよ。」
解毒ポーションx3をアイテムボックスにしまう。
シセスタ「ところで、聞きたいことがあるんだけどいいかな?」
クーン司祭「わたしにお答えできることなら何でも。」
シセスタ「以前、治療院でハイヒールを、かけてもらったけどヒールは誰でも使えるものなの?」
クーン司祭は暫く考え込むと口を開いた。
クーン司祭「いえ、誰でも使えるというのは少し語弊があります。神学者と医学者によって見解は異なりますが・・・ヒールは魔法ではなく奇跡の為せる技なのです。修行による信仰心の向上によって自身に内在する力を引き出せる能力を身につける事によって発現する考えられています。実際、信仰の対象が変わってもヒールを使える方は使えます。」
シセスタ「つまり、力は自分の中にあっても、必ず奇跡は起きると信じる心がないとヒールはかけられないと・・・」
アテナ助祭「すごく分かりやすい解釈です!聖人さま!」
アテナ助祭は目を煌めかせ、メモをとっている・・・
シセスタ(助祭は下っ端の中では、まあまあ偉いはずなのに、そんな事も質問していなかったのか・・・大丈夫か・・この娘)
アテナ「あぁぁ!聖人さま。今、〚助祭は下っ端の中では、それなりに偉いはずなのに、そんな事も質問していなかったの〛とか思ったでしょう~」
アテナはムクレながら的確にシセスタの内心を言い当てた。
この街に来た時に面接された真偽官たちを彷彿とさせられ思わず、身震いする・・・
シセスタ「い、いや・・・そんな事は思ってないよ~;゜д゜)」
(ヤダぁ~この娘。怖い!エスパーなの?!心が読める真偽官なの?!)
ポーカーフェイスで懸命に誤魔化す。
アテナ助祭「教会が雨漏れで苔やカビだらけにならないように時間を割いていただけですからね?!けっして神学の勉強そっちのけで、遊んでいたわけではありません!」
アテナ助祭はすごい剣幕で、にじり寄ってくる!!
よほど、学びの時間が少ない事を本人は気にしていたのだろう・・・
シセスタ「お、おう・・・」
(かなり気にしていたようだ・・・アテナの地雷発見!!しかも、踏まなくても盛大に爆発するようだ。これ以上触れないでおこう・・・)
アテナのせいで話が中断したので再びクーン司祭の話を聞く。
シセスタ「ところで、話は戻るけど・・・ヒールや神の奇跡に関してもっと知るには、どうしたら良い?」
クーン司祭「個人的には聖書が一番だと思いますが・・・もし回復に関する奇跡や治療魔法に関する事に見識を深めたいのなら国立図書館に言ってみてはいかがでしょう。」
シセスタ「ありがとう。クーン司祭。寄ってみるよ。アテナ助祭。勉学が捗るといいな。じゃ、他に寄るところが、沢山あるからこれで!」
クーン司祭「そうですか。また何時でもいらして下さい。聖人様。」
踵を返しアテナ助祭から逃げるように教会を後にする。扉を開けて教会の外に出ると・・・
そこには初めての仕事で知り合った採石場の責任者がいた。
採石場の責任者「おぉ!あん時の兄ちゃんじゃねぇか!こんな辺鄙なボロ教会で何したんだ?」
シセスタ「そんなデカい声で辺鄙なボロ教会と言うと中の聖職者の方に聞こえますよ?!(小声)」
出てきた教会を指を指しながら採石場の責任者を小声で注意すると、ここにいる理由を説明し始めた。
シセスタ「俺は教会を建て直す旨を伝えに来ただけですよ・・・つい最近、このアーリュン教会にお世話なる機会があったので、お礼に自分の私財を叩いて、このアーリュン協会を立て直したいと知り合いのノシュガンさんに相談したら建て直す手筈を整えてくれてね・・・」
採石場の責任者「おお!兄ちゃんだったのか?!この仕事を呉れたのは!!この教会を建て直す仕事をノシュガン協会から請け負ったんだ!この、ご時世に仕事があるのはありがたいよ。石材屋は儲からないからな・・・つい最近は城や砦の受注もないからね。」
シセスタ「そうですか・・・報酬のいい仕事ではないかも知れませんが、お役に立てたなら幸いです。重労働な仕事ですが宜しくお願いします。」
どうやらシセスタのような神の恩恵を受けている人間でもない限り、この世界で生きていくのも、なかなか大変らしい・・・
採石場の責任者「ああ。ありがとう。済まないな・・・愚痴を聞かせてしまって。限られた予算の中だから豪華絢爛と言う訳にはいかないが、ちゃんとした教会を建てて見せるよ。それよりも兄ちゃんこそ大丈夫なのかい。6500ユーフティスなんて大金・・・一般人より稼げる冒険者とは言え・・・駆け出しなんだろう?」
シセスタ「心配ありがとう。だけど、こっちの心配は無用だ。名残惜しいが他にもやることが、沢山あるので俺はこれで。アーリュン様のご加護を。」
採石場の責任者「ああ。そうだな。そう言えば、俺も仕事をしないと・・・引き止めて悪かったな。お互い頑張ろう!神のご加護を!さてとぉ・・・古い教会の隣に・・・まず・・・新しいのを建て終わったら・・・古いのを上部から解体していくか・・・」
