表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/254

043

 やっとまともな服に着替えた。次は防具が必要だ。


 あのやる気のない武器防具屋に入ってみる。


「……らっしゃい」


 相変わらず辛気臭い。


「お久しぶりです。オークの革装備がボロボロになったんで、もっといいやつください。いや、一番いいのを頼む」


「ふむ……分かった。ちょっと待っておけ」


 おっちゃんは店の奥に入って行った。そして革装備らしきものを持って帰ってくる。


「これがこの店で一番いい革装備だ」


 鑑定


【アースドラゴンメイル】

 アースドラゴンの革で出来た鎧。魔法に対する耐性を持つ。物理攻撃に対する耐性を持つ。耐久性が高く、魔力を流すことで鱗が再生する。


 これいいな。特に魔力を流せば再生される鱗がいい。


「これ買います」


「お前さん、金はあるのか?こいつは高いぞ」


「おいくらなんですか?」


「10白金貨だ」


「なんだ、その程度でいいんですね」


「……」


 お金を渡して、革鎧を受け取りすぐに装備する。色も茶色で地味だからいいね。


 コメットは満足して自宅(城)に戻ったのであった。



 満足して自宅に戻ったが、鎧しかないことに気付く。


 頭部は暑苦しいから不要としても、腕と腰と脚の革防具が必要だ。出来ればアースドラゴンの革で揃えたい。


「セバスチャーーン!アースドラゴンの場所を教えてよ!」


「畏まりました。私の記憶によると、ロックドラゴンの住んでいた山脈から南に行くと()()()()()()と呼ばれる場所があります。そこにはドラゴンが住んでいると聞いたことがあります」


「ありがとう。行ってみるよ」


 不可侵の樹海かワクワクしてきた!未開の地とか不可侵とか聞くと見てみたくなるよね。


 でも、アースドラゴンかどうか分からないんだよなぁ。そうだ!ロックドラゴンにも聞いてみよう。


「セバスチャン、ロックドラゴンは何処に居る?」


「シャトラインとの直通道路を作っているはずです」


「いつの間に道路を……分かった。ついでに道路も見てくるよ」


 自宅から南に向かうと倉庫が立ち並び、その後に道路が見えてきた。道路はロックドラゴンの岩で舗装されとても頑丈だ。しばらく歩くとロックドラゴンが居た。


「おーい、ご苦労さま」


「主か、ここは魔力が豊富でいい場所だな」


「ちょっと聞きたいんだけど、アースドラゴンの場所って知ってる?」


「我は自我を消し去ってからの記憶がないが、それ以前の記憶では、我が守護する地より南の森に居たはずだ」


「ありがとう!」


 後は全力で向かうだけだ。その前に少しだけ準備をして出発した。


 カルトゥス山脈に辿り着いた。ここには因縁のイエティが居る。


 ジャンプしてカルトゥス山脈の山頂に降りると案の定アイツが居た。


「ブオオオオオオオオオオ!」


 イエティだ。だが、こっちも準備をしてあるのだ!


「このソリで雪崩を回避する!」


 コメットはソリに乗り込んだ。


 後方から雪崩が襲ってくる。


「あ!」


 普通に雪崩に飲み込まれるコメットであった。



 カルトゥス山脈の南にある不可侵の樹海に到着した。


 アースドラゴンはどこに居るんだろうか?樹海は見通しが悪く広い為、無闇に探しても迷うだけだ。


 気配察知と魔力感知によってアースドラゴンらしき魔力がある方向を割り出した。


 上空にジャンプして、その方向を見ると鷹の目の効果でアースドラゴンの姿を見つけることが出来た。


 走って3分で到着。少し遠くから


「鑑定」


【アースドラゴン】

 LV:100

 HP:16000

 MP:12900

 STR:300

 VIT:200

 DEX:100

 AGI:100

 INT:200

 LUK:30

 スキル:土魔法6 再生

 全長8メートル。魔法・物理耐性を持つ鱗を持つ。鱗は剥がれても復元する。


「こんにちは」


 念の為、話しかけてみる。


「アースドラゴンである俺に話しかける度胸があるか。ならば少しだけ話を聞いてやろう」


「じゃあ、ぶっちゃけて言うけど。鱗ちょーだい」


「笑止!話にもならなかったな。俺に勝ったら考えてやろう」


「じゃあ、それでいい」


 背中のプロテウスを二刀モードにする。二刀流になってアースドラゴンの周りをぐるぐる回る。回りながら鱗を剥がしていく。二刀流だから手数が多く高速に剥がせる。


「イテ!イテテテ!やめっ!やめろおおおおおおお!」


 7割くらいの鱗を剥がした。剥がした鱗は袋にしまった。


 鱗剥がしをやめて、立ち止まる。


「これで勝ったと思うなよ。フンヌヌヌ!」


 鱗が、再生していく。完全に戻った。


「ハッハッハ!どうだ驚いたか!」


「おおー驚いたからもう1回ね」


 またアースドラゴンの周りを走りながらプロテウスで鱗を切り飛ばしていく。


「イテテ!ふざけるな!そこは一番痛い箇所!イッターー!」


 これを何度か繰り返して十分すぎる量の鱗を手に入れた。


「もう許して下さい。先生の従魔になりますから……」


 何故かテイムしたことになった。


「じゃあ、ついてこい。自宅に連れて行く」


「わかりやした!先生!」


 よし!これで鱗がいつでも貰えるぞ。アースドラゴンは結局痛い思いをすることになるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