第18話 訪問者
なんか
何がしたいのかわからない回になってしまった
久しぶりのキャラが出てきます
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救われなかった過去から救われる話
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【雷神トール】になれと宣告されてもう五日目の朝が来た
俺こと小鳥遊 透は、最初は激しく嫌がっていたが今はもうどうしようもないと、仕方なく雷神トールをやっている。
とはいっても、トール本人から武器を貰っただけであって、雷神としての力とかそういうものは一切ない
俺は殺し合いには納得できない
しかも俺を納得させるだけの理由を、トール本人は考えてなかったらしい
トオルとトール。何回聞いても腹立たしい理由だと思う
納得はしていない
しかし俺は、アスモデウスとの戦いで一度覚醒し、アスモデウスを肉塊に変えるほどの殺人衝動を起こしたらしい
自分自身では全然覚えていない
トール本人はあれが俺の本来の姿であってお前の本性じゃないと言っていたが
はたして本当にそうなのだろうか
実はあれは、俺の、小鳥遊 透の本性ではないのかと思ったりする
まぁ、そんなことを思うのも、中二病な仲間の影響を受けてのことだと思う
要は自分探し。
本当の自分とは一体何なのかというのを見つけるために、俺はこの聖戦に参加する
見つかると思う
つーか見つからなかったら困る
下手すりゃ死にかけるんだからな
「と、色々と考えているわけなんだが、お前なんでここにいて、なんでこんなことしている?」
ベッドの上で寝ているトオルの上には何故か制服を着たディアナが馬乗りで乗っていた
「早く支度しなさい。遅刻するわよ」
ディアナはムスッとした顔で、トオルの上に乗ったまま答える
「いや、答えになってない!なんで俺の部屋にいるんだ!」
トオルがバタバタともがくが、体をバッチリと固定されて動かない
「いくら待っても出てこないから、わざわざ管理人さんから鍵借りて起こしに来てやったんじゃない!女の子に朝起こされるなんて幸せと思いなさい!」
馬乗りの状態でビシッとトオルを指さす
「そりゃ、お前じゃなきゃ泣いて喜」
ボコッと顔を殴られるトオル
「何か言ったかしら?」
ニッコリ笑ってディアナが聞く
「イイエ…何モ……」
「そんなことより!ほんとに急いでよ!マジで遅刻しちゃうじゃない!」
「なら着替えるから外にいろ」
「へーい」
よいしょとおっさんくさいセリフをはいて立ち上がり、トタトタと外へ出るディアナ
「なんなんだあいつ。ほんとにわからん」
時間がなかったので朝ご飯は食べず
顔を洗い、歯を磨いて、制服に着替え、教材を準備して外へ出る
がディアナの姿はなかった
「あいつ、俺を置いてさっさと行きやがったか?」
深いため息をついてトオルも学校へ行こうとした時
トオルの隣の部屋が開いた
(え?ここって誰もいないはずじゃ…?)
すると中から
あろうことかディアナが出てきた
「な…!?」
あまりの出来事に唖然とするトオル
「あ、準備終わったの。中々速いじゃない」
隣から出てきたディアナは頭に日曜の時のリボンを着けていた
「お前…なんで隣に?」
「え?あぁ、言ってなかったわね。アタシここに住むから」
「ファッ!?」
トオルが間抜けな声をあげる
「だって住む家とかないんだもん。ここだと色々と都合がいいじゃない?」
「いやそうだけど。つーかそのリボン…」
「あ、これ?これはあれよ!アタシが!気に入ったからつけることにしたわけであって!別にアンタに言われて…」
だんだんと尻すぼみにになって喋るディアナ
(やっぱわけわからん)
「ほら、さっさと行くぞ。遅刻する」
トオルが顔を赤くするディアナを軽く流して歩き出す
「何かコメントないのかよ」
ディアナがボソッと呟いた
「あ?なんて?」
振り返って聞き返す
「なんでもないわよ!」
トオルのところまで走るディアナ
「まぁ、その…可愛いんじゃないの?」
若干赤くなりつつ、隣まできたディアナに聞こえるか聞こえないかの声で呟くトオル
ディアナは驚いたような顔になったがすぐにニッコリ笑って
「バーカ」
そういってトオルを蹴り飛ばした
□■□■□■□
チャイムが鳴る寸前で教室に入る二人
席に着くと早速隣の幼馴染みが騒ぎ出す
「遅かったね、トオル。てゆーかゴメンネ、今日は色々あって一緒に行けなかった」
両手を顔の前に手を合わせながら言うトオルの幼馴染みの橘 姫裡
