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  作者: 枯葉花
3/4

カラス

まるでゴーストタウンみたいにカラスが群がってる。ゴミ袋は裂けて中身が飛び出し酷い有様になっていた。その道だけ酷く汚れててその近くに何十羽というカラスが悠々と鎮座していた。

綺麗。

道は汚れているのにカラスの漆黒は乱れず、優雅にゴミを漁ってる。

賢すぎるカラス。どの鳥よりも早く人間と共存する方法を見出した。見出してしまった。

人間が無数に出すゴミを食べて生きようと。

賢すぎるカラス。人間の暴挙に目をつぶりそれならばと共存策を打ち出したのに、執拗に嫌われた。

可哀相なカラス。


もっと馬鹿だったら良かったのにね…。


『一緒に学校から帰るっていうのはダメでしょうか?俺は、早く会いたいです。』

『いいの?私はいいけど、みんなにばれちゃうよ?いいの?』

珍しく顔文字も使わず焦って返信した。

だって早く会いたいとか!彼にしては珍しくストレートなんだもん!

『むしろ俺は、みんなに自慢したいぐらいです。』

本当にどうしたの!

『(●´ω`●)ゞ』

なんか真面目に変身できなくなって、顔文字で返信してみる。

『明日、クラスに迎えに行ってもいいですか。』

お前誰だよ!私の彼氏は優柔不断で自分からは動けないのが持ち味なのに!いや別に持ち味じゃないけど!

『もちろん。』

動揺のためかいつもよりメールはそっけなくなってしまった。

そして、返信は来なかった。


次の日。

なんか朝からドキドキして、落ち着かなくて、そわそわして、キョロキョロしてた。

別に朝から会うわけでもないし…ドキドキする必要もないんだけど。

帰り道一緒に帰れると思うと!久しぶりにしゃべれると思うと!もう落ち着かない。

彼の事ばかり思ってしまう。


例えば、なんで昨日あんなに男らしかったんだろうとか。


考えすぎか。彼だって男らしいときがあるよね!

私もカラスそんなに好きじゃないかなぁ。だってゴミ臭いじゃん。

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