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「ただい「ワン!」」


「ハティ、タイミングは完璧だけど、ただいまのときはナシでいいからな」


「フスン!」


 怒られたと思ったのか微妙な返事を返すハティ。


「「「おかえりなさいませ、御主人様」」」


 あれ?人が多くなってない?気のせいということにしよう。


「セバス「はい、ここにおります」」


 早!怖!


「俺の言葉にかぶせないでくれる?驚くから!」


「左様ですか。承知しました」


「ここ土地がかなり発展してきているように思うんだけど、どういう状況か説明してくれ」


「畏まりました。現在、1日の利益は白金貨10枚となっております。これは物価の変動を極力抑えた形で行っております。今の主力商品はコメット印のブランド猪とコメット印の野菜と小麦、大麦それからコメット印の鋼インゴットとなっております。ミスリルは倉庫に保管し、一般に流通しないようにしております」


「うんうん、なんかよく分からないけど頑張っているようだね。ところでコメット印とは?」


「コメット印は、家畜や野菜のブランド化の為に付けている印です。この印がついていると相場の3倍の価値が付けられます」


「そんなに価値が……」


「コメット様のご命令はここで生産した物を販売しろとの事でしたので、シャトラインへ続く道を整備致しました。その結果、多くの商人が訪れるようになり、鋼インゴットを求めて職人が、農法を学びに農民が、魔物を求めて冒険者が訪れるようになった次第でございます」


「なるほど!これからここはどうなる?」


「商人がこちらで商売する許可を求めてきましたので、この土地の壁の外を指定致しました。そこで露店が増加すると思われます。また、訪れる人々の宿が必要とのことでしたので、職人を雇って宿を作りました」


「ああ、途中で見かけた大きな建物か」


「そうです。宿代も適正価格で運営しております。今後宿が足りなくなれば増やす予定です」


「壁の外の土地、主に南側を購入したほうがいいかもな」


「さすがコメット様、そう仰ると思いまして、土地を押さえてあります。ところで、職人達が住む場所を求めておりますが、如何致しますか?」


「うーん、壁の中に入らないんだったら許可する。木材や石材が必要そうなら安い価格で分けてやれ。壁の内側はゴブリンキングやオークジェネラルやドラゴンが居るからダメだけどな」


「畏まりました。では、その点も考慮して土地の購入を致します」


「ああ、分かった。また何かあれば報告してくれ」


「畏まりました」


 ふー、セバスチャンも大変そうだな。俺に出来ることがあれば手伝うけど、今のところは何も無さそうだな。


 部屋に戻って休むことにする。


 部屋でゴロゴロしていると1つやりたい事を思い出した。


 それは回復魔法である。


 自分は大抵の攻撃は無効化できる。だが、いつも一緒に居るハティはそうではない。ハティが傷を負ったら回復手段がポーションしかないのだ。


 ポーションも作りたいが、今は回復魔法のほうが早く覚えられそうな気がする。(なんとなく錬金術は難しそうなイメージがある)


 というわけで、明日は回復魔法を覚える方法を調べてみようと思う。




 翌日、コメットは朝6時に起きた。回復魔法を覚えたくて早起きしてしまったのだ。


 まだ眠っているハティを肩に乗せて部屋を出る。


 目的地は決まっている。困ったときのセバスチャンである。


「セバスチャーーーン!クラスのみんなが回復魔法を持ってるのに僕だけ回復魔法持ってないからイジメられるんだよー!」


「クラスのみんなとはどのような友人でしょうか?回復魔法でしたら、教会で覚えることが可能だと聞いたことがあります。どの国の話だったか忘れてしまいましたが……お役に立てず申し訳ありません」


「いやいや!そこまで教えて貰えれば大分助かる!今から行ってみるよ」


 南の道路は人で賑わっているので、風魔法で自分自身を上空まで吹き飛ばして見えない距離を行くことにする。着地さえ失敗しなければ大丈夫だ。


 シャトラインから少し離れた草原に着地する。あとは何食わぬ顔で門を通って、教会に行ってみる。


「こんにち「スピー」」


 ハティはまだ寝ているようだ。


「こんにちは、迷える子スライムよ。懺悔をしに来たのですか?」


「子スライム?」


「いや、さっきのは忘れてください。流行らせたいとかではありませんから」


「そうですか?ここでは回復魔法を教えていただくことは可能ですか?」


「申し訳ありません。回復魔法を教えることは現在教会本部から禁止されております」


「そうなんですか?回復魔法を覚える方法はありませんか?」


「適正がある者は、教会本部に行き教育を受けることで神官となり、回復魔法を習得することが出来ます」


 ちょっと面倒な話になってきたな。


「なるほど、ちなみに教会本部はどこにあるのですか?」


「教会本部はパルム教皇国の聖地パルヘレムにあります」


 なんか聞いたことがあるな。うーん、セバスチャンを仲間にした時の国だ!


 閃いた!ヴァンパイアロードを討伐したのは俺ですよと伝えてなんとか回復魔法を教えてもらう方法はどうだろうか?


 うーん、正式に報酬は貰っているわけだから、これ以上の報酬は無理か。


 あとは単純に多額の寄付金でなんとか教えてもらうくらいしかないかな?


「ありがとうございます。パルへレムに行ってみますね」


「そうですか。でしたら、私が紹介状を書きましょう」


「本当ですか!助かります」


「その代わりと言ってはなんですが、寄付のほうをお願い出来ますか?」


「ああ、構いませんよ」


 白金貨1枚を渡す。


「白金貨!?あ、ありがとうございます!」


「じゃあ、いい感じに書いてくださいね」


「かしこまりました」


 教会の神官にいい感じの紹介状を書いてもらった。


 あとはついでに冒険者ギルドにも行く。


「こんにちは、ギルド長は居ますか?」


 受付で聞く。


「はい、少々お待ちください」


 受付嬢は奥に行き、しばらくすると戻ってきた。


「応接室へどうぞ」


 応接室に行くとギルド長が待っていた。


「ギルド長、突然だけどパルへレムの教会本部宛に紹介状を書いて欲しいんだ。回復魔法を覚えたくてさ」


「コメット様の頼みだからな、断る訳にはいかないだろう。パルへレムの危機を救ったのはコメット様だということを紹介状に書いておく。ロビーで少し待っていてくれ」


 ロビーで待っていると受付嬢が紹介状を持って来てくれた。礼を言い冒険者ギルドの外に出た。


 シャトラインの街を出て、人目につかない場所まで来た。


 次に目指すは聖地パルへレム!またあの時の方法で行こうかな。

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