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久しぶりの登場ですね(・∀・)
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「そういえば今日はディアナちゃんと教室に入ってきたけど、あのトオルが女の子と一緒に登校するなんてね…あぁ、あれか!お金が目当てなのか!でもトオルは全然お金無いって、ディアナちゃんに言っておかなくちゃね」
ニヤニヤしながら姫裡が聞く
「朝っぱらからすごいこと言うな…俺、既に泣きそうだ。あいつは部屋が隣で、たまたま会ったから来ただけだ」
「ふーーん…」
姫裡がジッとトオルを見つめる
「な、何だよ///」
見つめられ赤くなるトオル
「トオル…変わったね」
ボソッと小さく呟いた
「ん?今なんて?」
「なーんでもない!」
「??」
授業開始のチャイムが鳴る
□■□■□■□
朝課外が終わると真広がトオルの席へ来た
「今日はすまんな。色々あって一緒に行けなかった」
誰かさんと同じく顔の前に手を合わせながら言う斑鳩 真広
こいつは斑鳩 真広。
俺の数少ない友達の一人
イケメン
これで思い出してくれただろうか
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久しぶりの登場ですからね(・∀・)
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「そういえば今日はディアナさんと教室に入ってきたけど、あのトオルが女の子と一緒に登校するなんてね…あぁ、あれか!お金が目当てなのか!でもトオルは全然お金無いって、ディアナさんに言っておかなくちゃな」
ニヤニヤしながら真広が聞く
「わかったぞ!お前ら俺達が学校行ってるの、尾行して見てたな!!」
「なんだ、バレてたのか…」
「ほんとにそうなのかよ…」
「それはそうとお前、土日になんかあった?」
「いや、特に何も」
(デートなんて言ったらまた馬鹿にされる)
「そうか…」
ジッとトオルを見つめる真広
「なんだよ、顔に何か付いてるか?」
ペタペタと顔を触るトオル
「お前、変わったな」
「え?そうか?」
「なんか明るくなったな。前はもっと残念な感じだったんだが」
「そんな風に思ってたのか!?」
トオルが驚く
「まぁ、前よりは良くなったんじゃねーの?」
真広はニッコリ笑ってから自分の席へ戻る
HRのチャイムが鳴る
□■□■□■□
「疲れた…」
学校が終わり、帰宅途中のトオル
帰りはいつも一人である
真広はサッカー部、姫裡は空手がそれぞれあって、いつも一緒に帰れない
ディアナも友達と遊ぶと、神のくせにJKを満喫してやがる
寮の門を開け、掃除している管理人さんに挨拶してから階段を上がって行くと
トオルの部屋のチャイムを連打している女の子がいた
「何かようですか?」
なぜ自分の部屋のチャイムを押しているのかと気になりながらも、その女の子に話しかけるトオル
黒髪ショートで、背は小さく中学生程度で、なぜか体に合わない大きなYシャツを着ているだけであった
若干エロい
「あ、あなたが噂の【雷神トール】ですか」
「………え?」
頭が混乱し、考えがまとまらなくなる
(こいつ、まさか!)
「あ、そんな構えなくてもいいですよ。"まだ"戦えないので」
(クソッ!)
慌ててポケットからヤールングレイプを取り出そうとするが、滑って落としてしまい
さらにそれを取ろうとしてバランスを崩して、盛大にこける
「だから、慌てなくても戦えませんって」
そういってこけているトオルに手を伸ばす女の子
「……」
本当に戦う気はないのだろうと、悲しくも女の子に手を引かれ起き上がるトオル
ふつう逆だろ
「あ、改めて自己紹介すると、私の名前は大神 天昭といいます。よく男っぽい名前だと言われますが、アキとでも呼んで下さい」
ペコリとお辞儀をする
(できた子だ…)
「できた子だ…」
ついつい口に出してしまう程の礼儀正しさ
「あ、あとこれを」
アキは手に持っていた袋を渡す
「これは?」
「あ、それはお菓子です。これからお世話になりますから」
「???」
「えっと、私、トールさんの隣に住むことになりますので」
「………………………………は?」
突如現れた謎の女の子、アキちゃん!
彼女の正体とは一体…
で、
一番の問題点を発表
アヌビス編なのに
アヌビスが出てきてない
大丈夫。ちゃんと出します