我らユーフティス帝国軍赤熊騎士団!!
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赤熊騎士団団長 レビィア・ロックハート =point of view=
赤熊騎士団副団長 レフィン・マクドネル =point of view=
=================1時間前================
ユーフティス帝国軍 赤熊騎士団の選抜班は山賊の後を追って移動していた。
一週間前の赤熊騎士団に補給をしてくれた。
元オーラシア王国のキャラバンの商隊が賊に襲われ、何人か連れ去られたためだ。
ユーフティス帝国軍参謀本部には元オーラシア王国の治安組織に任せ、待機するように厳命を受けたが、元オーラシア王国の王国民は敵国だった。帝国の軍隊に支援物資を、賊や魔物に襲われるリスクを覚悟で届けてくれた。
(元オーラシア王国は王国民は、もう帝国にとっての・・・皇帝陛下の大切な帝国市民ではないのか?)
そんな彼ら見捨てるような命令を下した、ユーフティス帝国軍参謀本部に、反発心を抱かざるおえない。
もちろん、軍人である以上、
上層部の意向を、従うべきであることは、私にもわかる!
軍人が命令を無視していては、組織として成り立たない事も重々承知している!
だが、だからと言って騎士として市民を見捨てることなど、私にはできない!!
部下を巻き込んで責任が部下に、
及ぶような事はしたくなかったので、私ひとりで救出しようと思い。
内緒で出発しようと思っていたが、直属の部下である
レフィン・マクドネル赤熊騎士団・副団長に見つかってしまった。
(この男は私の思考を読む魔道具でも持っているのか!!)
(まぁいい!!我々は哨戒任務中に山賊のアジトへ迷い込み致し方なく交戦し、人質を偶然に救出するだけだ・・・)まぁこの言い訳を考えたのはレフィン副団長なのだが・・・
私たちは有志の魔法兵と、
はみ出す予算を詰め込んで、索敵魔道具をふんだんに使い、
ようやく山賊のアジトを突き止めた。
今、山賊のアジトにいる。
歩哨が2人立っているが、大したことはない!!!
何せここには、
世界に冠たるユーフティス帝国軍赤熊騎士団団長のレビィア・ロックハートと!
同じく赤熊騎士団副団長レフィン・マクドネルがいるのだから一騎当千間違えなし!!!
レフィンに目合わせして静かにそーっと見張りを片付ける。
盗賊A「ケッ!お頭たちは今頃いい思いしてんだろうな・・・」
盗賊B「仕方ねぇじゃないか?俺たちは新参者なんだからよぉ・・・」
盗賊A「俺たちも早くあの女とヤリたいぜぇ!」
山賊たちは、ボヤいていると突然!!
草陰から2名騎士が出てきて、
対応する間もないまま、剣で首を掻っ切られてしまった。
見張りに立っていた山賊は、悲鳴も出せずに絶命しゆっくりと地にひれ伏した。
山賊の死体を隠しながら、レビィア・ロックハートは小声で指示飛ばす。
「ロクガン魔法兵とイヨニナ魔法兵は、ここで待機。入り口を見張り、本隊に通信魔法で状況を知らせろ!」
「レフィン副団長は私と共に、索敵戦闘救助任務を継続。人質の確保をおこなう。状況開始!!」
ロクガン魔法兵・イヨニナ魔法兵「承知致しました。我らに勝利を!ユーフー・ユーフティス!」
レビィア・レフィン「任務の成功祈ろう!ユーフー・ユーフティス!」
――――――――――――――――――――――――――――――
索敵戦闘救助任務が始まった。
――――――――――――――――――――――――――――――
洞窟を進んでいく・・・
あまり大きい洞窟ではないようだ。
人の手が加わった痕跡はないどうやら自然にできた洞窟のようだ。
前方から声が聞こえる。山賊か?人質か?身を隠し様子を伺う・・・
「クソガキめ!」
「おい鍵を閉めておけ!」
「へっへっへ!!お楽しみの時間だぜぇ!!」
「いやぁ!やめて!お願い!許して!」
山賊が4人が少女を抱えて去っていく。
あそこから人質は出てきた。他にもいるかもしれない!