採石場の責任者と別れ、リンパル司祭の言っていた通り国立図書館へ、また走って向かう。今度は10分もしない内に25キロくらいの道のりを走り抜いた・・・行き同じように息は全く上がっていない・・・
シセスタ(本当にスゲェーな。この肉体・・・オリンピック選手やプロの特殊部隊員も25キロもの道のりを10分以内に走破出来ないだろう。・・・・・いやよく考えたらその手の人達に会ったことなかった・・・もしかしたら出来るかも知れない・・・・・)
既に滅んだ自分の世界の超人たちと今の世界の自分の肉体を比較してしながらシセスタは図書館に入る。
前回と同じように1000ユーフティスを預ける・・・・・
前回の来館の記憶を頼りに治癒魔術ブースを探し当てると医学書関連の書物を数冊手に取る・・・・・・
@【アーリュン神学の奇跡についての研究論文】@
@【治癒魔術及び同魔法の目的と定義】@
{治療魔法・魔術は聖光魔法に属し、光の性質を変性・変容させ疾病及び外傷に対する根治または軽減し心身や社会的負担の軽減を目指すものである。以後、医療術者の事をヒーラーと呼称する。}
@【ヒーラーの性別の比重と適性による術者の希少性について】@
{ヒーラーは(理由は不明だが)女性の術者が多く適正の問題もあり、世界的に見ても希少と言うほどではないが少数である。育成にも時間が掛かる。高位の術者となれば尚更だ。}
@【筆者によるヒーラーに関する考察】@
{術者によれば神を信仰する事により自身に内在する魔術的才能を引き出し、神の奇跡を発現させるのが重要であるとしている。実際、信仰対象が変わっても変わず能力を発揮できる実例も少なくない。この事から神への信仰はヒーラーの才能を引き出す入り口(要因)でしかないと筆者は考察する。なお事例については本書、末端部分にまとめてあるのでヒーラー研究者は参照を勧める。}
シセスタ(この内容はクーン司祭の言っていた事と同じだな・・・)
@治癒魔術及び同魔法が戦争に及ぼす影響についての軍事研究論文@
@【戦争・戦場におけるヒーラーの存在価値とその運用】@
{前線では指揮官を以上に真っ先に狙われ殺害されるリスクが高いが、捕虜となった場合、殺害される確率は低い。なぜならば、ヒーラーの身代金は他の兵と比べ高額であり身柄引き渡しまでの時間が長く。敵は身代金を受け取るまで医療に従事させることが出来るからである。つまり敵は損をしない。}
{一方、味方陣営からすれば貴重なヒーラー多少高額な金銭を支払ってでも取り返したい存在だ。ヒーラーは前途にも述べたが育成には時間が掛かり少数である。故にヒーラーの死傷・不在は国家的損失だ。ヒーラーに随伴歩兵をつけ護衛し、前線の近くで活動させるのが筆者の考える理想的運営である。}
{後方の安全な地域ではヒーラーの力を最大限活用できないし、だからといってヒーラーが次々と撃破・死傷するような事態になればその軍の壊滅は時間の問題である。以上のことからヒーラーの存在は戦争行為を遂行する上で軽視することのできない重要なファクターあると筆者は考察する。}
@【第三国でのヒーラーの徴発についての警告及び外交への影響について】@
{ヒーラー多ければ多いほどいいが、戦争当事国ではない第三国からの敵味方陣営のヒーラーの徴発は第三国との関係悪化させ、以後、外交面で深刻な影響を与える恐れがあるのは言うまでもないだろう。近隣諸国との外交関係を考えるのであれば、第三国でのヒーラーの徴発は慎重に行う必要があるのではないだろうか?}
シセスタ(うーん・・・軍における治癒使いの運用思想か・・・面白いけど・・・これじゃないなー)
読み終わった本を閉じ収めると次の本を手にとる。
@【さぁはじめよう!アホでも出来る!医術魔法の指南書】@
シセスタは怪しげな本を見つけた!!
@【さぁはじめよう!アホでも出来る!医術魔法の指南書】@
{まず!あなたに必要なのは自分は治癒魔術を扱うことが出来ると信じる心です。ヒーラーになるには自己啓発が現在確認されている中で最も有効な手立て唯一の手段なのです。もちろん!あなたが長い間修行で研鑽を積んでいる前提ですが・・・}
シセスタ(すげぇー胡散臭いし、研鑽も積んでいないけど・・・モノは試し。やってみよう・・・・・だって俺・・・一応、聖人だしできない方が、おかしいよね?)
そう考えると本に視線を戻す・・・・・・・
{さて!まず両手に魔力を集めてみましょう!!手の内側が光るイメージで本当に光までがんばりましょう!}
シセスタは書いてある通り実践してみる・・・・・他の魔法を使うように手に魔力があるイメージで手の内側に魔力が集まり光を放つイメージを固めていく・・・すると、本当に本の通り手の内側が光を帯び始めた!!
シセスタ(うぁ!修行とか全くしてないのに聖人なら必ず出来ると思ってチャレンジしたら手が光り始めた!!チャレンジしてみるもんだな!!やっぱ!この世界の俺、半端ないわ!!いや?もしかしてこの本が凄いのか?)
