ハロウィンじゃないよ誕生日だよ。
これ、ハロウィンには書きあがったのですが、短いとクレームが入ったので足し足ししてました。
今日は私の誕生日である。
ハロウィンじゃないよ誕生日だよ。私の産まれた日ですがなにか。異論は認めない。苦情は却下である。文句はないね? うん。
私の産まれた頃は、ハロウィンはメジャーではなかったそうだ。そう言われれば仮装したのは小学校高学年になってからだな、と思い出した。
ちなみに、日付か変わってすぐバースデーラインを送ろうとした母は撃沈(寝落ち)。ちゃんと送ってニヤリとしながら寝た父は、翌朝一番におめでとう! と母に言われてた私に気づかれずにしょんぼり。
弟妹は、まぁ、それなりに祝ってくれた。ありがとう、家族。てか、本番は夜だろうと祖父母見送られた。確かに。
そうして学校に来たんだけど。
「……ピラミッド?」
私の机がピラミッドになってた。またの名をお菓子タワー。よく崩さすにのせたものだわ。
「おめでとう、瑞葵ちゃん」
「ありがとう、さぁやん」
「「「おめでとう!」」」
「ありがとう」
クラスメイトと他クラスの友達にお菓子やらプレゼントやらもらったよ。嬉しい。にやけそうだな、これ。
「てか、なんで瑞癸っちだけお菓子たくさんなの?」
「お菓子くれなきゃいたずらするぞう」
「独り占めはんたーい」
「「「トリック・オア・トリート!」」」
でたな、三バカ。
「お菓子くれなきゃいたずらされちゃうんだよー?」
語尾をのばすな、三本杉夢人。いつも寝てるくせに。
「そうそう。いっぱいあるんたから少しくらいいいだろ?」
なにが少しくらいだ、三本菅拓都。運動特化タイプのバカのくせに。
「こいつら引かないから、諦めた方がいいと思う」
正論言ったと思うな阿呆、三本木煌斗。ひとりじゃなにもできないくせに。
「あのさ」
「「なに?」」
「うん」
まとめて三バカ。相手にするだけアホらしい奴らだけど、黙らせとく必要はあるなぁ。
「私、今日誕生日なんだわ」
「「「え?」」」
「私がもらったプレゼント、なんであげなきゃなんないの?」
「「「……え?」」」
「バカなの? 死ぬの? 表(廊下)でる?」
私の笑顔に(ただし目は笑わない仕様)真顔で青ざめる三バカ。そして真顔になったのは三人だけではなかった。やだなぁ、みんなにはなにもしないよ? 敵にならなければ。
「……いえ、結構です」
「おめでとうございます」
「よい一日を」
「うん」
私に喧嘩は売らないほうが身のためよ?(自分でも何するかわからないからね?)
まったく、バカは死んでも治らないからねぇ。無駄なことはしたくないよね。うん。
その後、三バカによってさらに積み上がるお菓子タワー。授業中、先生が見えないし向こうも私を探すというかくれんぼ状態。笑い死ね、割れ鍋。
夜はケーキとリクエスト料理だったよ。母のポトフ旨し。うまうま。
そんな16になった日でした。
瑞癸さん、隠れ腹黒疑惑。もしくは裏番(笑)