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「おい、今何か聞こえなかったか」
「うん、助けてって聞こえたけどどうする?」
「取り敢えず、行かんといかんだろ
街の方角だし」
「だね」
そうして走って行くと、門番らしき人に捕まっている"女の子"が
話し声が聞こえてきたので、聞いてみると以下の通り
・市民権またはギルドカードの提示を指示されたのに出さず、強行突破しようとしたので捕まえる
・そうしたら叫んだ
どういうこっちゃ
で、続きを聞いてみると
・仕事でこの街にいる母に会いに来た
・母の名前を訪ねるも言わず、叫び続ける
そうこうしていると女の子がこっちを見て、門番から逃れこっちに来た
「お兄ちゃん、助けて」
「あんた誰だ」
「私のこと忘れたの、妹のサティだよ」
「知らねーよ、第一俺は一人っ子だ」
「い、妹の事を忘れるなんて、なんて、ウワァーン」
サティと名乗る女の子はいきなり泣き出した
そこへ門番がやって来て
「これ、あんたの妹か」
「いや、違う初対面だ
証人が隣にいるぞ」
「うん、故郷にいる時から知っているけど、妹いなかったよ」
「そっか、ところでこの街の用だ」
「あっさり信じるんだな、まぁいい俺たちはな・・・」
俺たちが冒険者ギルドに登録しに来たこと、現在の装備は故郷にいた時に、故郷を離れる条件を満たす際に手に入れたこと(偽の設定)を話した
「そっか、通りでまあ新しい装備なわけだ
市民権やギルドカードもないから、銀貨1枚貰うぞ」
「ほい」
俺たちは銀貨を渡し街に入る
女の子はまだ泣いていたが、他の人も無視していたしいっか
演技なのは見え見えだし
そうして街に入り当初の予定通りに、冒険者ギルドの受付に行く
受付の人はエルフだった
「ご用件はなんですか」
それで俺たちは登録に来たことを話し、登録を済ます
「それにしても竜人の二人組って珍しいですね」
「そうですか?」
「はい、男や女だけの二人組ならともかく、男女は珍しいです
大抵の竜人は同性の方が気があうので、男女ペアになりにくいんですよ」
「そうなんだ、故郷でも一緒にいたから気づかなかった」
「なるほど、ラブラブですか
あ、お二人は魔物との戦闘経験があるので、ランク決めは試験官とのシングル戦とダッグ戦になりますので、裏手に明日の朝来てください
大体、9時頃ですね」
「「分かりました」」
その後宿屋を決め、明日に備えて休むのであった
二人が冒険者ギルドを知っていたのは、神様が教えたから
時計は街クラスであれば、街の中央に設置されている
但し真面に利用するのは、街の中で仕事をしている人たちくらいである