自分の才能(?)に感動しながらも書籍に目を戻す・・・
{出来ましたか?もし手が光っているならあなたにはヒーラーとしての才能があります!手の光った状態を維持しつつ、次は光の玉が手の内側で灯るイメージをしてみましょう。}
書籍に書かれているように手の内側に光の球体を形成していく・・・
{無事出来た方は、治癒魔法まであと一歩です!ちなみに光の球体は保持したり、飛ばしたりしすることで、三分ですが照明としての役割も果たします!洞窟やダンジョンなど暗い場所では有用なので、是非とも活用しましょう!}
脳内に ≪照明魔法≫スキルを獲得。 と表示された。
{それでは最後の段階です!光の球体の性質を変性させましょう!球体を淡く暖かな光に変性させることが出来たら患者を治療していきます。光の球体を患者の近くで弾けさせましょう!これで・・・これであなたも医療従事者の端くれです!(^^)b}
≪ヒール≫スキルを獲得しました!
"聖人の特典によりヒールスキルがアップグレードした!!!"
ユニークスキル≪ファイナルヒール≫獲得!
シセスタ(?!!)
鑑定・解析を使って≪ファイナルヒール≫とやらを調べてみる・・・・・
≪ファイナルヒール≫:致死レベルの外傷負っても完全に元の状態に復元できる。
シセスタ(おお!また卑怯なスキルを手に入れたぞぉぉおおおお!!!!!)
またしても手に入れたユニークスキルに、シセスタは気持ち悪いくらい歓喜しながら、本を読み漁っていく・・・ふっと・・・ある本が目に留まる・・・
@【古代文明ユニレスの民の栄光と衰退】@
シセスタ(なんだろう?これ?)
気になったので手にとって見る・・・
@【古代文明ユニレスの民の栄光と衰退】@
{我々の文明が誕生する遥か昔・・・ユニレスの民と言う、とても美しく賢い民族がおりました。彼らは今日、我々が想像する帝国とは違い、遥かに高度な技術と自治を持つ文明を築いていましたが、何故かある時を堺に忽然と全員が姿を消し・・・滅亡した考えられています。}
{滅亡の原因は、はっきりとはわかっていませんが、今日でも世界中で彼らの文明の痕跡を見つける事ができます。ユニレスの民の並外れた発明を挙げたらキリがないですが、皆さんが、よくご存知の物を一つ上げるならを“ダンジョンコア”などが、それに当たります。}
{“ダンジョンコア”は無限のエネルギー源でありながら、無数のモンスターや魔物を出現させ、我々の安全を脅かす存在であると同時に今日の我々の資源供給に欠かせない存在となっています。そういう意味では、今の我々はユニレスの民の偉大な発明を頼りに毎日の糧を得ていると言っても過言ではありません。}
{ユニレスの民の歴史は資料が古すぎて、はっきりとはわかっていませんが、エルフの祖先が発案した“古代エルブン語”【栄暦第四紀】や“いにしえの超古龍期時代【栄暦第三紀】”を遥かに遡り・・・秩序の神々アーウィンと神竜ゲヴァルト・欲望の神々ハイドラと超大型巨人ハレデスが争っていたとされる【栄暦第二紀】世界大戦時代があった事から【栄暦第一紀】がユニレスの民の最盛期だったのではないかと言う見解が大勢を占めています。}
{奇跡的に見つかったユニレスの書庫の記録によると・・・【栄暦第0紀】に初代ユニレス人のアデスムントが竜に騎乗し、天空に城を建て建国したと誠に信じがたい内容が記されており、その他にもユニレスの民は動物や亜人を魔術により合成することで品種改良し魔物を誕生させ労働力として産業に取り込むだけでなく、力試しをおこなう為に魔物をより凶暴に凶悪に改良していくなど彼らの神をも恐れぬ傲慢さには驚かされます。その傲慢さが災いしてか・・・力と知識を欲しい物としたユニレスの民はやがて何も恐れなくなり、自らを神と自称し力に溺れ、神や竜・巨人たちの怒り買いつつあると言う内容を最後に記録を終えています。}
{魔法技術の水準を遙かに超えた技術によって自ら滅びたのでしょうか?或いは神や神獣達の怒りを買って滅ぼされたのでしょうか?現在を生きる我々には想像しかできません。いずれにせよ・・・彼らの築いた文明は人智を超えていたのと同時に彼らの歩んだ運命は今も我々に警告を発し続けています。}
シエスタ「・・・・・」
シセスタ黙って本をそっと閉じた。
シセスタ(ユニレスの民か・・・この世界にも滅んだ民族がいたのか。無限のエネルギーと無数の魔物を出現させる技術力・・・なんというテクノロジーだ・・・前の世界でも不可能な技術力を持った連中が、この世界にいたなんて・・・にしても魔物とか、はた迷惑な危険生物が出るのコイツラのせいなのか!なんて迷惑な奴らなんだ!!)