私は触媒の小型杖で魔法を使い、扉のカギをそっと壊した。
「ファイヤーライトニング」
鍵が融解していく。
中に突入すると、ボロボロになった青年に人質3人が手を貸していた。
「おい!全員無事か?!!私は赤熊騎士団団長のレビィア・ロックハートだ!」
続けてレフィンが名を名乗った。
「私は副団長のレフィン・マクドネルです。」
人質たちは喜んだ。
太った男「赤熊騎士団!あの赤熊騎士団が来てくれたのですか?」
老人「助かった。助かったぞぉ!」
泣いている者もいる。
だがすぐに、表情が曇った。ボロボロの青年が口を開いたためだ。
ボロボロの青年「女の子がひとり連れていかれたんだ・・・抵抗したんだが・・・すまない!守ってやれなかった!助けってやってくれ・・・」
「それなら我々も目視した!」
「すぐにとりかかる!約束する騎士として必ず救出すると!!」
ボロボロの青年に約束した。
青年は続けて話した。
ボロボロの青年「あんたたちだけじゃ無理だ・・・俺も行く!」
「駄目だ!!君は足でまといになる。我々、赤熊騎士団は強い!信じて欲しい。」
制止するが、ボロボロの青年はさらに話す。
ボロボロの青年「騎士様はかなり強いだろうが・・・奴らを率いている男はかなり頭がキレる。あなた方が戦っても卑怯な方法で足元を必ず救われる。」
そういうと青年は、山賊たちの消えた方向に走り始める。
「お!おい!待って!!」
あんなにもボロボロの青年が走り出すとは思わなかった!!!
急いで後を追うが、あの青年かなり早い!!
我々が比較的、重装な上、足場が悪い事もあるが・・・
急いで追いつかなくては・・・
=============シセスタ・アデル=============
================point of view===============
しばらく走って洞窟の最深部であろう山賊たちの寝座についた。
身を屈めながら、回り込み様子を伺う。
盗賊たちも今ついたばかりのようだ。
アリシアは泣いている。
鍾乳石が沢山ある。鍾乳洞のようだ。
硬度は力いっぱいでようやく折れるほど硬い。
上着を脱ぎ、30cmくらいの鍾乳石を包み込んで、
音が出ないように力一杯いれて折る。
刺突武器を取得する。
俺の前世の記憶が告げる。これなら、奴らひとりくらいなら殺せる。
実は俺は前世で人殺した事がある。
強制収容所から逃げ出すときにC国軍兵士を何人か殺した。
強制収容所で知り合った元自衛官や元医師に、人を殺す術を教わったのだ。
結果的に、施設での集団脱走は成功したが、
レジスタンス活動には加わらなかった。
(あのときは、敵と言えども・・・人をむやみに、殺したくは、なかったからな・・・)
その後、人の死に慣れるほど沢山の顔見知りや両親・J国国民が殺され、
後悔することになるんだが・・・
(えぇええい!!前世は前世だ!!今は目の前に集中しよう!)
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赤熊騎士団団長 レビィア・ロックハート =point of view=
赤熊騎士団副団長 レフィン・マクドネル =point of view=
=================10秒後================
(山賊たちの寝座についたが、あのボロボロの青年の姿が見えないどこかに身を隠しているのか?まぁその方が、いい・・・下手に手出しされても足でまといだ。)
レビィア達も身を隠していた。
相手は4人。帯剣しているが、大した事のない装備だ。
レフィンと襲撃の機会を窺う。
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=ゲオルグ = ペテューホフ=
=point of view=
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山賊たちは色めきたち、早く犯せと囃し立てる。
ゲオルグはアリシアを押し倒した。
ゲオルグ「ぐへっへへへ!さぁ始めようか!!へっへっへ・・心配すな!!すぐに良くしてやるぜぇ!」
アリシア「うぅう!!・・・えぇぇん・・・」
アリシアは恐怖で固まっている。
ゲオルグがアリシアの服に手にかけようとしたその時だった!!
???「そこまでだ!!山賊ども!!」
何者かの声が響いた!!
声のする方を見ると騎士が、ふたり立っていた!
山賊たちに動揺が走る!!それもそのはず!
帝国軍きっての最精鋭赤熊騎士団が自分たちの眼前にいるのだ!
山賊C「どうやって!!ここを、見つけたんだぁ!!」
「帝国軍赤熊騎士団が何故ここに!」
山賊D「見張りの奴はどうしたんだぁ!やられたのか!!」
山賊F「落ち着け!!数はこっちが上だぁ!!やっちまえ!!」
山賊たちはレビィアたち二人に襲い掛かってきた!!
山賊たち「死ねぇぇ!!」
レビィアたちは体を翻すと同時に山賊どもを素早く斬り付けた!!
「ギャァッァァァ!!」
「イテェェ!!」
「お前たち何をやってる!!」
負けじともう一人が切りかかるが、レビィアは華麗に剣をひるがえし、カウンターを決めると山賊は血の噴き出す首を抑えながら、絶命した。
「うぁぁ!殺さないでくれ!!」
山賊たちは逃げだそうとするが、レフィンは残りふたりの負傷した山賊に魔力の篭った投げナイフで素早く留め刺す。
「ギャァッァァァ!!」
「やだぁ!あああぁぁぁ!!」
魔力の篭った投げナイフはふたりの山賊の心臓を貫くと、山賊たちはもがき苦しみながら、絶命した。
部下を失い・・・残るはゲオルグだけになった。
レビィアは投降を促す。
「人質を解放して武装を解除しろ!!逃げ場はないぞ!」
この時レビィアたちは失念していた。
ゲオルグにはまだ、余裕があった。
そう彼にはもう失うものなど、何もないのだから・・・
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=アリシア グランフェルト=
=point of view=
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(あの時のキレイな騎士様が来てくれた。)
アリシアは助かるかもしれない淡い期待を抱く。
恐ろしい山賊たちが次々に倒されてゆく。
残りはアリシアを組み敷いているこの卑劣な男だけである。
ここは洞窟。逃げ場はない!
