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067

 魔術師ギルドに到着した。


「こんにちは、ララさん」


 挨拶にハティが居ないのは、アンナ達に貸し出しているからである。


「こんにちは、お久しぶりです。コメットさん」


「この手紙を魔法大学のザングドア学長に送って欲しいんです。鳩便で」


 そう言って手紙を渡す。


「承りました」


「それと、これはララさん含むギルド職員全員へ宛てた手紙です。必ず読んで下さい」


 手紙には、今回の経緯とギルド移転と報酬について書かれている。


「分かりました。すぐに読むようにします」


 魔術師ギルドを出た。次は武器防具屋のおっちゃんかな。


「おっちゃん居る?」


「コメットか、また何か必要か?」


「今回は違うんだ、実は……」


 経緯と今後について説明した。


「へぇ、俺は構わんよ。そっちに行ったほうが良い素材が手に入りそうだしな」


「店も工房もこっちで用意するから安心してください」


「よっし!今から準備すっか。今日はもう店じまいだ」


 上手く説得出来たようだ。


 武器防具屋を出る。商人ギルドへの通達はセバスチャンに任せている。


 領地に戻って、まずは街を整えるとしよう。



 今までは街に関することは全てセバスチャンと住民達に任せてきた。


 もし俺が本気で街を作るならどうするだろうか。


 やはり基本はインフラだろう。


 もう手遅れと感じるかもしれないが、この世界には魔法があるのだ。


 まだなんとかなるはずだ。


 まず必要なのは上下水道だろう。


 次に住民が求めるのは、安全だろうか。


 衣食住の衣食は足りていると思うので住を充実させるのが、その次に必要かもしれない。


 住居を増やすのは街の職人に頼んで並列で進めるほうが良いのかもしれないな。


 よし、まずは下水を作ろう。


 ドラゴンの神殿に行く。


「ロックドラゴーン!居るー?」


 近くの岩だと思っていた物が動き出した。


「久方ぶりだな、我が主よ」


 日向ぼっこでもしていたのだろうか。


「ちょっと頼みたい事があってね。メインストリートの下に地下通路を掘って欲しいんだ。壁は土魔法で補強しながらね」


「我が主の頼みだ。全力でやらせてもらおう」


「ありがとう。頼んだよ」


 上水道はどうするかな。


 近くの川から水を引っ張ってきて、ろ過フィルターを通してから上水道に流そうかな。


 ろ過フィルターは、大きめの樽に綿、砂、綿、炭、綿、小石の順に詰め込む。一番下に小さめの穴を開ければそこからろ過された水が出てくる。


 ろ過フィルターはこれでいいとして、上水道はどうしようかな?


 江戸時代の上水道は木製の水道管だったようだ。


 今回は鉄管にしようと思う。


 木製はすぐに腐食しそうだからだ。


 鉄管は鉄の板を寿司ののり巻きのように巻けばパイプになる。そんな馬鹿力どこにあるって?


 型となる鉄柱さえ作っておけばオークジェネラルが余裕でやってくれるようです。


「これ簡単に出来るの?」


「ブフォ!」


 あの筋肉は伊達じゃないってことですね。


 鉄の板は鍛冶スキルがあれば誰でも出来るので、街の職人に発注する。


 板の厚さとサイズは統一させる必要があるけどね。


 そうして鉄管は量産された。


 あとは小柄なゴブリン達に地下に潜ってもらい鉄管の設置をさせる。


「頼んだよ」


「グギャギャ!」


 下水の行き先は広い空間を作り、定番のスライムで浄化して川に戻す。


 上下水道はなんとか出来た。あとは街の各家と下水を繋ぎ、上水道に繋がる場所に公共の井戸を複数設置する。


「この設計図とマニュアルの通りに作れば大丈夫ですから」


「おう!領主様の頼みとあっちゃ本気でやらせてもらうぜぃ!任せときな!」


 その辺りの作業は街の住人に任せた。


 その間に、俺は石工スキルと土魔法で領地の周りを壁で囲む。


「ロックウォール」

「ロックウォール」

「ロックウォール」

 ・

 ・

 ・


 壁もなんとか出来上がった。壁の上には通路があり、弓兵が移動できるようにした。


 壁には覗き窓があり、そこから弓矢や魔法で攻撃出来るようにしている。


 壁完成!次は住居だ!

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