酷い目に合わされたホーンラビットや変異種オーガを思い出しながら本に載っていた“古代エルブン語”とやらを探すため民族・語学に関するブースに行く。
シセスタ(ええっとー・・・・おぉー。あったあった。)
@【古代エルブン語】@
@【竜語】@
@【ユニレス語】@
シセスタ(おっと。他にあるのか・・・ひと通り見ていくか・・・・・)
速読スキルを使って習得していく・・・
≪古代エルブン語≫学んだ!!
≪竜語≫学んだ!!
≪ユニレス語≫学んだ!!
8分くらいで、すべて読み終わるとシセスタは保証金を受け取って図書館を去った。
シセスタ(フィナの様子を見ておくか・・・)
昨日買った自宅に向かう。
自宅に着くとドアをノックした。
シセスタ「お~い。フィナ!開けてくれ!」
2階の窓からフィナがヒョコっと顔を出す。どうやら誰か確認しているようだ。
しばらくするとドアが開きフィナが出迎えてくれる・・・
フィナ「お帰りなさいませ・・・ご主人さま。」
シセスタ「やぁ。フィナ。様子を見に来たけど特に困った事とかないか?」
フィナ「お気遣いありがとうございます・・・はい。何もございません。」
フィナは昨日と変わらず物静かだ。
シセスタ「そうか。ご飯はちゃんと食べているか?」
フィナ「はい!今日もお肉を食べました!」
突然!フィナの顔がパッと明るくなる・・・よっぽどご飯が楽しみなのだろう・・・
シセスタ「そうか・・・何よりだ。とりあえずベットを各部屋に置きにきた。入るぞ・・・」
自宅に入るとフィナが話かけてきた。
フィナ「・・・なにか?お手伝いしましょうか?ご主人さま。」
フィナが協力を申し出てきた・・・
シセスタ「じゃ・・・これを使う所に置いてきてくれ。」
フィナに石鹸・タオル・トイレ用の紙・フィナの歯ブラシをテーブルに出す
シセスタ「歯ブラシは君のだ。虫歯にならないようにな?」
フィナ「ありがとうございます・・・ご主人さま・・・大事にします。」
フィナが仕事をしはじめたので、こちらも始める。
3階から8階まで寝具セットをアイテムボックスから出し設置していく。
自宅のエレベーターとアイテムボックスのおかげで設置はかなり楽だった。
各階にすべて設置が終わり、一階に降りる・・・
しばらく自宅のソファーで、寛いでいるとフィナが降りてきた。
各階での設置が終わったようだ・・・
フィナ「ご主人さま・・・言いつけられていた事が終わりました。」
シセスタ「そうか・・・ありがとう。フィナ。ベットは1階と2階以外の各階に設置してある好きに使うといい。」
フィナ「・・・奴隷のわたしがベットを使って良いのですか?・・・ありがとうございます。」
シエスタ「さて・・・俺はまだ、やることがある。また様子を見に来るよ・・・」
自宅を出ると自警団の詰め所に向かう・・・
途中で花売りがいたので、花を一束買う・・・4ユーフティスを支払った。
シセスタ「失礼。ピャロさん。おーい・・・」
前回の反省も含め声を抑え気味に入る。
ピャロ・ヒシャロ「あっ!シセスタじゃん!どうしたんだ?・・・訪ねてなんか来て・・・・」
シセスタ「アリシアの所にお見舞いに行きたいですけど・・・一緒に行きません?」
ピャロ「お見舞い・・・ああっ・・・お見舞いねぇ・・・よーし!行こう!行こう!」
しばらく悩んだが、どうやら一緒に行ってくれるらしい・・・
前回と同じようにアリシアの家にピャロさんと向かう。
ピャロ「その花はアリシアに?」
アリシア家に向かう道すがら突然ピャロさんに聞かれた。
シセスタ「ええ。前回は何も持っていきませんでしたから・・・」
ピャロ「おやおや。ムフフ♪女の子に花束なんて、もはや告白だね(=v=)ムフフ♪」
子供じみたニヤケ顔で、からかわれたので気づかないフリをして、取り合わず無視する。
ピャロ「あ?あれ?・・・」
そんな事をしている内にアリシアの家に着く。
ピャロ「おーい!アリシアー!いるかー?」
ピャロさんの大声に反応してアリシアが2階の窓から顔を覗かせた。
しばらくするとドアからアリシアが出てきた。
アリシア「こんにちは。ピャロさん。シセスタさん。お見舞いに来てくれたの?」
ピャロ「おう!今日はシセスタの方からお見舞いに行かないかと誘われたんだ。」
シセスタ「やぁ。アリシア。以前よりは良さそうに見えるね。」
見て感じた感想をそのまま伝える。
アリシア「ありがとう・・・シセスタさん。まだ男性は怖いけど、やっと前に進んでいく勇気が出てきたの・・・わたし・・・頑張る!」
