060
石柱を自宅方向に投げて、飛んで帰る。飛んでいる途中でヒールを試したくなったが我慢した。
「ただいまー、すぐ部屋に行くから挨拶はいいよ。あ、しばらく引き篭もるから食事だけ持ってきてほしい」
自室に引き篭もって回復魔法の練習だ!
神官ザハギの魔力の動きとマジックホールの属性と動きを思い出し、トリガーとなる魔法名を唱える。
「ヒール!」
《スキル:神聖魔法1を取得しました》
パアッと自分が一瞬光る。多分成功だ!元々HPが満タンだから効果が分かりにくいけど、成功したはずだ。
同じ要領で別の魔法も試していく。
「ハイヒール!」
「リカバー!」
「ディスペル!」
「プロテクション!」
「マジックレジスト!」
すべて成功した!これで今後は困らなくなるぞ!
あ、マジックレジストってヒールも効かなくなるのだろうか?
「ヒール!」
あ!体が光らなかったな。マジックレジストされてしまったようだ。
「ヒール」
「ヒール」
「ヒール」
・
・
・
《スキル:神聖魔法2にアップしました》
ヒールはマジックレジストされていたが、スキルの経験値は入っているようだ。
よーし、神聖魔法を日課の鍛錬に追加しよう。
半年間引き篭もって魔法の鍛錬をし続けた結果
「ステータス」
名前:コメット
職業:魔術師 冒険者
年齢:18歳
LV:65535
HP:99999
MP:99999
STR:999
VIT:999
DEX:999
AGI:999
INT:999
LUK:999
状態異常:呪い
スキル
格闘術10 剣術10 短剣術10 槍術10 弓術10 斧術10 投擲10 テイミング10 魔力感知10 魔力操作10 火魔法10(8→10) 水魔法10(8→10) 風魔法10(8→10) 土魔法10(8→10) 闇魔法10(8→10) 神聖魔法10(new) 並列魔法10(8→10) 無詠唱10(6→10)コメット 物理無効 炎熱無効 氷結無効 風雷無効 痛覚無効 麻痺無効 毒無効 呪い耐性7(new) 魔法無効 圧力無効 気配察知10 料理10 鍛冶10 木工10 石工10 革細工10 裁縫8(7→8) 遊泳術10 鷹の目 無呼吸 強制睡眠 言語理解 鑑定10 不老不死
称号
転生者 冥王 原初の生命 生存者 太古 原生 顕生 竜殺し 深海の覇者 格闘の達人 剣の達人 短剣の達人 槍の達人 弓の達人 斧の達人 投擲の達人 達人テイマー 魔力感知の達人 魔力操作の達人 火魔法の達人(new) 水魔法の達人(new) 風魔法の達人(new) 土魔法の達人(new) 闇魔法の達人(new) 神聖魔法の達人(new) 並列魔法の達人(new) 無詠唱の達人(new) 料理の達人 鍛冶の達人 木工の達人 石工の達人 革細工の達人 泳ぎの達人 大爆発
魔法全般のレベルが上がった!呪いはディスペルで解除されてしまったのでかけ直してある。無詠唱もレベルアップした。
魔法スキル全般が上がったのには理由がある。
魔法の鍛錬中に気付いたのだが、例えばファイアの魔力塊を10個用意し、ファイアと1回唱えると並列魔法で10個分のファイアが出るのである。
つまりファイアを10回唱える必要があったスキルの経験値稼ぎが1回で済んでしまうということになる。
コメットは並列魔法のレベルが高い為、魔法を100個同時でも問題無かった。その結果、迅速に魔法のレベルアップが可能となったのであった。
充実した鍛錬期間だった。満足した。
久しぶりに窓から外を見る。
「な、なんじゃこりゃああああああ!」
窓の外を見たコメットは思わず叫んでしまった。
まるで別世界に来てしまったのかと思うほど大きな街が出来上がっていたのだ。
「セ、セバ……!」
自分の部屋を出てセバスチャンを呼ぼうとしたが言葉が続かなかった。
何故なら、自分の部屋の外の見た目も変わっていたからである。
もはや自分の城で迷子になっていると言っても過言ではない。
いつの間にこんな改造をしたんだろうか?寝食を忘れて魔法の特訓をしていたから周りの事は目にも耳にも入らなかったようだ。
「コメット様、もう鍛錬はよろしいのですか?」
「おわっ!セバスチャン来てくれたのか」
「はい、呼ばれた気がしましたので」
セバスチャンセンサーが半端ないな。
「なんか、半年前と色々変わった気がするんだけど」
「はい、その通りでございます。南側の土地を新たに購入し家屋や店舗を建設しました。商人や職人、冒険者等に土地と家を貸しております」
「なるほど、それでこんなに発展したんだな」
「更に、貴族もここに別荘を建てたいとの要望がありましたので、南東を貴族に貸し出す土地として整備致しました」
「貴族相手の商売は儲かりそうだな。厄介事が無ければ歓迎するけど」
「はい、そこは抜かりなく契約に盛り込んでありますので大丈夫です。そして、貴族の別荘が建設されたのですが、なかなかに豪華な造りでして、御主人様の偉大さを示す城が小さいのでは問題があると思いまして増築したわけでございます」
「それで城が変わったのか。大体分かったよ」
ついでに散策してみようかな。まずは城の中を見てみよう。
気を利かせたセバスチャンが場内の地図を渡してくれた。
若干の空腹感もある為、まずは厨房を覗きに行ってみた。
そこはまるで戦場のようだった。
「そっちのスープはまだ出来ないのか!?」
「まだです!あと10分はかかります!」
「メインディッシュはどうした!?」
「担当のコックが逃げました!」
「なにい!」
料理人も大変なんだなと思い、邪魔をしないようにそっと立ち去った。
次は宝物庫だ!
