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瑞癸ちゃんの華麗なる高校生活。のあれやこれ(笑)  作者: 桜月
人物観察編(の名のもとに語る非日常)
9/25

に。冤罪にも程がある

瑞癸ちゃん、口悪。の巻

 いきなり怒鳴り込んできた男子達は、まぁそこそこイケメン? くらいなレベルだった。てか、タイプがみんな一緒。顔とか髪型とかそっくり。ピンキリで揃えたのか、ってくらい。


「どぉしたのぉ? みんなそんなにこわぁい顔して

 ぇ」


 ある意味勇者な犁嘩子(りかこ)ちゃんが、首をかしげながらウフフと笑った。自称これで落ちない男はいないらしい笑顔だったが、効果はどこにいったのか見当たらなかった。


 男子達は犁嘩子ちゃんを華麗にスルーした。秋華(しゅうか)ちゃんに慰められてたけど、秋華ちゃんテキトーに背中撫でながら男子達をガン見してた。好みですか? あ、元カレを思い出す? てことはバカ?


美礼(みのり)を突き落としたのは誰だ! 隠れてないで出てこい!」


 どうやら、犯人がうちのクラスにいると思ってのことらしい。てか、美礼って誰だ。


「あの日落っこちた女子」


 さぁやんの説明に納得。そんな名前の人だったのか。他組の女子は知らないからなぁ。自分のクラスだけで精一杯だよ。


「落っこちた、じゃない。突き落とされたんだ!!」


 小声だったさぁやんに噛みつく男子。うちのさぁやんになにしとるかそこのバカが。


「証拠は?」

「は?」

「だから証拠。突き落とされたなら証拠なり証人なりいるんじゃないの? そんな確証もなしに殴り込みとか、バカなの」

「なっ」


 反論できない時点で言いがかり確定なんだが、このバカ共わかってるのかね。犯人挙げていいとこ見せたかったのかもしれないけど、そもそも犯人いるの?


 突き落とされた、と本人がそう言ってるだけで、あの場にいた私は彼女が落ちる、もしくは転がる音は聞いてない。悲鳴があがって私が見た時には彼女はもう倒れてた。


 踊り場に倒れてた女子。下は私を筆頭に突き落とすことは不可能。上は悲鳴を聞いて駆けつけた野次馬だらけ。もし突き落とされたのが事実なら、よほど恨みを買ってたんじゃないの?


「おまえが美礼を恨んでやったんじゃないのか!?」

「私が? なんで? 誰かを恨むほど、人生悲観してないし暇じゃないわ」

「瑞癸ちゃん、無駄なことはしない主義だもんなぁ」

「する手間も時間ももったいない。私の時間はプライスレスだ」


 私のことをよく知ってるさぁやんによって、私の潔白はみんなにも受け入れられたみたいだ。そもそも、割れ鍋のぱんつのせいでそれどころじゃなかったし。「見たくねぇ」という感想でクラスメイトと一体感を味わったあの時ほど割れ鍋ぐっじょぶと思ったことはなかったよ。


「じゃぁ、誰が美礼を突き落としたんだ」

「だから、そもそもその前提が間違ってる疑惑」

「てか、誰が突き落としたって言ってるのさ」


 テンションが一気に下がったバカ共は、弱々しく呟くが、さぁやんと私にスパッとぶったぎられた。元々が草食系男子らしい。


 やれやれ、と思ったその時。


「みんなっ! あたしのためにケンカしないでっ」


 誰だよ。



なにやら電波の再来の予感が(笑)

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