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竜の子とともに  作者: 眠々
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2話 女神様のお部屋

2話 完了です。

「黒澤さん、貴方には今までいた地球のある世界ではなく、私の管理する別世界への転生をして頂きたいのです」


「て、転生・・・ですか?」


最近、会社の休憩時間に毎日と言ってもいい程に小説を読みふけっていた。

やはり異世界物が多く、奴隷だのハーレムだのとあった気がする。

だがそんなものはどうでもいい。まあちょっとチートとかは欲しいと思うが。


「まず、そうですね、黒澤さんの趣味にとても合う世界があります」


「え、趣味?」


「ええ、そうですね。魔物、魔法、ギルド、王国、帝国等、好まれる要素が多いと思いますよ」


「なるほど、とても好きです。やっぱり冒険者は外せないよなぁ」


「ふふ、それと今回転生する際、お礼として望んだ様な能力を授けます」


「おぉ、あるんですかそういうの」


望んだ能力、どこまでのレベルなんだろうか。

生前の俺は何をやっても中途半端だった。出来ない事はないが

どれも平均以上を出せる程度だった。


「まず、こちらをご覧下さい。貴方の転生する種族となります」


アリシアさんの横にスクリーンが表示され、その中に種族の一覧が表示されている。

エルフとかドワーフとかもあるんだろうか。いや、魔族か、どこまでの種族があるんだろうか。


[種族一覧]

<人族>

<エルフ族>

<ドワーフ族>

<シルフ族>


代表的な4種族だ。

どのRPGゲームにもいるようなポピュラーなものだと思う。


<ダークエルフ族>

<ジャイアント族>

<魔族>

<吸血鬼族>


ダークエルフはまだ良く見る部類だろう。ジャイアント?これは巨人族っていう事だろうか?

だが巨人ってなんか動き辛そうだしな、俺には合わないだろう。

それに魔族に吸血鬼か。魔族には惹かれるものがあるが、吸血鬼は色々と制約がありそうだからパスだ。


<スライム>

<ゴブリン>


え?

ちょっと待って、これ魔物だよな?魔物にも転生って可能なのか?

女神様的に魔物に転生って許容していいんだろうか・・・。


<ゴースト>

<グール>


いやいや、これは・・・まあパスだろう。

なんだかここにスクロールした時点で空気が変わった気がする。障らぬ神になんとやらだろうな。


<オーク>

<オーガ>


ここら辺も良く見るものだな、まあ人間からわざわざこの種族になろうとは思わないな。


<リザードマン>

<ワーウルフ>


ふむ、ワーウルフってどうなんだ?月を見ない限りは人間なんだろうか?

しかしどんな種族でもいけるらしいが、特別そうなものはないのかな。

やっぱり一番下の方にあるんだろうか。


スッとスクロールして最後部の方で確認してみよう。


<ハイエルフ(祝福が必要)>

<半神(祝福と加護が必要)>

<半魔神(祝福と加護が必要)>


なるほど、祝福と加護っていうのが必要なのか。

俺の場合はどうなんだろう、この辺りは選べるのだろうか。

この部分で思考していると、アリシアがお茶を器用に飲みながら口を開く


「黒澤さんの場合、祝福も加護も私が授けますので大丈夫ですよ。特殊な種族でない場合でも私から両方を授ける予定ですので、どの種族を選んで下さっても構いません。あまり強大な魔物でもない限り、ですが」


「わかりました、ありがとうございます」


祝福と加護についてはクリアしたようだ。ありがとうアリシアさん。

と、ここまで来て最後に小さく折りたたみになっているタブの様なモノを見つけた。

特に気にせずにその部分をタッチしてみると、小さく開いた部分に三つの種族が隠れていた。


<半神勇者(寵愛が必要)>

<半神魔王(28461973&$)>

<?竜族(祝福、加護、寵愛の3種を1柱の神より受ける事が必要)>


なんだかすごい種族が出てきたな。

半神で勇者と魔王か・・・魔王の方は文字がおかしいんだろうか、読めない様になっている。

一番下は竜族らしいが、必要なモノがすごいな。

1柱の神にそこまでされる者って一体どんな奴なんだ。


「大丈夫ですよ、黒澤さんならそこの竜族になることができます」


「な、なれるんですか?寵愛まで受けられるんでしょうか、俺が」


「私は私の管理する世界の全てを愛していますので、黒澤さんは寵愛については無条件でクリアしているのですよ」


猫に愛されていると言われるとは、本当に嬉しい。

いや、猫ではなく女神様なんだけど、目前にいるのはやはり猫なわけで・・・。


「この、竜族っていうのはどのような竜になるんでしょう?」


「わかりません、いわばランダム、ということです。一番弱いレッサードラゴンから最強種まで、どれになるかはわかりません。ですが、私の祝福と加護がありますので、仮にレッサードラゴンになった場合でも生きている間は最強のレッサードラゴンになると思いますよ」


「は、はぁ・・・まあ、じゃあ時間もないという事なのでこの?竜族にします」


「わかりました、シル、入力していってね」


「はい」


「次は生まれる場所や地位等ですが、竜族になりますのでどちらも決定できるものではないので省略とします。最後に能力ですね、スキル、ともあちらの世界では呼ばれています」