知らない内に宝物庫なるものが出来上がっていたのだ。所有者は自分だと思うのだが、一度も見たことがないという不思議な状態なのだ。
まぁ、出来たばかりで空っぽの可能性が高いんだけどね。
宝物庫は厳重な警備がなされていた。まずは門番の兵士が2人、扉の両脇を警備している。
「こんにち「ワン!」、ここの所有者なんだけど、分かる?」
「はっ!存じ上げております!」
「入ってもいいかい?」
「どうぞ、お入りください!」
兵士はちゃんと教育されているようだ。
中に入るとまた扉がある、重厚で堅牢なウルツァイト製の扉だった。
扉には魔法陣が描かれており、手をかざすと発光し、ロックが外れる音がした。
魔力認証なのだろうか?なんとなく大量の魔力を消費して開いているだけな気もする。大量の魔力を持つ人にしか開けることが出来ない仕組みだ。
更に扉は重く通常であれば、かなりの力が無ければ開かない仕掛けのようだ。
扉を開けると、金、ミスリル、見たことがない貴金属や宝石や魔石などが大量に保管されている。
更に奥には扉が3つあり、それぞれの部屋には、魔道書の部屋、魔法の武器防具の部屋、ドラゴンの鱗や希少な魔物の皮などが保管された部屋があった。
いつの間に、こんなに集めたのだろう。凄すぎて見なかったことにしたほうがいいかもしれないと思ってしまう。
そういえば、プロテウスが壊れたままだった。新プロテウスを作るときはここから素材を持ち出そうかな。
よし!今度素材を物色しよう。
次はどこに行こうかな。謁見の間って何だ?まさか、俺と謁見する為の?いやいや、そんなわけないよね。
うんうん、そんな場所を見ても意味はないから行かないぞ。行ったら終わりだぞ。
他にも面白そうな部屋がたくさんあるけど、城の中に居ると面倒なことが起こりそうな気がする。
というわけで次は城の外に出てしまおう。
商人、職人、冒険者が住むと言われる南の土地に行ってみよう。
遠くから見ても熱気と活気が伝わってくる。
城から南に伸びる道を進むと壁と門が立ち塞がる。門番に声をかける。
「門を開けてもらえる?」
「コ、コメット様!今すぐ開けます!おーい!門を開けろー!」
それにしても、何故自分の顔が知られているのだろうか?ずっと部屋に引き篭もっていたのに。
門を通り、南に進む。街が見えてきた。
この南に伸びる道がメインストリートのようだ。
メインストリートには店や宿が並んでいる。大勢の人がそれらに出入りしている。
本当に以前とは別物だなぁ。
最初は高級感がある建物が多い。南に進む。段々と庶民向けのような店構えに変わってくる。
そろそろ街の中央かなと思っていると、少し開けた場所になっている。そこからは十字路が伸びているようだ。広場の真ん中にそれを見つけてしまった。
「なんじゃこりゃああああ!」
街の広場には立派なコメットの銅像があった。
こんなもの作る前に相談してくれよ。絶対に阻止するからさ。
「領主のコメット様だ!」
「本当だ!初めて見た!」
人が群がってきた。民衆が自分に群がるのってこんなに恐怖するものなんだな。ゾンビ映画を思い出した。
とっさに隠遁のローブを装備する。
「コメット様が消えた!?」
「どこに行った!?探せー!」
自分は恨まれているのだろうか?何もしていないのに、ひどい。
そそくさとその場を去り、更に南に行く。途中で変装道具を買った。つけ髭とカツラだ。
ここは露店が並ぶ区画のようだ。色々なものが売られている。
「干し肉売ってるぜ!干してるけど新鮮な干し肉だぞー!」
「干し魚よ!内陸では珍しいわよー!」
「干した布だよ!よく干してあるよー!」
この声とセリフ!首都ロートスで聞いたことがあるぞ!こっちに来たのか!?
そして買わなければいけない気がして干したキノコを買った。
ふう、何故か精神的に疲れた気がする。
さて、次は冒険者に付いて行ってみよう。彼らが何をしているのか観察だ!