シセスタ「男性は怖いのは仕方ない。あんな事があったら男性でも怖いだろう・・・アリシア。でも、君はこんなにも短期間で前に進もうと一生懸命努力しているんだね・・・・・素直に人として尊敬するよ。俺に出来ることは、まだ限られているけど出来ることがあればなんでも力になるから一人で悩まず声をかけてくれ。」
アリシア「ありがとう・・・シセスタさん。ピャロさん。」
涙を堪えながらアリシアは礼を言う・・・
ピャロ「あっあ~シセスタが女の子を泣かせたー」
またピャロさんにイタズラぽい顔で、からかわれる。
シセスタ「?! 俺が原因なのか?!」(わざと驚いた顔で)
アリシア泣いているのでピャロさんのイタズラに乗ることにした。
ピャロ「女の子を泣かせるなんて悪い男だなーシセスタはー」
シセスタ「いやいや!これ!俺のせい?俺のせいなの?!」
ピャロ「いやでも!アリシアは泣かせたのはシセスタだし・・・」
アリシアは二人のやり取りを見て泣きながらも笑っている。
シセスタ(良かった。笑ったな・・・)
「アリシア。これを。お見舞いの花束だ。」
アリシアの笑顔に安堵しながら買ってきた花束を渡す。
アリシア「ありがとう・・・・・シセスタさん。」
アリシアは最高に素敵な笑顔で花束を受け取ってくれた。
ピャロ「ヒュー{*≧∀≦}ヒュー{*≧∀≦}このスケコマシしぃーーー」
とっ思ったが・・・ピャロさんのせいで雰囲気ぶち壊しである・・・もういい加減黙って欲しい・・・
シセスタ「俺はこれで・・・」
アリシア「え・・・来たばっかりなのに・・・もう行っちゃうですか?」
ピャロ「おおぉっと~!アリシアも乗り気だ!{*≧∀≦}」
アリシア「もうピャロさん!そんなんじゃありません!」
ピャロ「いいんだよ!いいんだよ!アリシア。二人で大人の階段に上がっても!あっ!でも!避妊のポーションはちゃんと飲まないとね?」
アリシア「なっ!登りません!」
アリシアの顔が一気に赤面に変わる!!
シセスタ「と!取り敢えず俺はこれで!!!」
とても恥ずかしいので来た道をダッシュで引き返した。
ピャロ「ああ~ 振られちゃったね?おねぇさんが相談に乗ってあげようか?アリシア。(*´艸`*)ウフフ♪~」
アリシア「もう!ピャロさん!!」
――――――――――――――――――――――――――――――
市街地に高速移動中
――――――――――――――――――――――――――――――
シセスタ(避妊のポーションなんてあるのか・・・前世では何回か。そういう経験をさせてもらったが・・・ゴムをつけないのか・・・・・異世界では・・・)
赤面しながら町中を歩く。
シセスタ「いや!いや!煩悩退散。煩悩退散。」
ぶつぶつ言いながらも、ようやく興奮が収まってきた。
シセスタ「いかん!いかん!」
(俺は不死ではないが、不老なんだ!子どもなど・・・)
不老であるシセスタが老衰で死ぬということは考えにくい。子どもなど作ったら相手の女性や子供の死を見届けなければいけなくなる。シセスタは、この世界に来てまで大切な人の死を見届ける気にはなれなかった。
シセスタ(今頃、前世の人たちの魂はどうなっているのだろうか・・・願わくば・・・ただ安らかに)
今際なき前世の両親や一緒に抵抗軍として戦った仲間たちに思いを馳せる・・・・・・
シセスタ「俺は・・・知らない世界で・・・・ひとりか・・・・・・」
こんな事なら転生などしなければよかったのかもしれない・・・
そんな思いが込み上げてくる・・・・・・
まったく!思わぬ事で孤独を思い出したものだ・・・・
孤独感を振り払いサリーちゃんの様子を見にオーダーメイド武具専門店ボッシュへ向かう・・・
しばらく歩くと店に着いた。外の窓から様子を伺う・・・・
シセスタ(お!いた。いた。あの誘拐未遂から、大分たったけど今のところ大丈夫そうだな・・・)
サリーの安否を確認でき安堵していると、サリーの方も窓越しに立つシセスタに気づく。
サリー「あっ!シセスタさんだ!何時来たの?入って!入って!(≧▽≦)」
言われた通り店の中に入る。
シセスタ「やぁ。サリーちゃん。つい、君の美しさに惹かれて来てしまったよ...」
突然見つかってしまったので何を言うべきかわからなかったので、今世の自分がイケメンなのいかし格好をつけて気障ぽい事を言って気取ってみる...
サリー「キャー!!そんな美しいなんてー えへへ…お世辞でも嬉しい!!」(*≧∀≦*)
シセスタ(サリーちゃん・・・この子、大丈夫だろうか?!知らないイケメンに、ついて行かないように注意を促すべきだろうか?・・・)
面食いのサリーに不安を覚えていると奥から男性が飛び出してきた!!