やっぱりスキルって呼ばれるんだな。

魔法とか、色々と使えるようになるといいんだけど。


「私からは祝福と加護、他に3種の能力を与えます」


「私からも祝福と加護を、他に1種の能力を用意致します」


「シルさんもですか?」


「シルは私のお手伝い、とも見えてしまいますが、ちゃんとした1柱の神なのですよ。シルは月の女神と呼ばれています」


「シルさんは俺の行く世界でも神様なんでしょうか?」


「ええ、そうです。ですから信者もいらっしゃいますよ」


「わかりました、ありがとうございます」


「では、能力を選んで下さい。先ほど種族を選んで頂いた時と同じようにこちらからお願いしますね」


先ほどと同じ様にアリシアさんの横にスクリーンが現れた。

慣れたようなもので視線をそちらの画面に移行し、能力を眺めていく事にする。


[能力一覧]

<短剣技>

<剣技>

<槍技>

<斧技>

<弓技>

<体術>


<火魔術>

<水魔術>

<風魔術>

<土魔術>

<光魔術>

<闇魔術>


やはり上の方はわりとポピュラーなものが並んでいる。

小説で見慣れた部分だ。今回は中腹辺りにスクロールしてみよう。


<睡眠耐性>

<混乱耐性>

<魅了耐性>

<毒耐性>

<麻痺耐性>

<腐敗耐性>


ここら辺は耐性があるのか。一人で旅をするなら必要になるかもしれない。

一番下の方も見てみて余裕があったら毒耐性くらいは欲しいところかもしれないな。

転生後の行動も視野に入れながら、下にスクロールし、最後部に辿り着いた。


<時空術>

<神聖術>

<破壊術>

<禁忌術>

<魔導の極致>

<武の頂>

<全属性耐性>

<状態異常無視>


中々すごい事になっている。

時空、神聖、破壊はなんとなくだが理解できる。しかし禁忌とはなんだろう。

選べる部分にあっていいものなんだろうか。

魔導の極致、全魔法を使えるとかその辺りだろうか?武の頂は全技を使えるとかだろうか。

下二つは欲しい物だったのでチェックを入れておく。


そしてやはりあった。折りたたみを開くタブが。

種族側でもあれだけ壊れた性能っぽい物があったんだ、能力側はどうだろう。


<転移術>

<創造術>

<召喚術>

<星術>


<神器生成>

<限界突破>


<紅刃竜の威圧>

<白刃竜の慈愛>

<黒刃竜の破壊>


またすごそうなものが出てきたな。

転移術、創造術、召喚術はわかるな。しかし星術ってなんだ?コロニー落としでもできるんだろうか。

神器生成は武器防具の事だろう、多分。限界突破は欲しいな、これもチェックしておこう。

残りあと一つ、となれば種族が竜なんだから一番下の三つのどれかになるだろう。


「黒澤さん、三つの刃竜に辿り着きましたか。ですが、その中ですと選べるのは一つだけです。紅と白の刃竜は既に存在してしまいっているのです。ただ、彼女らは黒澤さんと違って元々こちらの世界で生を受けています」


「なるほど、となると黒ですか。個人的に好きな色でもあるので、ではこれでお願いします」


「はい、では全属性耐性、状態異常無視、限界突破、黒刃竜の破壊、この4つがスキルになりますが、?竜族である事と黒刃竜の破壊のスキルを取得されましたので、黒澤さんの種族は黒刃竜となります」


「普通の竜族とは違うんですか?」


「刃竜とは、あちらの世界では神と等しく扱われています。神は元々神格を持って存在していますが、刃竜は人々が崇め、奉り、神として扱われているのです」


「お、おぉ・・・俺は神になる・・・のか」


「いえ、人々が崇めているだけであり、神格はないですからね、神、とは言えないのです」


「なるほど、理解しました。それで、刃竜っていうのはどんな竜なんですか?」


「刃竜は竜族の中で崇められるだけでなく、人、エルフ、ドワーフ等全ての種族から崇められる存在です。刃竜という名は能力が関係しています。強大な力もありますが、人との契約により、契約者が扱う武器へと変化する事ができます。契約者が力を持たぬ者であっても、強大な恩恵を授けられるのです」


「ほぉ・・・なるほどなぁ、どのみち元が人間だから、町とか王国とかに行ってみたかったから、契約するのもいいかもしれないな」


「その契約ですが、先ほどは言葉の綾として力の持たぬ人でも、と言いましたが、契約できる人というのはとても稀で、しかも契約者は刃竜との契約まではとても虚弱なのです。虚弱であれば契約ができるというものでもなく、何より、その虚弱さにより、契約可能であってもその生を諦めてしまう人が多いのです。人は自分が契約できるかどうかの確認が出来ませんからね」


「私が契約をすると、その虚弱さから開放されるんですか?」


「はい、それは見事に回復しますよ。紅の契約者は元々王国公爵家の娘で、深窓の令嬢という言葉が似合う子でしたが、今は紅の槍姫という二つ名を持っていますよ」


「性格が変わる程なのか・・・まあ、わかりました」


「それでは種族、能力も決まりましたので、転生の準備を始めますね。私の前に手を」


少し炬燵の暖かさを惜しみながら、言われた通りに手を差し出す。

するとアリシアさんの猫の手が俺の手の上に置かれる。ああ、肉球が気持ち良い。


「言い忘れましたが、祝福と加護の他に、私から少しスキルをプレゼントしておきますね。先ほどの4種とは別に、ですからご心配なく。では、新しい世界で、素敵な生を謳歌して下さい」


炬燵に入ったままであれだが、アリシアさんの言葉を最後に俺の視界は白い光に覆われた。

間違い、これは、というモノがあればお知らせ下さい。

改稿も辞さない(不安)

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