まともな神経の人間ならここで武器を捨て降伏する。
(やった助かる!!これでわたしは、解放される!)
そう思った次の瞬間だった。ゲオルグは予想外の行動をとる。
なんとアリシアの首筋に剣をあて、人間の盾にしたのだ!!
「武装を解除するのそっちのほうだ!!それ以上近づいたら、この女の喉を掻っ切るぞぉぉぉ!!」
不敵な笑みを浮かべながら、ゲオルグはアリシアを盾に脅迫する。
レビィア「なっ!!」
レフィン「バカなことは、やめろ!!その娘を殺しても!!お前も死ぬだけだぞ!!」
ゲオルグ「それがどうしたぁ!全くいいところだったのに邪魔しやがって!」
ゲオルグはそう言うとアリシアの陰部を、まさぐりはじめた。
アリシア「いやぁぁぁ!」
「へっへっへ・・そこでこの女が犯される所見ていろ!」
ゲオルグはアリシアのスカートとパンツを剣で強引に切り裂き
自らのズボンを下ろした。
アリシア「きゃぁぁっぁあぁっぁ!!!!!!」
レビィア「やめろぉ!!!下種がぁ!!!!」
ゲオルグ「へっへっへ・・なんともでも言え!!助けられないくせに!!」
アリシアは思った。
自分はやっぱりこの下劣な男に犯され道連れに殺されるのかもしれない。
アリシアは自分の死を覚悟した・・・
(なんで私だけが、こんなヒドイ目に・・・)
思えば両親が死んでからずっと不幸な事ばかりだった。
誰も助けてくれなかった・・・
自分は世の中から必要とされていないのかもしれない。
いや・・・最後にあの銀髪の青年が、助けようとしてくれた。
人生の最後にあんまり話したことのない青年の顔が浮かぶ・・・
私たちの不幸に不運にも巻き込まれただけなのに・・・
彼は目の前の騎士様のように人を助ける義務もないのに・・・
山賊にボコボコにされるほど弱かったのに・・・
殺されるかもしれないのに、山賊から庇ってくれた。
山賊に捕まって憔悴している。私を元気づけようとしてくれた。
初対面でどう話したらいいか?
わからなくて、つい冷たく接してしまったけど・・・
こんなことなら彼と最後にもっと話しておけばよかった・・・
彼は大丈夫だっただろうか?
きっと騎士様に助けられ無事だろう・・・
(私も出来れば、誰かに助けて欲しかった。)
アリシアは自分の人生を呪った。
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=シセスタ・アデル=
=point of view=
――――――――――――――――――――――――――――――
「チッ!!」(やっぱりこうなったか!!)
シセスタは、ひっそりと忍び足で、ゲオルグの背後に近づき始めた・・・
初めにゲオルグ見た時から嫌な予感がしていた。
ゲオルグの瞳には、
前世ですべてを失い何も失うことを、恐れない人間の目に似ていた。
奴は追い詰めれれば、自爆して周りを巻き添えにするタイプだ。
鍾乳石を逆手で持ち、徐々に距離を詰める。
背の高い騎士は俺の意図を組み。
時間を稼いでいる。
背の高い騎士「要求なんだ!!頼む!その娘を放してやってくれ!!」
女の騎士の方は驚いているが、この状況ではゲオルグ自身の凶行に驚いているように、見えるはずだ!!
チャンスは一度きり!
アリシアに刃を突き付けている腕がピクッリとも動かないくらい。
確実に仕留める!!
人体の構造上脳は骨に覆われ守られている。
だが首下の一部だけは骨で守らていない!!
脳幹と延髄は橋を言う臓器でつながっていている。
そこには人体で一番重要な機能が、集約されている。
5メートルの距離に近づくとシエスタはゲオルグに向けて一気に駆け出した!!
ゲオルグの鼻と口を手で覆うように塞ぎ、顔を上に向けさせ、刺突し易いように、一直線にすると、
一気に柔らかい顎下から鍾乳石を橋・小脳に目掛けて力いっぱい押し込んだ!!!!
アリシア「きゃぁぁっぁあぁっぁ!!!!!!」
アリシアに悲鳴と共にゲオルグは確実に脳死した。
シエスタの脳内には案内が表示される。
≪敵を殲滅しました。解体スキルが自動で発動し、敵の装備・アイテム及びスキルが取得されました。≫
≪初陣での対人キルによりユニークスキルを獲得しました。おめでとうございます!≫
この拙い文章を読んでくださり、ありがとうございました。