???「なんだ!どうした!!大丈夫か?!サリー!!」
サリー「あっ・・・ごめんなさい!パパ。嬉しくて、つい大声を出してしまったの...」
シセスタ(パパって事は・・・この人がサリーちゃんのお父さんか・・・)
鑑定・解析をサリーの父親に走らせる。
名前:ラッセル・ボッシュ
性別:男性
LV:1
種族:人族
年齢:37
ジョブ:鍛冶職人 なめし職人
心理状態:極度の緊張状態
ラッセル「ビックリさせるじゃない・・・サリー・・・お前がまた怖い目にあったかと心配したじゃないか・・・・・・」
シセスタ「申し訳ない。俺のせいです。サリーちゃんを怒らないであげて下さい。」
ラッセル「??? 君は?」
ラッセルは初めて会う眼の前の青年に素性を尋ねる。
シセスタ「ああ。俺はシセスタ・アデルと言う者です。」
「以前、お嬢さんが誘拐されそうな所を助けたので、お節介だと思いますが、その後、何も起こっていないか確認するために、遠目から確認しようと思ったらお嬢さんに見つかってしまったので声をかけさせてもらった次第でして・・・」
シセスタは自己紹介とサリーが以前、誘拐されそうになった事を気にかけており、この店に来たことを簡潔に説明した。
ラッセル「そうか・・・君が娘を助け出してくれたシセスタさんか。ありがとう。父親として感謝しきれない思いだよ。」
ラッセルは目の前の青年が怪しい人物ではなく、サリーを助けた人物だと知って安堵したのか。感謝の言葉を告げる。
フラナガン「サリーや!!どうしたんじゃ!何かあったのか?!」
遅れて剣で武装したフラナガンさんが鬼の形相で店の奥から飛び出してきた!!
シセスタ(怖えぇぇええ!!)
シセスタが恐怖するのも無理はない事だった・・・・老人とも言えどもあんな形相の人間が剣を持って飛び出してきたら、強盗も刃物を捨てて泣いて逃げ出すに違いない・・・
シセスタ「こんばんわ。フラナガンさん。その・・・とても・・・お元気そうですね・・・」
顔を引きつらせながらフラナガン氏に挨拶をする。
フラナガン「なんじゃ!お前か!驚かせよってからに!!(#`皿´)(怒)」
シセスタ「す・・・すいません・・・・・・」
サリー「ごめんなさい。おじいちゃん・・・・・・私が興奮して大きな声を出しちゃったから・・・」
フラナガン「いや・・・サリー。お前が無事ならそれでいいじゃ。・・・・悪かったの。若いの。頭に血が登りやすいでな。」
シセスタ「いえ、そんな事は・・・」
(あるけども・・・・)
話す内容に困り店を見回してみると・・・・ある剣に目が止まる
シセスタ「古代エルブン語?」
意外な所で今日学んだ古代エルブンが記された剣を見つけて驚き思わず、剣を近くでマジマジ見る。
フラナガン「よく古代エルブンだと気づいたの若造。そんな教養があったとは驚きじゃわい。確かにその剣の刀身彫られているのは古代エルブン語よ。彫られた呪文を唱えると剣が共鳴して魔力を帯びて威力が増すらしいぞ。」
シセスタ「らしいとは・・・」
ラッセル「古代エルフの技術を再現する為に大学あったんだが・・・学会にはガラクタだと判断されたらしくてね・・・・研究者に泣く泣く使い込んだ研究費返済の為に何とか買い取ってくれと泣きつかれてしまってね・・・ まぁ。なにせ・・・2000年前の技術だからね・・・。最初は断ったんだが・・・ 」
シセスタ「なるほど~」
どうやらラッセル氏はサリーと同じく優しい人物らしい・・・・・・気の毒に。
フラナガン「まったく無駄な事に公費を使いよってからに!(怒)ここはゴミ処理じゃないわい(怒) お前も婿養子の分際で涙にコロッと騙されよって・・・(怒)」
ラッセル「・・・すいませんね・・・・お義父さん・・・・」
ラッセルさんが顔を引きつりながら謝っていた。
シセスタ(そうか・・・ラッセルさんは婿養子なのか・・・)
サリー「もう!おじいちゃん!ヒドイ!どうしてそんな酷い事ばかり言うの!おじいちゃんのそういう冷たい所・・・サリー 嫌い!」
フラナガン「い、いや・・・サリーや・・・そういうつもりじゃ~ ないんじゃよ?ワシはみんなの生活の為を思ってな~・・・」
口の悪いフラナガンさんも孫娘は目に入れても痛くないらしい・・・
シセスタ(それにしても2000年前のエルフの技術か・・・)
刀剣に掘られた文字はルーン文字に酷似している・・・
シセスタ(にしても遺跡から出土したとは思えないほど状態のいい両手剣だ...)
シセスタ「この剣はこの状態で出土したんですか?」
ラッセル「さ、さぁ~? そんなんじゃないかな~? この店に持って来られた時は既にその状態だったし・・・」
シセスタ「手に取って見ても?」
ラッセル「構わないよ。サリーも。お義父さんもいるしね。」
剣を手にとって鑑定・解析を走らせる・・・・・・
“古代エルフのグレートソード両手剣”
特性 古代エルフの付与魔術
説明 剣を持ってる人物の声に反応し、炎を刀身に纏う付与がなされている。
シセスタ「おー これはすごい・・・・ 剣を持ってる人物の声に反応する付与魔術が施されていますね・・・」
フラナガン「なぁに? 適当な事を言うなー!(怒) 王立の学者に解明出来なかったものを駆け出しの冒険者風情が・・・」
フラナガン氏の言い方にムッと来たので、刀身に彫られている古代エルブン語読み 驚かせてやることにした。
シエスタ「*`"#+_$'&+|~*> *#%.`>$#>\*!"#$@;=: *.,\@*`+_< ,_;@"」(誇り高きエルブン刀剣よ!あなたの憤怒を身に纏い!我の敵を焼き払う手助けしろ!)
