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神に愛されし者  作者: シューニャ
11/36

ゲオルグ・ペテューホフという男

=============ゲオルグ = ペテューホフ=============


================point of view===============


=================1時間前================


俺はゲオルグ = ペテューホフ 元冒険者だ。

そして今は新進気鋭の盗賊団 黒盗山賊団を結成し率いている。

何故元冒険者の俺が盗賊団を率いることになったのか?

俺は今までの人生の栄光と挫折を思い返す・・・


俺は元々それなりに出来る冒険者だった。

だが、冒険者は依頼をコツコツ達成しても感謝されない・・・

依頼を失敗すれば違約金を取られるし、人が死ねば、

「なぜ、冒険者なのに助けられなかった?」周囲から責め立てられる!


うんざりした俺はある日、生意気な口を利く連中を次々に殺した・・・

もちろん、指名手配されたから追手のクソ野郎ども殺した・・・

だが・・・いつまでも逃げられない・・・俺は闇社会や地下に潜った。


特に地下のダンジョンはやりたい放題で楽しかったぜ!!へっへっへ!!

闇社会に紛れている時にちょっとしたツテで、

地下のダンジョンに潜る事が容易に出来た。

そこで帰還して消耗しきった冒険者どもをぶっ殺して戦利品を巻き上げてやった!


若い女の冒険者の場合は、

仲間と一緒に闇社会の一角に連れていって、かわいがってやった。


奴ら最初は

「こんなことをしてただで済むと思っているの?」

「殺してやる!!」

「これは犯罪なのよ!!わかってるの!!あなたたち!!」


とかほざいているが、最後は

「いやぁ!やめて!」

「お願い酷いことしないで!」

「お願いします!お金で許して!いやぁ!体だけは!」


と涙ぐみながら、泣き叫び最後は絶望に打ちひしがれる姿が、最高面白かった。

実に滑稽だったぜ!

今思い出しても笑いが止まらねぇ!!


だが、そんな生活も長くは続かなかった!

ヘマをして捕まった仲間が俺を売りやがった!


(あの野郎・・・許せねぇ!!)


俺の悪事はバレ。命からがらこの森林に逃げた。

まぁこういう経緯があって今に至るわけだ。


           ”俺には夢がある!!!”


この黒盗山賊団の規模を大規模に拡大し!

やがては王国領を乗っ取り、社会に復讐するという野望が!!


黒盗山賊団はその足掛かりにすぎねぇ!


”一週間前俺の計画した最高にスーパーで!”

”念密に練られた作戦で!”

キャラバンの商隊を襲い人質を取った!


奴らの品物になんか興味はない。価値もわからねぇし!

だが、デカい商隊に現金はねぇことは、冒険者時代の経験で知ってる。


デカい商隊には、豪商や大商人が乗っているが、奴らには優秀な護衛が付き物だ。

そして今回の国を挙げてのキャラバン隊も例外じゃなかった。


(だが行きはともかく、帰りはどうだ・・・)


俺は、これまでも何回かデカい商隊を観察してきた。

共通しているのはデカいキャラバンは帰りは大体が疲弊してる。

疲れ、警戒も大したことない。


今回は赤熊騎士団が行きの護衛をしてる・・・

つまり帰り奴らはいない・・・

クックックッ...


護衛は減り、疲れ、現金はなく、

荷物の空っぽなキャラバンを襲う可能性は極めて低い・・・

と思っている奴が多い。


普通そう思うだろう?・・・

だって多くの奴は自分の都合のいい方に考えるからな!

だが、そこが盲点だ!!


しかも今回は国上げての行事だと国中が知ってる。

豪商がいる可能性も大!

しかも今回は初めて!

護衛は警護対象を守るノウハウがない自警団!物資を輸送する大変さも知らない...


おまけに、物資を輸送する組織ってのは、デカければデカいほど、混乱に陥りやすい。

特に日が暮れて見えにくい時は、より恐怖心が増すもんだ!人間ってのは...

こんなマヌケな奴らを襲わねぇ手はねぇだろう?


今日はちょうど誘拐した人質の身代金を受け取る日だ。

襲ったとき近くの馬車にナイフでメモを刺しておいた。


内容はこうだ!!

‘人質の情報は確認している!ひとり100ユーフティスだ!‘

‘豪商の場合は9000ユーフティス要求する!‘


‘指定した場所に金を置いて去れ!‘

‘妙な真似をしたら、設置してあるトラップで殺す!‘

‘騎士や冒険者を使って待ち伏せして後を付ける真似をしたら、追ってきた奴と人質を殺す!‘


‘足跡やキャンプした跡を追っても無駄だ!痕跡は消して!偽装してある。‘

‘もし俺たちを探し回っているのを俺たちが見つけたら、人質の命はないと思え!‘


(どうだ!傑作だろう?我ながらカッコよく書けた。)


もちろん、魔法兵のよる探知魔法や、高価な魔道具による索敵もありゆるが、

探知魔法は魔法兵の能力次第で断片的情報しかわかないし。


高価の索敵魔道具は一回きりしか使えない!

そんなものを使うより、身代金を払う方が、はるかに安い。

何せ優しい俺は、

人質一人当たり100ユーフティスしか(300万相当)要求してないからな...

謙虚だからな俺は・・・

何はともあれ、払えない金額じゃないってことだ!


無論、一人豪商がいたから、

そいつの家族には9000ユーフティス(2億7000万)要求しておいた。

もうすぐ側近の部下が帰ってくる。


身代金を抱えて到着するはずだ。

身代金を確認したら俺たちはトンズラだ!

優秀な奴で俺に恐怖しているから、ネコババすることもない。

もしネコババしたら、惨殺してやるがな!


(おっと!どうやら部下が帰ってきたようだ。)


ゲオルグ = ペテューホフ「ご苦労。首尾はどうだ・・」


サルバ = ハウレギ「お頭。それが・・・」


ゲオルグ = ペテューホフ「どうした?・・・歯切れが悪いな?何かあったのか?」


アルチバルド = ガルヴァノ「この紙切れを・・・」

部下が差し出した羊皮紙をもぎ取る。


ゲオルグ = ペテューホフ「ほ~お。これは、これは・・・」

ゲオルグ はしばらく考えたのちに・・・

踵をひるがえした!


ゲオルグ = ペテューホフ「人質を監禁部屋へ行くぞ。ついてこい。」


下卑た顔でゲオルグ・ペテューホフは、アリシア・グランフェルトに会いに行った。

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