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瑞癸ちゃんの華麗なる高校生活。のあれやこれ(笑)  作者: 桜月
人物紹介編(の名のもとに語る日常)
2/25

に。優衣ちゃん。

評価ありがとうございます。嬉しいです。

 優衣ちゃんは、中学は一緒だったけど、今のクラスは違う子。腰までのストレートな髪は、キューティクル輝きまくりの美少女だ。


 しかし、彼女は面白い。

 なにが面白いのかというと。


 例えば、私が廊下を友達と歩いてると、優衣ちゃんが猛ダッシュで通り抜けてく。うちの高校、てか県内の高校はサンダルが上履きなんだけど、よくサンダルでダッシュできるよね。


 ちなみに、優衣ちゃんは50メートル7秒で走る。


 わお、と見てると、サーフィンするみたいに横向きで廊下を滑りながら(効果音はキキキィーー!!)止まって、くりん! と振り向く。


 よ、と私が手を上げてあいさつすると、ニッコリと笑った。わお、美少女トキメクー。


「みーずきちぃー!」


 ちょっと待て、みずきちって誰だ。発音も真似できないレベルなんだが。しかもなにそのへんなダンス。両手を上下に揺らしながら、なんかタコみたいな感じ? になってる。


「ぶふぅっ」

「笑うな」


 横で腹筋崩壊した友達が膝から崩れ落ちたけど知らん。


「みーずきちぃー! おはよー!」


 君も君でマイペースだね、優衣ちゃん。


「おはよう、優衣ちゃん。ところでみずきちって誰」

「え? みずどんの方がよかった?」

「ぐふぅっ……みずど……!」

「黙れ割れ鍋」


 もともと丸いのに、さらに丸くなってどうする。制服汚れるし、笑いすぎてバイブが気持ち悪いことになってるぞ。


「みずどん?」

西郷(せご)どんみたいな?」

「なるほど。みずきちでお願いします」

「承ったよ!」


 ぐふぐは笑ってる割れ鍋の前に、優衣ちゃんはしゃがみこんだ。おパンツ見えないかい、それ? あ、アンダーパンツですかそうですか。でも男子の目は気にしようや。てか、ニッコリと笑ってるけど、目は笑ってないぞ、あれ?


「あのさ、なんで笑ってるのどうして笑ってるのなにがそんなに面白いのなにがそんなに面白かったの私にも教えてみて?」

「え、あ、う」


 真顔でノンブレスとか、優衣ちゃんすってきぃー。容赦ないとこも惚れるわー。あの滑舌憧れるわ、と拍手してたら割れ鍋が青ざめてヘルプを求めてきたけど、そんなアイコンタクトは知らん。


「優衣ちゃんのあのダンスなに?」

「え? タコダンスだよ?」

「有名?」

「お父さんに聞くといいよ!」

「わかった」


 そんな優衣ちゃん。彼氏には花も恥じらう乙女なのかと思いきや、彼氏の前でもマイペース。穏やかな彼氏に温かく見守れてるそうな。




 帰って父にタコダンスを聞いたよ。これでしょ? と、なぜか母が実演してくれた。なぜご存知なのか、母。そして混ぜっ返すな、父。てか、母の後ろでユニゾンするな。やめろ、笑いすぎて腹筋が割れるわ。


「え、パパが昔あんた達の前で踊ってたよー?」

「喜んでたじゃん、ビデオ撮らなかったっけ?」

「教育に悪いからやるなって言ったじゃんか!」

「みんなで踊ったのに、忘れたのか?」


 子供の前でなんてことしてるのか、父よ。そして笑って一緒に踊ってたらしい私、なにやってるんだ。喜んでる場合じゃないだろう。


「え、姉だけじゃないの?」

「え、俺も?」


 私ひとりに押しつけるつもりか、弟妹よ。嫌だよこんなバカップル。放置しとこうよその方が我が家のため私のためだよ。


 その夜は、バカップルな夫婦喧嘩をする二人を遠く放置して寝た。平和だが平穏が欲しい今日この頃。そういや、優衣ちゃんのお父さんはなんでタコダンスを知ってたんだろう。もしやバイク乗っておイタな時代を駆け抜けた人なんだろうか。


 ……まぁ、いいや。疲れた、ぐぅ。




 ちなみに、次の日の優衣ちゃんはカニさん横走りで「みーずきちぃー!」とあいさつをしてくれた。美少女のカニさん横走り。クオリティーは高かった。今度は欽ちゃん走りをリクエストしようか、悩み中。



ひとりをアップしてるので、周りは次回に出てきます。次は割れ鍋ちゃんですね。

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