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何度も言うが俺は雷神トールじゃない!  作者: ビタミンA
第1章 お前今から雷神な
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第17話 vsディアナ? その②

17話



どうも皆さんこんにちわ

今、俺はとんでもない状況に陥ってます

え?クマに襲われてるとか?

ノンノン、そういうヤバさじゃないな


じゃぁどうなんだって?

そんなもん決まってんだろ!

女の子にあーんされてんだよ


は?誰だ今

そんなの超幸福じゃねぇか!リア充が!死ねッ!!って言ったやつ!

俺はリア充じゃぁない!皆の味方だ!

それに幸福なのは彼女にされたらだろ

俺は命を狙ってくるやつからされてんの!

マジでこの状況どうにかしてください...





「何が目的だ!」


あーんしてくるディアナを睨みつけ問いかけるトオル


「いいから食え!!」


ごり押しでハンバーグを口に入れられたトオルは、一瞬、走馬灯を見てディアナを再び睨みつける


「ガッ...ゴホッゴホッ!なにしやがんだッ!!」


見るとディアナは顔を俯かせて...


「お、おいしい...?」


とか言っている


「は?いや、頼んだの同じやつじゃん...」


「おいしい??」


わざと聞こえないふりをしたのだろうか

もう一度聞き直してきた


「え、あ...おいしい.....と思う...」


何言ってんだ俺えええええええええええええええええええええええええええええええええええ


いや味同じじゃん!なんもかわんねーし!


「え、いや、これアンタと同じやつ...」


とディアナがモゴモゴ言っている


ぎゃああああああああああああああああああああああああああ


それを言うなああああああああああああああ!!!


ディアナからこれ以上何か言われたらマジで死んでしまいそうなので


自分とディアナのハンバーグの残り一気に自分でたいらげてしまった


「ご、ごちそうさま」


吐きそうになりながら早歩きでレジへ向かう

周りが騒がしいのは気のせいだろうか


俺が全部食べてしまったからと


代金はトオルがすべて払った






「で次はどこに逝くの?」


「あんた喧嘩売ってる?」


「冗談です!」


拳を固めるディアナをなだめる


「次は動物園とやらに行くわ!」


ディアナは目をキラキラさせながら言う


(こいつ動物園行ったことないのかな)


「わかった、じゃぁさっそく行こうか」


そう言ってディアナに手を伸ばすトオル


「へ?」


ディアナが間抜けな声をあげる


「へ?って...繋ぐんじゃないの?」


(だって繋がないと怒るじゃん)


ディアナは顔を真っ赤にしてトオルを蹴った


「ちょ!痛い!言うとおりにしても暴力か!?」


でも、手はちゃんと握ってきた


「さっさ行くわよ!」


手を無理矢理引っ張られトオルとディアナは動物園へ向かう




□■□■□■□




約30分程で動物園についた

一応日曜日ではあるので結構人がいた


高校生2人分のチケットを買って、中に入っていった


「スゴイ!ほんとにたくさん動物がいるのね!!」


ディアナは入った瞬間、目を輝かせてトオルの手を引っ張る



(...普通に可愛い.....よな)


珍しく履いたスカートなんかお構いなしに走り回るディアナ

それに引っ張られるトオル


さながら、わがままなお姫様に振り回される執事のような

そんな風景


まぁ、実際は全然違うのだが



「ねぇねぇ!あのすごいきれいなの何ていうの!?」


「あ、あれはクジャクだな、確かにきれいだなー」


羽を広げたクジャクにはたくさんの人だかりができていて

皆こぞって写真を撮ったりしていた

写真はフラッシュじゃなければいいそうなのでトオルも携帯で撮った



「他になんか見たいのあるのか?」


トオルがディアナに問いかける


「えっとねー、イグアナってやつ」


どこの世界に動物園に来て爬虫類が見たいッ!なんていう女の子がいるだろうか


....考えてみると結構いそうだった


「ほんと女子力低いなお前」


「え、イグアナそんな感じの動物なわけ?」


ディアナがびっくりしたような表情をする

見たことないようだ

見たこともないのにどこでイグアナを知ったのか気になるところではある


「まぁ見てみろよ」


そう言って爬虫類コーナーへと進んでいく





「こ、これがイグアナ…」


イグアナを目の前にして驚愕の表情のディアナ


(まぁこんな生き物とは思わなかっただろうな)