シセスタの声に反応して刀身が燃え上がる!!!
フラナガン「(;°◇°) おぉ・・・ぇえ!・・・・・あ、あれ? 」
フラナガン氏は目をマンマルにして口をパクパクさせたまま固まってしまった!
サリー「すごい・・・凄いよ!シセスタさん!強いだけじゃなくて頭もいいなんて!素敵・・・」
サリーの好感度は更に上がったようだ・・・・・・
ラッセルが近くに寄って剣をマジマジと見る・・・・・
ラッセル「・・・・驚いた!・・・・剣の刀身が本当に燃えている・・・・」
「熱を感じるぞ・・・・でも、この炎はどうやったら消せるんだい?・・・・・・」
シセスタ「恐らく反対側の面に書いてある呪文を唱えれば・・・・・」
シセスタは反対側に書かれている呪文を読み始める・・・・・
シセスタ「`&;\.@#!;.;,\/,6"!.`*$":\.:&'$ *>*>?`*"#$&'?*`*`*`"$&'!$#%&*>?*`+_++_$#"!$$%`?>?`+``+'?\/:.@,\.:@\:/\@..:@.,./@]/@$&#$"$"#<./.\/:;<.@;;:@,<?;,@:;:\;/」(我が敵は骸となりて地に崩れ堕ち、その血は大地を汚した。誇り高き刀剣よ、その怒りを鎮めたまえ・・・ 今こそ、敵の血肉で汚れた御身の刀身を清め 私はあなたの労を労おう・・・)
呪文を唱え終わるとスゥーと炎が消え、元の状態に戻る...
ラッセル「おぉー 消えた。本当に消えたぞ・・・。付与魔術そのものも珍しいが・・・使用者の声に反応するなんて、なんて高度な魔法技術なんだ・・・・まさか本物の古代エルフの剣とはな・・・・」
シセスタ(えっ!古代のエルフの剣だと確信がなかったの?!フラナガンさんが怒っていた理由がよくわかったような気がする・・・・)
フラナガン「本当に凄い技術じゃわい・・・・・・だが古代エルブン語が読める博識の者に限るから、これを使える使用者は限られるの・・・・・・」
シセスタは剣を元の場所に置く。
シセスタ「ふぅ~ 貴重な体験をさせて頂きました。それにしても両手剣のクセに軽いですね~ この剣3キロくらいしかないですよ?・・・・・・」
ラッセル「?」
フラナガン「? 何を言う若造。剣は戦う為の物。出来る限り軽く作られているに決まっておるじゃろう?」
シセスタ(えっ?そもそも剣って打撃にも使えるように重く出来てる物じゃないの?!)
「え? いや・・・でも・・・・ 俺の使っている片手剣なんて5キロありますし・・・・」
フラナガン「ご?!5キロ!!・・・・ いや・・・若造・・・・・それ!いくらなんでも、重すぎるぞ?!普通、片手剣といえば1キロ前後で作られるのが普通じゃぞ?! いったいどんな粗悪な剣を使っているんじゃ?!」
シセスタ「いや・・・・・あなたも見たことあると思いますよ?」
シセスタはアイテムボックスからバックパックを経由してシャードを取り出す・・・・・
フラナガン「これは・・・あの時、山賊リーダーが背中にぶら下げておった剣ではないか?!・・・・・いや!しかし!待てよ・・・・・ワシの記憶ではもっと状態が悪く、手入れもロクにされてなかったような・・・・・・若造。もしかしてお主が手入れしておるのか?」
シセスタ「えぇ・・・何かマズい所でも?」
フラナガン「いや、むしろ完璧じゃ・・・・・・この剣は古く。冶金の技術が未熟な時代に作られたものじゃ・・・・・だからこそ剣の幅は厚く頑丈で、しかも重量が乗るために攻撃には持ってこいの代物じゃ。じゃが、この剣では持久戦に持ち込まれると不利じゃぞ?」
「生死をともにした仲だから忠告しておいてやる!如何な戦士でも重い剣を長時間振り続けるのは至難じゃ。財政的余裕が出てきたなら軽く強度のある鋼鉄製の剣を使った方が良いと思うがの?・・・・・」
現世では化け物並みのスタミナと膂力を持つシセスタにはフラナガンの忠告は当てはまらないが、感謝しておいた方がいいだろう・・・
シセスタ「忠告、感謝します。フラナガン殿。検討してみます。」
ラッセル「しかし、これも見事な剣だね・・・・・よく切れそうだ。」
ラッセルがシセスタの剣に話題を変える・・・
シセスタ「ええ、もちろん。よく切れますよ。自分で魔物のカードを使って強化しましたから・・・」
ラッセル「じ、自分で?!・・・・・魔物のカードで強化したのかい?!それが本当なら益々驚きだ!ということは・・・君は付呪術士でもあるのかい? 君は本当に多芸なんだな~。驚かされてばかりだよ!」
シセスタ(しまった・・・つい答えてしまった・・・・・これ以上ここにいるとボロが、また出そうだ・・・・)
シセスタはシャードをバックパックに収めたように装いアイテムボックスに収納すると店を去るため、別れを告げる。
シセスタ「それじゃ・・・サリーちゃんも元気そうだったし、今日はこれで、お暇させてもらうよ。」
サリー「ええ?! もう帰っちゃうの? シセスタさん。来たばっかりなのに~・・・」
フラナガン「おぉおー 帰れ!帰れ!ここは、お前さんみたいな若造の来るところではないわい!二度とうちの孫娘に色目を使うでない!」
ラッセル「?!」
サリー「もう!おじいちゃん!」
シセスタ「俺は色目を使ってない。いつそう見えたのか不思議です・・・・冤罪以外の何物でもない!」
シセスタの発言に安心したのかラッセル氏は胸を撫で下ろす。
シセスタ(そりゃ・・父親なら自分の娘が他の男に色目を使われていたら心穏やかではいられないよな~・・・)
オーダーメイド武具専門店ボッシュを後にする15メートルくらい進んだとき、ラッセルさんが後ろから声をかけてきた!
