表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
何度も言うが俺は雷神トールじゃない!  作者: ビタミンA
第1章 お前今から雷神な
19/92

第13話 vsアスモデウス その③

渾身の出来栄えです


とハードルを上げる

「まためんどくせぇのが出てきたな」


アスモデウスの顔が若干引きつる


「俺と戦わなかったところをみると、俺には勝てないようだな」


高橋はニヤニヤ笑っている


「調子に乗るなよ!!」


アスモデウスはそう叫ぶと黒い羽を撒き散らす


高橋の周りでひらひら舞い散る羽に向かって叫ぶ


「爆破しろ!!!」


羽の一枚一枚が輝きだす


そして





羽は爆発することなくひらひらと落ちていった


「な!?」


爆発しなかった羽を見て目を丸くする


「温度操作」


高橋が話し出す


「俺は温度を自在に操ることが出来る。今のは温度を下げて羽を凍らせたんだよ」


「凍ったぐらいで俺の羽が消えるわけ






アスモデウスが首から上が消えた


何の脈絡もなくいきなり


だがすぐさま再生する


「本当めんどくせぇ能力だな」



今何が起きたのか


それは

超高温でアスモデウスの顔が溶けたのだ


高橋の能力によって


彼は、自分が周りの温度を自在に操ることが出来ると"思い込んでいる"

その思い込みに虚栄の魔槍(ロンギヌス)が反応しその能力を具現化しているのだ


「ペラペラ喋ってウゼェ。何か言う前に俺に傷をつけてみせろよ」


アスモデウスを鼻で笑う高橋


「テメェ…」


アスモデウスは黒い翼を大きく広げる


が、その翼は瞬時に消え失せた


「翼が無いと何も出来ないのか」


またもや超高温による融解である



座標融解(メルトロケーション)


この攻撃は予想することが出来ない

高橋自体が詠唱したり、何か動作の後に起きたりするものではない

攻撃が来る予兆がまるでないのだ

いや、

仮に予測出来たとしても回避は不可能

もはやどうしようもないのだ


そして

業炎哨戒(グレイズブレイズ)はこんなものでは収まらない


翼が再生したアスモデウスは宙を飛び回って隙を伺っている


「ブンブンと目障りだな」


高橋が虚栄の魔槍(ロンギヌス)を軽く横に振ると


高橋の周りに30cm程の大きさの紫色の魔法陣が幾つも展開される


その一つ一つから槍が伸びてきている


高橋はアスモデウスに虚栄の魔槍(ロンギヌス)の先を向けて呟く


「アレ、ぶち抜け」


合図と同時に幾つもの槍がアスモデウスめがけて連射される


アスモデウスは槍をかわすが

終わりの見えない射撃に耐えられず体中に槍が刺さる

力なく落下する

地面に落ちる前にアスモデウスが消える(とかされる)


しかし何度も何度も再生する


「ハァハァ…」


「なんだ、もう限界か?」


高橋が左手を上げる

アスモデウスは何が起きるのかと身構える


突如アスモデウスの後ろに3m程の大きさの十字架が現れる

振り返る隙もなく、アスモデウスは両手両足を槍で十字架に固定される


「ロンギヌスの槍。たしか、磔にされたキリストを処刑した槍だったな」


アスモデウスの顔が歪む

杭が外れない、抜け出すことが出来ない


「ちょ!ちょっと待て!話し合おう!襲ったのはすまなかった!そうだ!魔力を全てやろう!これでチャラだ!」


「さて、キリストは処刑されても生き返った」


十字架が紫の焔を灯し

アスモデウスの背中が燃えだす


「ぐあああああああああああああああああ」


「お前は生き返れんのか?」


そして虚栄の魔槍(ロンギヌス)がアスモデウスを貫いた



□■□■□■□■□■□



十字架の焔、固定した槍、虚栄の魔槍(ロンギヌス)の刺突の三つの攻撃を受けたアスモデウスは再生することはなかった


高橋はトオル達の元へ転移する

そこにはアヌビスとシヴァもいた


「今回は散々だったな」


喋れるまで回復したトオルが言う


「だが、幹部を一人倒せた。これは大きいぞ」


「ほとんど高橋がやっちゃったけどね」


ディアナが呟く


「そういや、颯爽と向かっていったのに、すぐ転移させられたよなお前(笑)」


ディアナは顔を真っ赤にしてトオルの顔面を殴る


「わ、悪かったわね!弱くて!」


「俺怪我人だぞ…」


「それじゃ、俺は色々な所を修復してくる」


そういって高橋はどこかに転移した


「…生きてるんだよな、全員」


トオルは恐る恐るディアナに尋ねる


「生きてるよ。みんな」


笑顔でそう答えるディアナ


「これからも誰一人欠けずに勝てるといいよな…」







































『と、いう夢を彼らは見ている』


【アスモデウス】はそう呟いた


「どうせここで死ぬんだから最後くらい夢を見させなくちゃね」


空中から、生き残った喜びに浸っているトオル達を見下す


七つの大罪の色欲を司る悪魔【アスモデウス】


彼の真の能力は人々を魅了し、惑わせる《幻術》


幻を見せる能力


皆が命を懸けてボロボロになりながらも手にした勝利は

ただの"幻想"にすぎないのだ


アスモデウスは"現実"から、"幻想"の中で戦っているトオル達をただ傍観していた

バカな奴等とあざ笑いながら


あまりにも理不尽な現実…


「さっさと殺してやりたいんだけど…」


目線をトオル達から公園へ移す


「まさか邪魔が入るとはね」


木の影から人影が現れる

中学生くらいでツンツン頭をした少年だった


「他の奴等はバカみたいに幻を見てんのになんでお前は普通にしてるわけ?お前、何者?僕の幻術にかからないってビックリなんだけど」


「俺か?俺の名前は八橋(やつはし) 翔太(しょうた)


ツンツン中学生は答える


「仲間を助ける英雄(ヒーロー)だ」



たった一人の英雄(ヒーロー)はこの理不尽を許さない

感想下さ(ry


ポイント評価下(ry



勘違いしてる人がいたので書いときますが


メインヒロインはディアナです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