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ランダム転生でダンジョンマスター!  作者: 犬養泳治
プロローグ
4/14

初戦闘

↓↓高橋直樹↓↓



 俺はマップの監視という項目でライカンスロープと黒骸騎士、侵入者二人を見ていた。でもこれ、いろんな視点から見えるだけで音は聞こえないんだな。

 あ、分かれた。うーん、どうなんだろう。この場合はライカンスロープと黒骸騎士で協力して侵入者を倒すのがいいんだろうか。それとも今やってるように分断する?

 やっぱり相手のステータス見たいな。俺モンスターのステータスしか見れないみたいだし。

 それとさっき気になってた自分のステータスを見てみた。


高橋直樹 Lv2

HP 160

MP 160

Str 18

Def 18

Spe 18

Dex 18

Mag 18


ダンジョンマスターⅩ


 こんな感じ。ゴブリンの倍くらいのステータスか?

 強いのか弱いのかわからないな。


 ステータスがこんなに揃っているのはダンジョンマスターだかららしい。ダンジョンブックに書いてあった。ダンジョンマスターってのはスキル。Ⅹはスキルレベルが10って意味で、スキルレベルはⅠ~Ⅹまであるみたいだ。


 ゴブリンでも3つのスキルを持ってたことを考えると俺は1つしか持っていないが、ストアからスキルの購入が出来るようだ。


 侵入者のステータスがわからないのは不安になるな。あの2体で問題ないとは思うが、どれだけ警戒していいかわからないのは困る。ちょうどいいからスキルの購入を試してみることにした。


《ダンジョンメニュー DP:3,430》

・ストア →その他 →スキル

→分析 鑑定 調査 詮索 ……


 スキルはどれも一律100DPだった。ライカンスロープや黒骸騎士の十分の一以下だと少ないと感じるが、10個で1階層分だと思うと高く感じる。


 とりあえずステータスを見れそうなスキルを探したが、かなり種類があってやばい。量に圧倒されているのもあるが、どれを見ても特に違いがわからない俺の頭のできが心配でならない。


 ああっ! 黒骸騎士の方は目的地に着いたっぽい! ライカンスロープは睨み合ってて動かないな……。DPの100や200割り切るか。一番上の《分析》で。


高橋直樹 Lv2

ダンジョンマスターⅩ 分析Ⅰ


 よし、使ってみよう。黒骸騎士と戦いそうなデカイ剣を持ってる奴。多分ダンジョンメニューと同じ感じでいけるよな。


《分析》

ロイ


 それだけ!? 名前だけってどういうことだよ。スキルレベルが低いせいか? それとも《監視》で見てるから直接じゃないからか? もう1人の方はどうだろう。


《分析》


 うーわ、名前もわからないのかよ。この2人の違いはなんだ? 何か妨害系のスキルを持ってる?


 あ、戦闘始まった。剣持ってる方は黒骸騎士は素手だし上手く近付けないって感じ? おおっ、なんか黒い棒状のものを手から出して受け流した! 


《分析》

ダークウェポン(闇魔法Ⅰ)


 へー、これは分析が効くのか。何でだろ。でも魔法って便利だなぁ。あんなことも出来るのか。


 でもそんなに便利じゃないかも。1回使う度に消えてるわ。確かスキルレベルⅠだもんな。


 黒骸騎士が地面に棒を突き刺す度に剣士の動きが鈍るのは、《影斬り》のスキルだったっけ。確か相手の影を攻撃すると相手も怪我するっていうスキルだったはず。ダンジョンはそこらじゅうが光ってるから、全方位に影ができる。かなり有利になるスキルだと思う。


 そういえばライカンスロープの方はどうだろう?


「うっわ……」


 かなりグロい光景だった。

 巨大な銀色の狼が、血塗れで構えている男を一方的に攻撃している。狼があまりに速すぎて、銀色の線のように見えるくらいだ。


 狼が男のそばを通る度に、パッと血が飛び散る。それでも男の方はぼろぼろの両腕で急所を守って、すぐに狼へ体を向ける。向ける頃には次の攻撃をくらっているが。


 あの狼がライカンスロープでいいんだろうか。召喚したときは二足歩行だったし、走るときも2本足だった。四足歩行で完全に狼の方が速そうではあるけど。


《分析》

獣化(Str、Spe1割上昇 Dex、Mag1割低下 残り52分18秒)


 ライカンスロープは魔法系スキルは無かったはずだし、もともと低めだったDexやMagが1割減るだけでもともと高かったStrとSpeが更に高くなるのはかなり相性がいいスキルだと思う。


 完全な狼になっていたのはこのスキルのせいだったわけだ。時間制限があるが、スキルレベルが上がると延びていくんだろうな。


 よっぽどの奥の手を隠してない限り、こっちは大丈夫だろう。

 問題は黒骸騎士の方だな。さっきは接戦で、どっちも決定打に欠けていたと思う。


 そう思って注意を向けると、なぜか黒骸騎士が押していた。

 悪いことじゃないし、いいことなんだけど謎だ。


《分析》

ダークウェポン(闇魔法Ⅱ)

剣術Ⅰ


 分析で視てみると《闇魔法》がレベルⅡに上がっていた。よく見るとダークウェポンがただの黒い棒じゃなくて、なんとなく剣に見えなくもない形をしている。だから《剣術》も発動しているのだろうか。


 《闇魔法》のレベルが上がって強化されたのは形だけではなかった。最低でも2撃は打ち合えるようになったのだ。《剣術》のおかげか振る速度も速くなっているし、作り出す手間が減ったことでより攻勢に出られるようになったみたいだ。


 打ち合っているのを見ているが、ダークウェポンが壊れるせいでどうにも攻めきることが出来ず、長期戦になりそうだ。そう思っていたら、黒骸騎士がダークウェポンで剣士ロイの腰にあった革袋を切り裂いた。まあ切り裂いたというより叩いて破ったという感じだったが。


 その革袋が破れた途端、その場に瓶や布、剣、その他ごちゃごちゃとしたものがばらまかれた。黒骸騎士とロイは一瞬固まったが、黒骸騎士の方が早く動き出した。手にしていたダークウェポンをロイに投げつけ、代わりに足元に転がってきた大剣を掴んだ。


 そこからはまるで、ライカンスロープの戦いのようだった。黒骸騎士が大剣を振る度にロイのどこかが切り裂かれる。ロイが防御しようとする度に、影にダークウェポンが突き刺さって動きを防ぐ。


ー侵入者を討伐、930DP獲得


 どうやらライカンスロープの方は戦いが終わったみたいだ。930DPか……。かなり強い敵だったんだな。


ー侵入者を討伐、886DP獲得


 黒骸騎士の持つ剣が、ロイの腹に突き刺さっていた。こっちもかなり強かったみたいだ。黒骸騎士が苦戦していたのは武器が無かったからだろう。使ってた剣、そのままあげることにしよう。


「申し訳ありません、主。ここらに散らばったアイテムはどうすればよいでしょうか?」


 黒骸騎士が骸骨顔を少し上げて声を出した。《監視》では声は拾えないはずだが、どうなっているのだろうか?


「ダンジョン内ならば、マスターとモンスターは意志疎通が可能です。ただ集中する必要があるので戦闘中やとっさのときは使えませんが」


 なるほど、そういうことか。


「俺がそっちに行く。《倉庫》も使ってみたいしな」


「本当に申し訳ありません。お待ちしております」


 さて歩いて行くかと動き出そうとすると、《監視》が


ー現在監視している場所に転移しますか? Y/N


 便利過ぎない?

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