今の選挙の投票って
フランスの選挙でデモが起きました。
『どちらの候補者もいらない』と若者が集まったということで。
なんだかアメリカの選挙を思い出すような事態ですね。
これが何かに似ているな、と引っ掛かって思い出したのが小学生のときのおバカな2択問題。
食べるならどっち?
A
うんこ味のカレー
B
カレー味のうんこ
どうやらこういう選挙になるのが、今の民主主義の先進国の宿命のようです。
選挙と政治に主張と意見のある若者が、どっちも口にしたくねぇよ、とデモを起こしてるんですね。
日本でも若者の意見を政治に、と18歳から投票できるようになるようで。
日本の場合、投票率が低いということが問題にされていますが、その前にちょっと聞いて欲しいことが。
かつて、私は職場で新しく入ったバイトに仕事を教えていたことがあります。
その人は50歳過ぎで簡単な作業をしてもらっていました。で、その人には行程の多い作業を教えるのが難しいのです。
その人はひらがなもカタカナも読むことも書くこともできなかったからです。作業の為のマニュアルを作っても、読めないので意味が無い。
上司からは仕事の合間に文字の読み書きを教えろ、それも仕事を教えることの内だ、と無茶を言われました。
50歳過ぎたおじさんが今さら文字の読み書きを憶えようとする訳が無く、このおじさんが仕事を憶えないのは、私の教え方が悪いということになりました。
選挙の投票率を上げたいのであれば、こういう人に文字の読み書きを教え、その後、政治と経済について勉強してもらわないといけないんですよね。
日々の生活に追われる人にとっては、政治と経済を勉強する暇はありません。
生活費のために節約のために新聞を取らない人も増えました。
テレビが地デジに変わったとき、テレビの操作が難しくなって解らないと、家にテレビを置かないお年寄りも増えました。
代わりにラジオを置く人は、まだラジオでニュースなど聞けるでしょう。
インターネットも通信料がかかります。
私の住んでいるところもインターネットはありません。スマホだけ。通信料金を払えるほど裕福ではありません。
かつての仕事先では、年配のパートの人が多くほとんどの人は新聞をとっていませんでした。10年近く新聞も本も読んだことが無いという人もいます。
これでどうやって今の政治について学ぶことができるのでしょうか?
このサイトを利用している方は文字の読み書きができて、情報から学ぶ時間的、経済的余裕のある方でしょう。
また、政治や戦争について意見や持論を持つことができる賢い方々なのでしょう。
ですが、誰もが裕福に暮らせるわけでは無いのです。今の総理大臣の名前を知らない人もいるのです。
それを怠慢と言うのは、一面において正しいのでしょう。
でも字を読めない人には読めないし、書けない人には書けないのです。そんな人に選挙に立候補した中から政治を託せる者を選べ、というのは酷なことでは無いでしょうか?
賢い人達がより良い未来を模索して意見を戦わせることも、大事なことです。選挙に関心が無い人が多くて、それを嘆くというのも分かります。
これが昔なら選挙に投票したあとに、知り合いがいる団体のところに行って、
「〇〇に投票してきた」
と、言えば、
「よっしゃ、よっしゃ」
と、五千円貰えていたときとは時代が違います。
この辺りが厳しくなったのも投票率が下がった原因でしょう。
難しいことを考えることができる人達へ。
ちょっと足元を見てみませんか?
誰もが学ぶだけの余裕があるわけでは無いのです。