ラッセル「待ってくれ!」
店を少し歩いた所でラッセル氏に止められた。
シセスタ「ん?あ。どうしたんです?まだ何か?ラッセルさん?」
ラッセル「いや・・・義理の父が失礼な事した悪く思わないで欲しい。いや、そんな話をする為に呼び止めた訳ではないんだが・・・・君に、これを・・・・・・」
ラッセルは革に包まれた何かを渡してきた。受け取り中を確認する・・・・
シセスタ「気にしていません。これは?」
ラッセル「私の義父と娘を救い出してくれた君にプレゼントするよ。ありがとう。」
革を開いて中身を見てみると中には、装飾されたナイフが一つ一つ各ポケットに入って綺麗に並べられている。
シセスタ「スローイングナイフ・・・・・・」
革は入れ物でありながら、腕や脚、胴体に巻きつけられるようになっており機能的だ・・・
シセスタ「ありがとうございます。ラッセルさん。本当に、こんな分不相応いいもの頂いてしまってもいいんですか?」
ラッセル「あはは・・・良い物なんて大げさだよ・・・・・・本当はもっと良いものを渡したかったんだけど、婿養子の身では、これくらいしか用意出来なくてね。君の来訪も突然だったし・・・」
シセスタ「いえ、謙遜なさらないで下さい。これが俺の命を救う事もあるかもしれませんから。本当にありがとう。大切にさせてもらいます。」
スローイングナイフx15 をアイテムボックスに収納すると改めて帰路に着いた・・・
・・・・・・・・エーデルワイス亭にて・・・・・・・・・
シセスタ(あっ・・・昼飯食い損ねた・・・・・・)
名前:シセスタ・アデル
性別:男性
LV:15
種族:人族
年齢:18
ジョブ:冒険者 魔法戦士 聖人
HP:15000/10000
MP:15000/10000
体力:15000/10000
筋力:15000
精神:15000/10000
攻撃力:15000
防御力:15000
スピード:15000
スキル:アマテラス神加護 ツクヨミ神加護 スサノオ神加護 ヨルス神の加護 鑑定・解析 解体
イーニス世界語訳 全能力適正 剣術 投擲 弓術 潜伏 交渉 武器の手入れ 徒手格闘
クラフト・合成 痛覚耐性 暗視 魔力操作 魔力制御 魔力視 魔流視 速読 照明魔法
冷静沈着 索敵・危機察知・気配感知 百発百中 シールドバッシュ 奴隷刻印魔法
古代エルブン語 竜語 ユニレス語
ユニークスキル:オーバータイムレイジ ファイナルヒール
トークン:山賊の殺し屋 ホーンラビットの天敵 神々に気に入りられし者
残金80,680ユーフティス
【シセスタの装備】
強化されたシャード 棍棒 ワンド バトルメイス ミスリルダガー
村人の弓 スローイングナイフx15
黒色のコイフ 黒色のギャンベソン
庶民の上着上下 3着 庶民の下着上下 3着 使い古された靴
ブーツ ゲートルの代用布
ラウンドシールド レザーアーマー ハーフヘルム ガントレット 量産の短い帷子
【シセスタのアイテム】
インテリジェンスカード
ノシュガン氏から渡された名刺のようなもの
歯ブラシの棒切れ
調理器具・食器
包丁 フライパン 鍋蓋 まな板 フライ返し お玉
フォーク・スプーン・お皿・コップ x3づつ
筆記用具 手鏡 小型ハンマー 寝袋x3
くさび・ロープ・鉤フック・たいまつ・紙 x3づつ
矢51本
HPポーション(小)10個
MPポーション(小)10個
特製ポーション(中)
武器の手入れセット
ラッドマウスの肉及び革・牙 3個
ラッドマウスのカード3枚
ある程度取りつくされたダンジョンの地図
吸血バットのカードx3
ダンジョンラットのカードx62
薪 x545
棍棒x20
ワンドx20
備長炭 x50
トレントのカードx47
ホーンラビットのカードx99
ラージラットのカード x1
最高級の備長炭 x500
ギガントトレントのカード x1
塩3キロ
各種香草
解毒ポーションx3