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「(ヘルファイア)!」


 イグアノドンが地獄の炎に包まれて地面に落ちる。


 《レベルアップ:レベルが308になりました》


「ふぅ、やっとモノになってきたな」


 今、俺はレベル上げをしつつ新たな試みをしていた。


 それは、完全なる無詠唱だ。


 呪文の詠唱を省略することは元々出来ていた。だが、魔法発動のトリガーとなる魔法名を声に出す必要があった。


「(ライト)」


 光の玉が手のひらの上に浮かぶ。俺は声を出さずに魔法を発動させた。


 これは魔法的な解決策ではない。科学的な方法で解決したのだ。いや、まぁ、手段としては魔法を使っているので完全に科学とは言えないかもしれないけども。


 俺が無詠唱に成功した方法は()()()だ。超音波とは人間の耳には聞こえない高い振動数をもつ音のことだ。


 ウィンドの魔法を使用し、更に魔力操作LV10によって超音波を作り出す。音とは所詮、空気の波だ。風を操り音を作る。更に周波数を上げて超音波を作り出し魔法名を唱えることで魔法を発動出来ることが分かったのだ。


 超音波だから普通の人には聞こえないはずだ。獣人には……もしかしたら聞こえるかもしれないな。


「魔法大学でコレを論文で発表したら、かなり驚かれるだろうな〜。いや、奥義として秘匿したほうがいいかな? まぁ、誰も真似できないような気もするけど」


 今は更に複数の魔法を並列で無詠唱発動出来るように挑戦している。


 ”1万時間の法則”という法則がある。


 ”1万時間の法則”とは、ある分野でスキルを磨いて一流として成功するには、1万時間もの練習・努力・学習が必要だというものだ。


 逆に言えば1万時間練習すれば、どんなスキルであってもある程度は身につくということだ。


 俺には無限の時間がある。だからこそ、時間をかけて努力をし続けるのである。


「次!」


 ステゴサウルスが出現した。


「(ダーク!)(ファイア!)」


 ステゴサウルスに無詠唱でダークとファイアを放ち目潰しと尻尾に火をつける。混乱したステゴサウルスは闇雲に突進する。


 ちなみにステゴサウルスの脳みそはニワトリの卵程度の大きさしかないので、目潰しをしなくとも戦術が変わったりはしない。突進する、もしくは尻尾攻撃のみだ。


「はぁッ!」


 剣でステゴサウルスの首を落とし、トドメを刺した。


 《レベルアップ:レベルが309になりました》


「いいね! 次!」


 次は巨大な両生類のヤモリのような魔物が出現した。


「多分見たことあるけど一応、鑑定」


【クーラスクス】

 LV:500

 HP:1500

 MP:1

 STR:1000

 VIT:800

 DEX:200

 AGI:100

 INT:100

 LUK:20

 スキル:強噛みつき


 全長約3〜4メートルの水棲の両生類。頭が大きく、下顎には約40本の歯が並んでいる。噛み付いた獲物を離さない。


「へぇ〜、クーラスクスっていう名前なのか。両生類なら、あの魔法がいいかな?」


 俺はクーラスクスを指差して狙いを定めると魔法を発動させる。


「(アイス!)(アイス!)(アイス!)」


 1回のアイスではクーラスクスの濡れた表面が部分的に凍ったのみだったので3連続でアイスを発動させて全身を凍らせた。


「はッ!」


 剣で首を切り落とそうとした。


 ガキンッ


 クーラスクスの首に無数のヒビが入った後、凍った頭が崩れた。が、剣の刃も欠けてしまった。


「あ! 欠けちゃったのか」


 剣はイノセントが用意していた物で、闘技場の武器庫にいくらでも置いてあるものだ。


「そうだ。付与術のレベルを上げて新しい武器も欲しいなぁ」


 レベル上げと並行して新しい武器作りもしようと思いつくコメットだった。

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