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何度も言うが俺は雷神トールじゃない!  作者: ビタミンA
第1章 お前今から雷神な
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第5話 vsレスクヴァ その② ◆

挿絵を入れました

女の子を描くのは初の試みです

バランスが酷いですね(^ω^)

顔が細長いな(笑)

描き直そうかな...


そもそも女の子に見えます?

見えるならいいんですが

目が覚めると

真っ白な部屋にいた

その白い天井を見て

トオルは確信する


「またあんたか」


「やぁ」


やはりそいつは椅子に足を組んでニコニコ笑って座っていた


そしてもはや決まりのように

椅子から立ち上がりトオルに近づいて行く


「いやはや、昨日は大丈夫だった...!!!同じ手はきかんッ!」


これも決まりのように

喋っているトールめがけて

トオルは拳を振り抜く

だがトールは拳を避け

ニヤリと笑う


「甘いぜトオル。俺だって学習するんd」


勝ち誇っていたトールだが

腹部に強い衝撃をうけて

椅子もろとも倒れこむ


トオルが腹に蹴りを入れたのだ


「ちょ!何するの!!?」


涙目になりながらトオルに喚く残念な雷神

そんな残念系雷神の言葉など聞かずにトオルは喋り出す


「ある時は自分の側近を送り込み、雷神となって戦ってくれと言い、またある時は自分の側近を送り込み、殺そうとするとか。なんなの?俺で遊んでそんなに楽しいか!こっちはもういっぱいいっぱいなんだよ!!!」


「あぁ、レスクヴァの事か」


そう言うとトールはトオルの後ろを指差す


指差した方を見ると

キッチリと背筋を伸ばして立っているシャルヴィと

その前にレスクヴァが正座で座っていた

バットは持っていないようだった


(いつの間に!?いや、そんな事より)


「何がしたいんだ?これ」


トールの方を向いて問いかける


「今回のレスクヴァの件は申し訳ないと思っている。こいつは独断でお前を殺そうとしたんだよ」


「.....」


すぐさまレスクヴァをたっぷりの恨みを込めて睨みつける


「こいつも俺に何も言わずに勝手な行動をしたことは反省しているようだし」


「その言い方からすると、俺を殺そうとしたことは反省してないのかな?」


再び睨みつける

レスクヴァは申し訳なさそうに下を向き涙目になっていた


(なるほどな)


これが普通の男子高校生だとうっかり罪悪感に浸るだろうが俺は違う

これは芝居だ

主人の前だから『可憐で可愛らしい』を気取っているのだろう

だがレスクヴァよ

お前の本当の姿は主人にばれてるようだぞ

だってお前の主人お前見て苦笑いしてるもの


ツカツカとトオルはレスクヴァへ近づいて目の前のところで立ち止まる


「おい」


レスクヴァはビクリと肩を動かすと上目遣いでトオルを見て一言


「ごめんなさい...」


挿絵(By みてみん)


上目遣い+涙目+童顔

普通の男子高校生ならうっかり惚れてしまうだろうが俺は違う

普通じゃない俺はこう言い放つ


「お前やっぱチビだな」









ブチッ...


何かが切れた様な音がしてレスクヴァの右側に赤い魔法陣が展開される

そしてそこから戦慄の赤い金属バットが出てきた

ゆらりと立ち上がるレスクヴァの目は完全に人の道を外れていた


「誰が........」


後ろのシャルヴィは苦笑いしながら離れていく


「誰がァア.........」


バッとトールの方を振り向くと

トールは部屋の端で椅子に隠れていた


(あいつ雷神だったよね)


椅子の後ろに隠れてカタカタ震えていた


(怖がりすぎだ!)


「誰がァチビだゴラァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」


バットを握りしめ我を忘れて振り回す

周りが見えていないようだがしっかりとトオルを追いかけていた

だが、その速度を高らかにあざ笑う高校生がいた


「はははは!!足は遅いようだなァ!楽々逃げれるぜ!」


「ウガァァァア」


もはや言葉を喋っていない


「おーらチビチビチb」


何もないところでつまづき、顔からコケるトオル

我ながら良いコケっぷりだこと


「いてェ...」


顔をさすりながら呻くトオルだがすぐに後ろの殺気に気付き恐る恐る振り返ると

レスクヴァが、いや、鬼神が立っていた

ニカァと笑いバットを振り上げる


「さ・よ・な・ら」


「ちょい待ちいいいいい!!!」


全てを諦めたその瞬間

光が走り、振り上げたレスクヴァのバットを溶かし壁を黒く焦がした


「そこまでだ。レスクヴァ」


声のする方を向くと


椅子の前に立ち右手を前に突き出しているトールがいた

その右手にはバリバリと白い電流が弾けている


カッコいいキメ顔だったトールの顔がすぐに涙目に変わる


「レスクヴァ!お前怖すぎだよ!?目がヤバかったよ!」


そう泣き叫ぶと再び椅子の後ろに逃げ込む


(一瞬でもカッコいいと思った自分が恨めしい)


三人の率直な感想だった

やはりこいつは殴っておきたいと

ヘタレ雷神に向かって歩き出すトオル


「やっぱり殴らせろ!」


拳を握りしめ振り上げようとした瞬間

首に衝撃が走り体から一気に力が抜けて倒れ込む

息も出来ない


「カッ....ハッ...」


トオルの首を拳で殴りつけたのはレスクヴァだった


意識が朦朧としているトオルを踏みつけて言い放つ


「今回はこれで勘弁しといてあげるわ。次チ....チ...チビって言ったら殺すからねッ!!」


(チビはチビだろ...)


トオルは意識を失った

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