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  作者: 枯葉花
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スズメ

最初の数文は私の空想。

近づきすぎると逃げる。

遠くから眺めると和む。

そんな(トリ)を手に入れた私は、その(トリ)を『スズメ』と名付けて可愛がった。

罪悪感から鳥かごの扉を開けるその日まで。

スズメは翌日、開け放たれた鳥かごの中に戻ってた。


廊下側に座れたのは良かった。だって廊下を通る人が見れる。

廊下を通る彼が見える。

あ、あれは6組!6組といえば彼のクラス。彼が通るかもしれない。

…来た!

ああ可愛いっ!ちょ、横の男どきなさい!かぶって見えないでしょうが…。

もう行っちゃうの?こっちに気付いてよ。彼女のクラスの前を通ってるのよ?

その時、彼が振り向いて私の方を見た。

まるで片思いの時みたいに私は下を向いてしまった。


嬉しい…。


こっち向いてくれた。私の方見てくれた。片思いの時はなかった感覚。

良かった。私だけが馬鹿みたいに思ってるわけじゃないのね。

ああ――でも。6組の女はすべて呪ってやりましょうね。

あんないい男の近くにいられるんだから。


家に帰ってケータイに相対する。

『今日目があったね(‐^▽^‐)嬉しかった(///∇//)』

さて、問題は目があってなかった場合。ていうか私がそらしたんだし。

むしろ私のクラスを見たわけでなかったらどうしようか。

『クラス別れて寂しい(ノ_・。)またデートしようv(^-^)v』

これでいくっ!メールには思い切りが肝心!

返信が返ってくるまでの待ち時間が惜しい。でも楽しくもある。

ドキドキしてウキウキして、一定の時間を超えると重くのしかかってくる。そして痛感する。

彼のこと好きなんだなぁって…。

早く来ないかな、返信。

ピコン♪

慌ててメールを開く。彼からだ!

『はい。俺も寂しいと感じました。日取りがあったらデートしたいです。空いてる日教えてもらえませんか。』

固い!相変わらずだけど…ここ数日でちょっと柔らかくなったような気がしてたんだけどなぁ?

『えーと、土日はどうかな(?_?)今度は映画館デートでもしよ☆-( ^-゜)v』

今度は間髪入れずに返信が来る。嬉しい。

『部活があります。』

でもそっけない。こっちはこんなに楽しみにしてるのに!

『(。・ε・。)』

土日がダメならあとは連休ぐらいしかないよね?でも彼サッカー部だから普通に試合ありそう。

くそー春休み中にもっと遊んどきゃよかった。

まあ春休み中毎日会ってたとしてもまた会いたくなるんだなろうけど。

『ごめんなさい。』

『素直に謝る感じがカワイイから許してあげる('-^*)/』

どうしよっかなぁ?やっぱり会いたいけど連休なんてこの先ゴールデンウィークしかないな。

一緒に帰ったりできればいいけど。2人とも誰にも言ってないしね、そんな派手なことできないか。

『一緒に学校から帰るっていうのはダメでしょうか?俺は、早く会いたいです。』

……ッ!

彼ってかわいいんだよねー。真顔もかっこよくて好きだけどやっぱり笑顔が一番!

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