トオルも生のイグアナを見たのは初めてである


「どうだ?気持ち悪いだろ」


ギョロリとした目にでこぼこした体に緑色


これが好きな女子は変わっているとトオルは思う


「か、可愛い……」


ボソッとディアナが呟いた


「え…今なんて……」


「な、なんでもない!次行くわよ!」


スタスタと早足で歩く二人


その後もいろんな動物を見て楽しんだ二人


時刻は4時半を示していた

もうすぐ閉園の時間である



「いろんな動物がいたわね」


ディアナは椅子に座り、疲れたように呟く


「おま、歩くの速い…」


トオルは心底疲れていた

普段あまり運動しないので

すぐに息が上がってしまう


(これは明日筋肉痛だな)






ピンポンパンポーン


不意にアナウンスが鳴り出した


『緊急事態です。先ほど、虎が脱走してしまいました。危険ですので急いで園の外へ避難してください!』


繰り返しますとアナウンスは続けて警告を発する


「嘘だろ…」


トオルは固まったまま呟く


「虎?虎ってさっき見たやつ?」


ディアナが軽い感じで聞いてくる


その声で我にかえるトオル


「に、逃げるぞ!」


慌てて逃げようとするトオル


「虎ってあれ?」


トオルの後ろを指さすディアナ


恐る恐る振り返ると


虎がいた(^q^)



「な…!?」


全長3m程の立派な虎がこっちを睨んでいる


「もう、ほんとに頼りないわねー。アタシが捕まえるからそこにいなさい馬鹿」


トオルを押しのけ虎へ近づくディアナ


瞬間、虎がディアナに飛びかかった


完全に油断していたディアナは……




間一髪でトオルに押し飛ばされ助けられた


「ちょ!何すんのよアンタ」


倒れたディアナが叫ぶ


「馬鹿はどっちだ!!」


ディアナに向かって叫ぶトオル


ビクッとディアナは震える


「お前、今死にかけたんだぞ!いくら神だからって、今のお前じゃ人間と対して変わんねーんだよ!」


「でも、だって…」


すごい気迫のトオルに何も言えなくなるディアナ


「いいから俺に任せとけ」


放心状態のディアナを座らせて

虎と向き合うトオル


ポケットからヤールングレイプを取り出すトオル


(もしもの時用に持ってきて正解だったな)


「ちょっとおどかすだけ」


おどかし程度の電流を発するはずだったのだが…


見事に加減を間違え、落雷並の電流を吹き出すヤールングレイプ


「ちょ!!違ッ…」


溜まった電流が閃光と共に破裂し、辺り一帯を破壊し尽くした


虎は電流を少し見た時点で慌てて逃げ出していた


檻の中にいた動物達はピクピクと痙攣し、建物は半壊して煙が立ち込めている


「どうしよ、コレ」


周りの状況を見て愕然とするトオル


「こういう時は…」


ディアナの手を引いて走り出す


「逃げる!!!」




トオルはディアナの手を引いて壊滅状態となった動物園から逃げ出した




□■□■□■□




「ハァハァ…ここまでくれば大丈夫だろ」


別に誰かに追われているわけでもないのにそんなセリフをはくトオル


5分ほど走り続け路地裏に来た


「……」


ディアナはさっきから少し顔を赤くしてボーっとしている


「お前さっきからどうし…」


ふとディアナの後ろにピントが合った


そこには見たことあるツンツン頭の男と黒髪ロングの女がコソコソこっちを見ていた


トオルはその二人組に近づく


ツンツン頭が「ヤベ!バレた!」とか言っているうちに走って二人を捕まえた


「なんのつもりだ?八橋!アフロディテ!」


そうこの二人は知っている

トオルは全てを理解した


「そうか、わかったぞ。今日のデートの原因はお前らか!えっと、さしずめ、スカートはいて手を繋いだり、あーんしてやったりしたら力が元に戻るとか、そんなことをディアナに吹き込んだな?」


「すげえ!エスパーかよお前」


八橋がギョッとした顔でトオルを見る


すぐさま拳骨を放つトオル


「アフロディテも意外だな。こんなのはやめさせる側に回りそうなんだけど」


トオルの一番の疑問である


「なんか面白そうだなーって」


ニッコリと笑うアフロディテ


危うく惚れそうになるようなその笑顔に耐えながらも拳骨


「お前ら、二度とすんなよ!」


「「あい…」」


頭をさすりながら返事をする二人


「ちょっと!アタシをおいて何話してんのよ!」


ディアナが駆け寄ってくる


「こいつらから話があるそうだ」


八橋とアフロディテを指さしてトオルは言う



それから全て嘘だと話して、八橋が死にかけたり、八橋が死にかけたり、八橋が死んだり、いろいろ話して家に帰った




トオルの初デートはこうして幕を閉じたのであった

改めて見るとなんか雑かな…


とか思い始めて止まらないやめられないかっぱえびせん



次から新章


アヌビス編となっております

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