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神に愛されし者  作者: シューニャ
12/36

犠牲と献身

いつもありがとうございます。

=============ゲオルグ = ペテューホフ=============


================point of view===============


部屋に入り人質を見回すと、ひとり若い女がいた。一目でわかった。

この女が探しているアリシア グランフェルトだと。

(他の三人の人質は名前をちゃんと聞いたら話したからな・・・)


ゲオルグ = ペテューホフ「喜べお前ら、約束どおり解放してやろう。」


人質たちは安堵の表情を浮かべている。


「だが・・・」


すぐに、ゲオルグが含みを持せ言い淀むと人質たちの顔は、みるみるうちに曇っていく。

ゲオルグが不敵な笑みを浮かべると「そこの3人の商人だけだ!!」と言い放った。


人質たちの動揺が走る!!!!

お互いの顔を確認し合わずにはいられない!!


ゲオルグ = ペテューホフ 「そこの商人3人は約束どおり金を払った。」


ゲオルグの言葉に人質の1人。

アリシア グランフェルトの顔がみるみる青ざめていく。


ゲオルグ「身代金が50ユーフティス足りません。アリシア グランフェルトと言う者の分です。身代金は有志の人々で集めた50ユーフティス(150万)で勘弁して頂けないでしょうか?お願いします!アリシアちゃんを無事にかえしてあげてください。」ゲオルグは声色を変え同封されていた。羊皮紙を、ふざけた口調で読み上げていく。


ゲオルグ「さ~て?どうしようかな?」


するとゲオルグはアリシアを見定め試すようにアリシアと羊皮紙の方を、チラチラと見た。

人の弱い心に漬け込む術をゲオルグよく知っている・・・


=============アリシア グランフェルト=============


================point of view===============


私は山賊かしらに縋り付いた!

アリシア「お願いします!50ユーフティスで助けてください!」


ゲオルグ「え~ どうしようかな?」悩むフリをする。

「へっへっへ・・・まぁ~助けてやってもいいぜぇ?」

山賊の囁きにアリシアは・・・


アリシア「本当ですか?!」アリシアの目に期待が籠る。


ゲオルグ「あぁ・・・町の人間の優しさに免じて、50ユーフティスでも勘弁してやらなくもない・・・条件付きでな・・・」

ゲオルグはアリシアの全身をいやらしく舐めまわすように見る。


アリシア「条件?!」

ゲオルグの肉食獣のような視線アリシアは生理的嫌悪感を覚える。


ゲオルグ「そうだ。実は俺たちは黒盗山賊団は結成されたばかりでな・・・  その祝いの席を設けようと思ってる・・・そこでお前に黒盗山賊団の門出を祝ってもらおうと思ってな!!!お前の体でな!!!」

ゲオルグは突然、豹変するとアリシアの腕を掴んできた!!!


アリシアはゲオルグの豹変ぶりにパニック状態になる!!


アリシア「いやぁ!!痛い放して!!この・・ケダモノ!!」

「あなたたちみたいな罪人にわたしの貞操を踏みにじる権利はないわ!!」


周りに助けにを求めるように見渡すが、誰もが目を合わせないようにしている。

当然だ。

彼らは解放が約束されているのだから・・・

わざわざここで、

山賊の機嫌を壊すようなことを、すれば自分もどうなるかわからない。

彼らにも帰りを待っている家族や友人がいるのだ。


ゲオルグ「へっへっへ!!少し我慢すれば約束通り解放してやるぜぇ!!へへへ!久々女だぁ!」


部下の山賊たちも既に色めきたっている。「ぐへっへへへ!俺たちにもお零れを下さいよぉ?・・お頭。」


ゲオルグ「あぁあ!俺が存分に楽しんだ後でな・・・」




=============シセスタ・アデル=============


================point of view===============


山賊たちが身代金の事で、か弱い少女に因縁をつけ、体を迫っている。

シセスタ・アデルはアリシアを助けるか?

悩んだ・・・

相手は4人。帯剣をしている。


出ていけばタダでは済まない。

山賊たちは自分を売り飛ばす気でいるが、

女日照りの山賊たちは、極度の興奮状態にある・・・

出ていけば切り殺されるかもしれない。


(俺はまだ死にたくない・・・)


リスクをとって助けたとしても、山賊4人には勝てない。

結局連れ去られてしまうだろう・・・

自分の中の悪魔が叫ぶ・・・


(見て見ぬふりをすればいいじゃないか!現に他の奴らだってそうしてる!ここで助けなくても、誰も俺を責めはしない。)


考えようによってはアリシアがここで我慢さえすれば、山賊たちは約束を守るかもしれない・・・

(そんな風に考えてしまう自分が情けない・・・)





=============アリシア グランフェルト=============


================point of view===============


今、まさにアリシアは部屋から引きずり出されようとしている!

部屋から出ていけば山賊たちは、自分たちのテリトリーに引きずり込んで、

自分を発情した獣のように犯すだろう。

一生懸命抵抗するが、か弱い少女の力ではどうにもならない。


(いやぁ!お父さん!お母さん!!助けて!!)


心で今は亡き両親に助けを求めるが、無情にも両親はもういない・・・


(もう駄目だ!私はこんな男たちに純潔を奪われ、辱められる。お父さん、お母さん、ごめんなさい。)


アリシアが諦めた瞬間、銀髪の青年が山賊に飛びかかった。





=============シセスタ・アデル=============


================point of view===============


(やっぱり駄目だ!!)

(目の前で、か弱い少女に危害を加えようしている山賊たちが許せない!!)


気が付いたら山賊たちに飛びかかっていた。

我ながらバカだと思う!相手は4人。格上だ。勝てる訳がない。


「その娘を放せ!!この強姦魔どもぉ!!」


山賊たちは突然のことに驚いたが、

すぐに激高し、シセスタを殴り飛ばすと殴る蹴るの暴行を加えた。

3人がかりでのリンチである。


その光景をゲオルグはアリシアの髪を掴み、見せつける。

抵抗すればこうなると見せつけるように。

アリシアは恐怖で血の気が引いている。


「テメェ!!ぶっ殺してやる!」


山賊の一人が剣に手をかけようとしていた。

ゲオルグの怒号が響く!!


「殺すな!馬鹿野郎!!!!!!商品価値が、なくなるだろう!!」


ゲオルグの怒号に山賊たちは、静まり返り我に返る。

ボロ雑巾のようになったシセスタに、唾を吐き踵を返す。


これ以上痛めつけると商品価値がなくなると判断したのだろう。

アリシアは連れ去られ、山賊たちは、部屋を去っていった。


結局シセスタは、アリシアを守れなかった・・・・・・


神からもらった肉体でも、

物語に登場するヒーローのようには、なれないのだとシエスタは悟った。




――――――――――――――――――――――――――――――




他の人質たちが心配して寄ってくる。


「お前さん!!大丈夫か?何という無茶を・・・」


「あんたはよく頑張ったよ・・・ごめんね・・・」


「助けてやれなくですまんのぅ・・・」


他の人質たちはシセスタに手を差し伸べ、起き上がらせてくれた。


「ありがとう・・・」シセスタは礼を言う。


その時だった。扉のカギが破壊され、騎士2人が、なだれ込んできた!!


女性騎士が話しかけてきた。

「おい!全員無事か?!!私は赤熊騎士団団長のレビィア・ロックハートだ!」

続けて男性騎士が名を名乗った。

「私は副団長のレフィン・マクドネルです。」


待ちに待った助けが来たのだ!!

この拙い文章を読んでくださり、ありがとうございました。

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